スキップしてメイン コンテンツに移動
 

MXテレビ・サンデーCROSSに落胆させられる


 今日のMXテレビ・サンデーCROSSは見るに堪えなかった。今日のコメンテーターは、ケントギルバートさん、SKE48・加藤るみさん、宇野常寛さんの3人。彼らが、毎週3人出演するコメンテーターの内の1人として出演していたなら、そこまで酷いことにはならなかったのだろうが、この組み合わせが最悪だった。番組を通じてまともな議論が成り立っていなかったように思う。更に番組後半の討論コーナー・激論CROSSではその3人に加え、森本敏さん、木村三浩さんを交えて、日米関係についてをテーマに掲げたが、自分の目には最早議論と言えるようなレベルに達していないようにしか見えなかった。

 
 何故そんなに酷く見えたのかといえば、大きな要因はケントギルバードさんと宇野常寛さんの、他人の主張を過剰に否定したがる態度と、彼らがしばしば暴言とも思えるような言葉を吐く人物であることだ。彼ら2人の主張は概ね自分の考え方とは異なり、基本的には彼らの考えには賛成しかねるが、部分的には合致することも言っていると感じる。しかし、議論をする上で誰かを罵倒するような態度をとる人は論外だとも考える為、彼らの主張に耳を傾ける意義は著しく低いと前々から思っていたが、今日の番組でさらにそれを再確認させられた。そんな人物が3人のコメンテーターの内2人もいたら、まともな話になるとは到底思えない。しかもそこに、この種の番組に慣れているとは思えない、また、前提となる知識が充分であるようには全く見えなかったアイドルを加えて、番組は何がしたかったのか全く理解できなかった。この懸念は番組欄で出演者を見た時から感じていたが、案の定としか言えない視聴感でしかなかった。

 自分は常々、モーニングCROSSやサンデーCROSSに限らず、なぜこの手の番組のコメンテーターは、ジャーナリストとか学者・弁護士とか企業家などばかりなのだろうかと疑問に感じている。また、出演者の年齢層も軒並み35歳以上が多く、若い世代の声が反映されにくいようにも思っている。ただ、モーニングCROSSやサンデーCROSSでは、積極的に20代前後のコメンテーターも起用している。しかしそれでも、その多くは若手起業家が殆どだ。そんな意味で言えば、今日の加藤るみさんの起用は好ましくもあるのだが、やはり他の出演者との組み合わせで考えると、ある意味では加藤さんが不憫にも思え、番組のこの日のコメンテーターの人選は明らかに失敗していると思えた。
 ハッキリ言って、かなり高い頻度で他人を罵倒しようとする姿勢を見せる宇野さんは、自分にとって論外だ。彼が何を言っていてもその1点だけで全て虚しく感じる。自分にとって彼は、橋本・元大阪市長や維新の足立議員と大差なく、激昂して暴言を頻発するタイプの、議論する能力に欠けている人物でしかない。また、宇野さん程ではないが、ギルバートさんにもその傾向がある。彼は番組の冒頭でイラク日報隠蔽などの問題にコメントした際に「官僚は高学歴無能」などと発言していた。そもそも、無能という言葉選びに、必要以上に罵倒しようという意図が含まれているように思えるので内容云々以前の話だし、それを度外視しても、彼の口ぶりでは、首相や大臣など政治家の問題ではなく、あくまで官僚の問題だと言いたげだった。これまでもこのブログで再三書いていることだが、確かに懸案になっている隠蔽・改ざん・捏造問題に関して官僚に一切責任がないとは思わない。しかし、もし官僚が無能であるのならば、その無能な人達に騙されるような大臣・首相らは更に無能なのだろうし、その無能な人達を統率することすらできない人も、ほぼ変わらないレベルで無能であるということになるだろう。しかも現政権は既におよそ5年間継続しており、5年間”も”気づかず騙されていたなら決して有能ではない。
 彼が書いた「妄想丸出しで安倍政権の足を引っ張るだけの政治家は市民活動家に戻れ」という記事が4/7に夕刊フジのサイト・zakzakに掲載されていた。見出しが既に他人を罵倒するような表現で、それだけで論外であるように思えるし、また見出しから想像できるように、その内容は要するに、安倍政権賛美、彼の言葉を引用すれば、それこそ賛美丸出しの内容だ。彼が無能だと言う官僚を統率できていないという点は全く無視して、都合の良い部分にしか目を向けていないようにしか感じられないその論調は、それこそ現政権”妄信丸出し”なのではないだろうか。
 
 4/6の投稿でも触れたように、どんなに主張に対しても、一方的に口を塞ごうとすることが正しいとは自分には思えないので、ギルバートさんや宇野さんを出演させるな、とまでは思わないが、それでも今日のコメンテーターの組み合わせは最悪だったし、討論コーナーも何かを議論しているというより、ただ単にオッサンたちが言いたい事を言いってマウンティングし合っているだけにしか見えず、自分の番組に対する評価はかなり下がった。もしこのような内容が毎週続くなら、見る価値はない番組とさえ思えるような内容だった。
 
 番組には、組み合わせという意味で、もう少し出演者の人選を真剣に考えて欲しいと感じた。

このブログの人気の投稿

マンガの中より酷い現実

 ヤングマガジンは、世界的にも人気が高く、2000年代以降確立したドリフト文化の形成に大きく寄与した頭文字Dや、湾岸ミッドナイト、シャコタンブギなど、自動車をテーマにしたマンガを多く輩出してきた。2017年からは、頭文字Dの続編とも言うべき作品・MFゴーストを連載している( MFゴースト - Wikipedia )。

話が違うじゃないか

 西麻布に Space Lab Yellow というナイトクラブがあった。 一昨日の投稿 でも触れたように、日本のダンスミュージックシーン、特にテクノやハウス界隈では、間違いなく最も重要なクラブの一つである。自分が初めて遊びに行ったクラブもこのイエローで、多分六本木/西麻布界隈に足を踏み入れたのもそれが初めてだったと思う。

読書と朗読を聞くことの違い

 「 本の内容を音声で聞かせてくれる「オーディオブック」は読書の代わりになり得るのか? 」という記事をGigazineが掲載した。Time(アメリカ版)の記事を翻訳・要約した記事で、ペンシルベニア・ブルームスバーグ大学のベス ロゴウスキさんの研究と、バージニア大学のダニエル ウィリンガムさんの研究に関する話である。記事の冒頭でも説明されているようにアメリカでは車移動が多く、運転中に本を読むことは出来ないので、書籍を朗読した音声・オーディオブックを利用する人が多くいる。これがこの話の前提になっているようだ。  記事ではそれらの研究を前提に、いくつかの側面からオーディオブックと読書の違いについて検証しているが、「 仕事や勉強のためではなく「単なる娯楽」としてオーディオブックを利用するのであれば、単に物語を楽しむだけであれば、 」という条件付きながら、「 オーディオブックと読書の間にはわずかな違いしかない 」としている。

あんたは市長になるよ

 うんざりすることがあまりにも多い時、面白い映画は気分転換のよいきっかけになる。先週はあまりにもがっかりさせられることばかりだったので、昨日は事前に食料を買い込んで家に籠って映画に浸ることにした。マンガを全巻一気読みするように バックトゥザフューチャー3作を続けて鑑賞 した。

敵より怖いバカな大将多くして船山を上る

 1912年に氷山に衝突して沈没したタイタニックはとても有名だ。これに因んだ映画だけでもかなり多くの本数が製作されている。ドキュメンタリー番組でもしばしば取り上げられる。中でも有名なのは、やはり1997年に公開された、ジェームズ キャメロン監督・レオナルド ディカプリオ主演の映画だろう。