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動物愛護


 アメリカの老舗サーカス団が経営不振で解散するという。その要因のひとつに象に曲芸をさせるのは虐待だという動物愛護団体などの批判を受けて、動物の出演を取りやめたということもあるらしい。果たして動物に曲芸をさせることは虐待なのだろうか。動物に曲芸をさせることが全て虐待であるならば、水族館などでのイルカショーも、競馬で馬に鞭を振るうことも、極端に言えば犬にお手をさせることも、というか犬や猫を飼うことさえも虐待なんじゃないか?と個人的には思う。もちろんそのサーカス団が動物に対してどのような対応をしていたのかは細かくはわからないが、単に”動物に曲芸をさせる”だけでは虐待とは言えないのではないだろうか。


 動物愛護団体の中には人間を動物や自然と別に考えすぎる傾向があり、人間が動物を殺したり弄ぶことは例外なくいけないと考えている団体もあると感じる。確かに乱獲や自然破壊など人間の活動の影響で多くの動物が絶滅したというのは事実だと思う。しかし人間も”動物”の一種であり自然の一部である。子猫が成長の過程で昆虫や小動物を弄ぶことがあるように、人間の子供が(子供だけとは限らないが便宜上こう表現した)学ぶためならば食べる以外でも動物を利用することは絶対的に否定するべきではないと思う。

 もちろん前世紀のような自然のバランスを無視し過ぎた乱獲や自然破壊につながらないように注意することは必要だ。だが、「かわいそうに見える」というある一方からの感情を優先しすぎるのもまた偏っていると言えるのではないだろうか。

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