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同じ競技を同じ日に複数局・複数回放送する必要性


 オリンピックが始まって最初の週末、日本では3連休が重なった。オリンピックが始まるとNHKはいつもオリンピック中継一色になる。NHKに限らず民放も新聞各社も、ネットメディアもオリンピックに関する話題を取り扱う量が増える。個人的にはあまり興味がないので、「オリンピックもいいけど、他の報道もしっかり扱ってくれ」という気持ちの方が強い。今は国会の会期中で連日委員会が開かれているので、その内容についてもしっかり報道して欲しいし、例えば先日佐賀で起きた自衛隊機の墜落の話なども、もっと詳しく伝えて欲しい。オリンピック開幕以前から、韓国と北朝鮮のオリンピックにまつわる動向にばかり注目した報道姿勢を各メディアが示していたことも、そんな受け止めを更に強める。ただ、オリンピックが始まって相撲界の不祥事・協会の内紛に関する話を取り上げるメディアが減ったことだけは、好意的に受け止めている。

 
 今日のテレビ番組表を見ていて感じたのは、同じ競技を複数の局が放送する予定になっているようだが、本当にその必要があるのかということだ。例えば、スノーボード女子のスロープスタイル決勝は、Eテレで生中継、その後総合で録画放送、BS1でも録画放送を行う予定のようだった。更に女子ハーフパイプ予選も、フジテレビで生中継、NHK総合で録画放送、アイスホッケー女子予選の試合も、NHK総合とテレビ朝日で放送予定になっていた。全て確認したわけではないが、少なくともスロープスタイル決勝に関しては、Eテレで中継した数時間後に総合で録画放送していた。
 オリンピック中継を民放が放送するのにNHKが被せるように放送する必要はなく、そんなことするなら他の番組を放送するべきでは?と感じる、今日は祝日だから国会は開かれていないが、明日以降の番組表にも民放とNHKが同じ競技を昼間に放送する予定はあるようだし、それなら国会中継を放送した方がよいのではないか?と強く感じてしまう。ただ、NHKと民放で同じ競技を中継する理由は、もしかしたら地方によっては民放で放送されない地域があるからかもしれないとも想像できるので、全く必要性が感じられないとまでは言えないかもしれない。

 ただそれでも、総合とEテレで数時間ずらして同じ競技を中継と録画で繰り返し放送する必要性は全く理解できない。天候や諸事情により競技の開始時間がずれこむこともあるだろうし、女子スロープスタイルの予選は中止されたそうだから、開催競技の予定が変更になって穴埋め的にリピート放送しているのかもしれない。しかし、女子スロープスタイルの決勝については、今朝の時点で既に数時間差でリピート放送される予定が番組表に書かれており、リピート放送は当初の予定通りだったようだ。
 
 オリンピックの放映権がどのような契約になっているのか自分は詳しく知らない。同じ競技を繰り返し放送しても余計に使用料がかかるということはないのかもしれないが、他の番組を放送できる放送時間を無駄に消費していると考えれば、実質的に受信料を強制的に徴収している放送局の在り方として、適切なのか疑問を感じてしまう。そう思われることが無いように、オリンピック期間であっても、オリンピック以外のことも充分に取り上げる姿勢をNHKには見せて欲しい
 この投稿ではNHKのことを取り上げたが、公共の電波を優先的に使用している他の民放各局にも、同様の事が言えるだろう。新聞各社については、テレビ程オリンピックに偏り過ぎている印象はないし、放送法のような中立に関する規定もないが、スポーツ新聞は別としても、一般紙、特に全国紙と呼ばれるような大手には、同じことを心掛けて欲しいと感じる。

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