国会を欠席して温泉旅行をしていた疑惑(本人が認めていないので便宜上疑惑とする)で維新の党を除名されてから、何かと泡沫議員的なキャラクターで話題になる上西小百合議員だが、7/15に開催されたサッカーの浦和とドイツ・ドルトムントの親善試合に対するツイートや、その後のサッカー選手やサポーターとのやり取りが大きな反響を呼んでいる。先制点を取りつつ、2-3で逆転負けを喫した浦和に対する上西氏の「浦和酷い負けかた。親善試合は遊びなのかな。」とツイートに批判が集まり、上西氏もこれに応戦。大まかな流れはハフィントンポストが記事にまとめている。
この件については、いくつかポイントがあると思う。まず事の発端になった上西氏のツイートについてだが、国会議員という立場を考慮すれば、控えたほうが懸命である発言と感じるものの、所謂一般的な、にわかサッカーファンの短絡的で感情的な感想だと思えば、取り立てて大問題であるとは思えない。ただ、ツイッターに投稿するということは、公に発言しているという事なので、読んだ人が批判することも当然起こることだ。とは言っても、ハフィントンポストの記事で取り上げられているような感情的な態度で、プロサッカー選手であるFC岐阜の高木選手が反論しているのも、サッカーに対する真摯な気持ちの表明ではあるだろうが、それを考慮してもそれもそれで大人気ない。
しかし彼より更に問題なのは、その後の上西氏のツイートだ。彼女は批判してくるサポーターらに対して「サッカーの応援しているだけのくせに、なんかやった気になってるのムカつく。他人に自分の人生乗っけてんじゃねえよ。」と憎まれ口を叩いた。憎まれ口というか、おおよそ国会議員の発言として相応しくない口調・内容で、最早失言ですらない暴言としか表現できないような低俗なツイートだ。ツイート内容が、ネット上で上から目線で皮肉たっぷりの発言を繰り返し、嫌悪感を撒き散らすだけの愚か者となんら変わらない。個人的には彼女が所属していた維新の会は、元代表の橋本氏も感情的になりやすく暴言を吐きやすい人だし、国会で注意されてもアホバカと繰り返すような議員もいた。現在の代表である松井大阪府知事もちょくちょく過激な物言いをするし、そのような振る舞いが容認される党なんだろうという個人的な印象がある。勿論他の政党にも似たような振る舞いをする議員はいるし、そういう人も議員にいるのは今始まったことでもないとは思うが、ネット普及、というか2ch的な文化が一般化して以降その傾向が顕著になったように自分は感じる。このように表現するとネット文化の影響を受けてそういった政治家が増えたと感じるかもしれないが、個人的にはそういった政治家の割合は以前とあまり変わっていないが、SNSなどでの情報発信が行われ始めてから、それまで見えていなかったものが目に付くようになっただけだと感じている。
SNSが公に公開されていることを意識していないような、明らかに不適切な投稿をする人を、ツイッターにそのような人が特に多かったことに由来し、数年前からバカッターなどと揶揄し始めた。上西議員のツイートは厳密にはバカッターと揶揄されるようなケースとは違うが、彼女が愚かな部分を自らアピールしているという点では似たようなものだろう。ネット上での選挙活動が正式に解禁されて以降、当初はブログが主に利用されていたが、ここ数年はツイッターやFacebookなどのSNSで情報を発信する政治家が増えた。上西議員のように自ら愚かさをアピールしてくれる政治家は他にもいる。例えばアメリカの大統領などがその筆頭的な存在だ。個人的には今後の選挙での投票先を決めるのに、とても良い判断材料になるので日本の政治家にも積極的にSNSを利用した情報発信を行って欲しい。というか、全ての政治家に利用を義務付けてもらってもいいくらいだと思う。