スキップしてメイン コンテンツに移動
 

本当に暴言議員が沢山いるなら


 自民党・豊田議員による秘書への暴行・暴言を週刊新潮が報じ、大きな話題になっている。豊田議員は事態が報じられると直ぐに自民党に離党届を提出し、自身は入院してしまうというなんとも釈然としない対応を見せている。個人的には、離党は豊田議員の意思によるようだが、離党以上の処分をしようとしない自民党の対応にも問題はあると思う。建前では議員は国民が選んだのだから、党が議員という立場を捨てろとまで強制するのは適切ではないという考え方もあるのだろうが、こんなことをする人だと知った上で投票する人など殆ど居ないだろう。自民党が議員辞職を促さないのは、結局離党しようが今後も彼女は自民党的な考え方を変えるわけではないだろうし、今後何らかの採決が行われる際に離党しようが自民党側に投票するだろうから、議員で居てくれた方が都合が良いと考えているのかもと疑ってしまう。


 そんな疑いを更に深めるかのような発言を、自民党の河村氏がしたと朝日新聞が報じた。記事に寄れば「あれはたまたま彼女が女性だから、あんな男の代議士なんかいっぱいいる。あんなもんじゃすまない」という発言をしたようだ。要するに”あの程度のことでガタガタ騒ぐな、全然普通の範囲じゃないか”とか、”あのくらいなら全然マシ。もっと酷いことを言う・もっと暴力を振るう男の議員は沢山居る”と言っているようだ。河村氏は誤解を生む発言だったとして発言を取り消すとしているが、発言を取り消すと言ったところで、発言した事実が消えてなくなる訳ではない。誤解を生むとはどのような誤解だったのかもきちんと説明したほうが良いと思う。

 確かに公開された秘書が録音した音声データは、前後にどのようなやり取りがあったのかが不明で、十中八九無いだろうが、もしかしたら豊田議員が嵌められた恐れがないとは言い切れないし、音声データを記録した秘書に業務上の落ち度がなにかしらあったことも事実のようではある。そういうことを根拠にテレビ番組のコメンテーターの中には、”自分もまれに感情的になり過ぎてしまうこともある”などと暗に豊田議員を擁護するかのような発言をする人もいる。当然人間には感情があり、完全に感情を律することが出来る人など居ないだろうし、自分もこの件と似たような失態を犯した経験が全く無いわけではない。しかし彼女が国会議員という立場であり、秘書が車を運転している状況で問題の件(安全運転を妨害するような行為)が起こっているのも見逃せない点で、普通の人がこういうことをしていまうのは仕方が無いという訳ではないが、彼女は国民の代表の一人という一般の人よりも遥かに気をつけねばならない立場だし、国会議員の資質が無いと言われても仕方がないと感じる。

 それをまるで”あの程度のことでガタガタ騒ぐな、全然普通の範囲じゃないか”とか、”あのくらいなら全然マシ。もっと酷いことを言う・もっと暴力を振るう男の議員は沢山居る”というように聞こえる発言で擁護しようとする人が自民党内にいることは、更に驚くべき事実だと言える。もしそんな議員が本当に沢山居るのであれば、河村氏の知る限りで構わないので、是非ともきっちりと名前を公表して欲しい。テレビで流される街頭インタビューが民意の全てとは全く思わないが、この件に関して豊田議員の地元で行われた街頭インタビューで、恥ずかしいのでさっさと議員を辞めて欲しいという声が多かった。ということは、同じような議員が居るのならば、同じように恥ずかしいので議員を辞めて欲しいと思う人も少なからず他の地域にもいるだろう。同じような恥ずかしい議員の氏名は、次の選挙の投票先を判断する重要な材料になると言えるので、河村氏には是非氏名の公表をお願いしたい。それをしてくれたら河村氏の株は急上昇するだろう。

このブログの人気の投稿

マンガの中より酷い現実

 ヤングマガジンは、世界的にも人気が高く、2000年代以降確立したドリフト文化の形成に大きく寄与した頭文字Dや、湾岸ミッドナイト、シャコタンブギなど、自動車をテーマにしたマンガを多く輩出してきた。2017年からは、頭文字Dの続編とも言うべき作品・MFゴーストを連載している( MFゴースト - Wikipedia )。

フランス人権宣言から230年、未だに続く搾取

 これは「 Karikatur Das Verhältnis Arbeiter Unternehmer 」、1896年ドイツの、 資本家が労働者を搾取する様子を描いた風刺画 である。労働者から搾り取った金を貯める容器には、Sammel becken des Kapitalismus / 資本主義の収集用盆 と書かれている。1700年代後半に英国で産業革命が起こり、それ以降労働者は低賃金/長時間労働を強いられることになる。1890年代は8時間労働制を求める動きが欧米で活発だった頃だ。因みに日本で初めて8時間労働制が導入されたのは1919年のことである( 八時間労働制 - Wikipedia )。

話が違うじゃないか

 西麻布に Space Lab Yellow というナイトクラブがあった。 一昨日の投稿 でも触れたように、日本のダンスミュージックシーン、特にテクノやハウス界隈では、間違いなく最も重要なクラブの一つである。自分が初めて遊びに行ったクラブもこのイエローで、多分六本木/西麻布界隈に足を踏み入れたのもそれが初めてだったと思う。

同じ規格品で構成されたシステムはどこかに致命的な欠陥を持つことになる

 攻殻機動隊、特に押井 守監督の映画2本が好きで、これまでにも何度かこのブログでは台詞などを引用したり紹介したりしている( 攻殻機動隊 - 独見と偏談 )。今日触れるのはトップ画像の通り、「 戦闘単位としてどんなに優秀でも同じ規格品で構成されたシステムはどこかに致命的な欠陥を持つことになるわ。組織も人も特殊化の果てにあるものは緩やかな死 」という台詞だ。

あんたは市長になるよ

 うんざりすることがあまりにも多い時、面白い映画は気分転換のよいきっかけになる。先週はあまりにもがっかりさせられることばかりだったので、昨日は事前に食料を買い込んで家に籠って映画に浸ることにした。マンガを全巻一気読みするように バックトゥザフューチャー3作を続けて鑑賞 した。