スキップしてメイン コンテンツに移動
 

総理大臣の姿勢


 6/5に国会の決算行政監視委員会で行われた加計学園に関する民進党・宮崎議員と安倍総理のやりとりを見た感想として、様々な感じ方があるとは思うが、自分には総理は殆ど質問には答えず、と言うか質問を無視しているとすら思えるような状態で自分の言いたいことだけを言い、「印象操作」という言葉を連呼した彼こそ印象操作を行っていたように見えた。安倍総理はこれまでも国会での答弁でほとんど質問に答えず、質問と関係が薄いことをダラダラと引き延ばして喋る場面が多くあったように感じていたので、またこの手かという印象だ。

 加計学園問題については、野党が言うように実際に総理自身が加計学園に便宜を図り、決定が確実に行われるように関係各所に圧力を働かせたのかという点についてはイマイチ決定打がない。しかし所謂総理のご意向文書などについては存在が確認できなかったとしているが、様々なところからその存在を認める発言が出始めているのにも関らず再調査に消極的だったり、政府の主張と真っ向から反目する発言をしている前川前文科省事務次官の国会への招致に消極的だったりする態度は、総理自身が直接的に関与したかとは別にしても、一部の閣僚や官僚ら関係者が不適切な方法で話を進めようとしたのではないかという疑いを余計に深めている。閣僚や官僚の頂点に立つのは紛れもなく総理であり、加計学園と総理の関係性からも閣僚や官僚が勝手にやったことでは済まない事態であるから、全てに蓋をしてやり過ごそうとしているように自分には思える。


 総理の言うように、野党が言っていることは間違っている、野党が印象操作を行い、私は何もしていないのに嵌めようとしている、のなら、それを誰の目にも明らかにするためには、前川氏を国会へ招致し彼の発言の不備を堂々と指摘すればいいし、文科省内で文書について再調査をしっかり行えばよい。以前の調査で調べていないところがあることは既に明らかになっている。財務省内でのシステム更新に伴い、森友問題に関係があるかもしれない過去のデータが消去されるということを、朝日新聞が報じたが、政府が自ら清廉潔白を訴えるのならそれらのデータが消去される前に公開し精査するべきなのに、何の対策もとらないのはどういうことだろう。全て公開することには何らかの不都合があったとしても将来のためにバックアップを作成するのは当然だと思う。それをしないのでは、まるで戦争犯罪に関する証拠隠滅のために敗戦直前に資料を燃やした軍部と大差ないようにすら思える。

 印象操作だと連呼することは、結局総理自身の発言の信憑性を下げるだけであると早く気が付いてほしい。官房長官ともども最近の姿勢は、風前の灯にも関らず相変わらず自分に都合の良い暴言を撒き散らす某国大統領やその報道官と似てきたように思う。

このブログの人気の投稿

話が違うじゃないか

 西麻布に Space Lab Yellow というナイトクラブがあった。 一昨日の投稿 でも触れたように、日本のダンスミュージックシーン、特にテクノやハウス界隈では、間違いなく最も重要なクラブの一つである。自分が初めて遊びに行ったクラブもこのイエローで、多分六本木/西麻布界隈に足を踏み入れたのもそれが初めてだったと思う。

マンガの中より酷い現実

 ヤングマガジンは、世界的にも人気が高く、2000年代以降確立したドリフト文化の形成に大きく寄与した頭文字Dや、湾岸ミッドナイト、シャコタンブギなど、自動車をテーマにしたマンガを多く輩出してきた。2017年からは、頭文字Dの続編とも言うべき作品・MFゴーストを連載している( MFゴースト - Wikipedia )。

読書と朗読を聞くことの違い

 「 本の内容を音声で聞かせてくれる「オーディオブック」は読書の代わりになり得るのか? 」という記事をGigazineが掲載した。Time(アメリカ版)の記事を翻訳・要約した記事で、ペンシルベニア・ブルームスバーグ大学のベス ロゴウスキさんの研究と、バージニア大学のダニエル ウィリンガムさんの研究に関する話である。記事の冒頭でも説明されているようにアメリカでは車移動が多く、運転中に本を読むことは出来ないので、書籍を朗読した音声・オーディオブックを利用する人が多くいる。これがこの話の前提になっているようだ。  記事ではそれらの研究を前提に、いくつかの側面からオーディオブックと読書の違いについて検証しているが、「 仕事や勉強のためではなく「単なる娯楽」としてオーディオブックを利用するのであれば、単に物語を楽しむだけであれば、 」という条件付きながら、「 オーディオブックと読書の間にはわずかな違いしかない 」としている。

あんたは市長になるよ

 うんざりすることがあまりにも多い時、面白い映画は気分転換のよいきっかけになる。先週はあまりにもがっかりさせられることばかりだったので、昨日は事前に食料を買い込んで家に籠って映画に浸ることにした。マンガを全巻一気読みするように バックトゥザフューチャー3作を続けて鑑賞 した。

敵より怖いバカな大将多くして船山を上る

 1912年に氷山に衝突して沈没したタイタニックはとても有名だ。これに因んだ映画だけでもかなり多くの本数が製作されている。ドキュメンタリー番組でもしばしば取り上げられる。中でも有名なのは、やはり1997年に公開された、ジェームズ キャメロン監督・レオナルド ディカプリオ主演の映画だろう。