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4/14国会前デモと支持率低下


 先週の土曜日・4/14、国会前で大規模なデモがあった(毎日新聞の記事)。このことについてはテレビや新聞などのメディアでも取り上げられていたし、ネット上でもデモに対して好意的な主張もそうでない主張も、この週末は多く飛び交っていた。
  自分は、デモに参加した人達の現政権への思いには概ね同意できるが、現場に行ったわけではないのでメディアやネットを通じて伝えられた様子から判断すると、「辞めろ」などの言葉ばかりが前面に出ていて品がないようにも見えてしまった。勿論バカとかアホなどのような言語道断の罵詈雑言が飛び交っていたようには見えなかったので、全く賛同しかねるというようなことではないが、別の意思表示方法があるんじゃないだろうか?とも感じた。


 この週末には複数のメディアによって世論調査が行われたようだが、内閣支持率は、共同通信の調査37.0%朝日新聞の調査では31%NNN(日本テレビ)の調査では26.7%と、かなり深刻な状況だ。説明の必要すらないかもしれないが、昨年から続く自衛隊日報・森友学園への国有地売却に関する問題、加計学園の獣医学部新設認可に関する問題が一向に解決しないこと、解決しないどころか次々と隠されていた政府にとって都合の悪いことが明らかになる状況にあること、それ以外にも文科省・厚労省・経産省などで不祥事の発覚が続いていることなどを考えれば、個人的には「まだ、そんなに支持率があるのか」とすら思えてしまう。

 そんな状況でもあるのに週末のデモについて、自民党の小野田紀美参議院議員が、

とツイートしていた。コメント数を見れば分かるように大きな話題になっていた。率直に言って、個人的には彼女のツイートの方が確実にシュールとしか思えない。まず、土曜日にデモが行われることは全然珍しいことじゃない。一般市民の多くは平日は仕事をしている。諸外国がどうなのかは知らないが、日本には「デモに参加するから有給休暇下さい」と気軽に言えるような環境はほぼない。多くの人が参加できるように土日にデモが行われることには一切不思議な点も不可解な点もない。
 また、国会議事堂は首相官邸と並ぶ国家権力を最も象徴する建造物の一つだ。確かに、彼女の言うように首相や与党議員の耳に直接届くようにシュプレヒコールをあげる方が、より効果的なデモになるかもしれない。しかし、そこに首相や与党議員がいなくとも、象徴的な場所でデモが行われることに滑稽だと思える要素があるとは、少なくとも自分には思えない。寧ろ、そのような意味合いを読み取れない程度の理解力しかない者が国会議員を務めていることの方が滑稽に思える。

 今朝のMXテレビ・モーニングCROSSでもこれらの件に触れており、それについての視聴者ツイートの中には残念な主張がいくつかあった。

「政権を倒すということが気持ち悪い」にも違和感を感じるが、どう感じるかは個人の自由なので無視するとしても、「日当貰ってる」と言える根拠はどこにあるのだろうか。また、一体誰が、若しくは何処が日当を払っているのだろう。このようなツイートを放送で取り上げるのなら、番組はリツイートしているようなものだから、この話が事実無根だった場合は番組にも相応の責任が生じると自分は感じる。画面に表示するのなら、少なくとも「根拠に乏しいのではないか」等の指摘が必要なのではないだろうか。
 また、




というような「反安倍政権の運動をしても、次も自民政権である可能性は濃厚で、退陣要求は意味がない」という旨のツイートもあった。前述の件のように画面に表示することすら不適切とまでは言えないかもしれないが、彼らの認識が正しいとは言えないと自分は思う。彼らの頭の中では自民=安倍という図式が強烈に存在しているからそのような発想になるのだろうが、決して自民党支持者の全てが全て現政権支持しているわけではないだろう。また、現政権の非支持者=野党支持者とも言い切れない。特に積極的に支持する政党はないと考えている層の中には、現野党らは頼りなく、自民党から野党へ政権交代が起きなくても良いが、安倍政権はその不信感から支持出来ず、とりあえず自民党内の別の人に政権を担って欲しいと考えている者もいるだろう。

 これら3つのツイートに共通しているのは、程度の差はあれど、思い込みが激しいということだ。「デモ参加者が集まるのは誰かが金を払っているからだ!」とか、「自民党=安倍政権と、(自分同様)多くの人が考えているはずだ!」などの思い込みだ。勿論、彼らがそのような疑念を持ったり、個人的な見解を持ったりするところまでは大きな問題はない。しかし、あたかも紛れもない事実のように語るようなことは確実に適切とは言えない。
 週末のデモについてどう感じるか、どう考えるかは個人の自由だろうが、批判したり嫌悪感を示すにしても、もう少しまともな方法があるのではないだろうか。

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