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性教育の必要性と、極端な見出しを指摘した後に起きた事


 性教育が充実しておらず、誇張された性表現であるAVを始めとしたアダルトコンテンツを、「性行為の手本」にしてしまう者が決して少なくない現状に疑問を感じた学生らの団体「中央大学SEXを考える委員会」が、AV関係者らを交えて意見を交換するイベント「AVの教科書化に物申す」を11/4日に開いたそうだ。
 確かに性への興味が出始める中学生頃、特に男の大多数はAVやエロ本を見たくて仕方ないし、その影響で間違った知識を信じてしまいがちだ。しかし自分が中高生だった90年代頃は、ファッション誌系のホットドッグプレスやポパイ、またはエロ本寄りのスコラ・デラべっぴんなどで定期的にSEX特集があり、その中には「AVのような強引なセックスを実際にやったら女性に引かれるよ」という話が掲載されていたし、割と多くの男はそんな記事を興味本位かもしれないが読んでいたと思う。そのような企画で掲載される記事の全てが正しい情報だったとは思わないが、ある程度はそれが性教育の不足を補っていた部分もあったのかもしれない。


 その手の雑誌やそのような企画が完全に衰退してしまったわけではないが、確実に当時よりは雑誌の売り上げが落ちており、しかも若年層程雑誌から離れている傾向が強いそうで、その分をどこかが補わなくてはならないし、また、当時は雑誌にSEX特集があったが、それでもAV内のセックスが普通?というか誰もがやっている事かのように認識している者も決して少なくなく、やはりもっと踏み込んだ性教育や、性に関してもっと気軽に話せる環境は重要かつ必要なのだろう。つまり「性に関する話題のタブー化」が様々な弊害を引き起こしていると言えそうだ。

 11/4に開かれたイベントについてはいくつかのメディアが記事化しており、自分が始めに見たのはハフポストの記事「1日に450人が”中絶”。性教育が浸透せず「教科書化」されるAVに、出演者たちが物申す」だった。この記事へ自分は、
 この手の記事を読んで「性教育の充実よりも、悪影響を及ぼすAVを規制するべき」と言い出す人がいる。

 しかしそれは明らかに間違いだ。テレビのバラエティや映画の犯罪シーンなどは、いたずらやいじめ、犯罪の手本にもなり得る為悪影響を及ぼす恐れもある。しかし多くの人は「真似したらいけない見て楽しむもの」と認識しているから放送している。それはモータースポーツも格闘技も同じだ。スピード違反を煽る側面、暴力を煽る側面もあるが、不謹慎とか不適切とはならない。

 それはAVでも同じで、この記事が指摘するように、ファンタジー・フィクションと認識出来るような教育が重要である事に変わりはない。
とコメントした。要するに「性の問題に関して必要なのはタブー化ではなく、適切な認識を持つこと、その手助けをする為の教育・環境だ」という事だ。


 11/12にBuzzFeed Japanは似たような趣旨の記事「元AV女優・麻美ゆまが語る 「AVはファンタジー。あくまで観賞用なんです」」を掲載しており、自分はこの記事へ、
 映画やドラマ、リアリティショーは、当然のようにあくまでショーだと受け止めるのに、AVだけは何故かドキュメンタリー視点で見ている日本人のなんと多い事か。

 ただAVを真似る事の全てが間違いでもない。しかし、参加者全て(2人とは限らないよね)の同意は必要最低条件である。独りよがりでするのはセックスでなく、他人の身体を使った自慰行為であって、相手も気持ちいいとは限らない。勿論他人の自慰行為を手伝いたい、手伝うことに喜びを感じる人もいる。結論から言えば、セックスする上で必要なのは、セックス以外のコミュニケーションと同様に相手への配慮・思いやり
と、ハフポストの記事へ投稿したのと似た内容のコメントをした。つまり、「セックスにおいてAVの内容を真似るのは構わないが、相手への配慮を欠いた自己満足を追求するだけの行為になってしまってはならない」という事だ。


 11/15にBuzzFeed Japanは、冒頭で紹介したイベント「AVの教科書化に物申す」についても記事化している。その記事を書いたのは前述の記事と同様に、伊吹 早織さんというBuzzFeed Japanの記者だ。記事の内容はハフポストのそれや、前述の記事の内容と同じ様な論調だ。
 当初この記事の見出しは「「プライベートは正常位だけですから」 AV俳優たちが語る“性”の本当のところ」だった。この見出しは、記事で触れている、男優兼AVメーカーの代表のコンピューター園田さんのコメント、
 だからAVはフィクション、エンターテイメントとして楽しんでもらって。僕も、プライベートは正常位だけですから(笑)
を取り上げている。
 自分はその場に居たわけではないのであくまで推測なのだが、イベントの趣旨を勘案すれば、園田さんは、AVで行われる不自然な体位はあくまで演出の為の手法である事を強調する為に、やや極端に「プライベートは正常位だけ」と述べたのだろう。記事を全て読めばそういう事だと多くの人は理解できるだろうが、記事をしっかり読まない者もいるだろうし、見出ししか見ない者などに「セックスで正常位以外は普通やらない」、極端に言えば「正常位以外は異常」という誤解を生みかねないと思って、自分はこの記事に、
  性的嗜好は人それぞれだから否定するつもりは全くないけど、
プライベートは正常位だけですから
も、それはそれで逆方面に極端だなと。しかもそれを見出しに選ぶのも極端だなと思う。注目するべき点はそこだろうか。
セックスは「相手を思いやる気持ち」だ
こっちの方がよっぽど大事なんじゃないか?

 PV目当ての極端な見出しが生む弊害を考えて欲しい。「プライベートは正常位だけですから」を見出しに選ぶことは、ベクトルの方向が違うだけで、最近BuzzFeed Japanがバチバチやってるそっち系のバイラルメディアと似たり寄ったりだと思う
 とコメントした。 BuzzFeed Japanはここ最近、いくつかのバイラル系メディア(所謂ネトウヨ系のフェイクニュースをしばしば掲載するようなブログなど)によってあらぬレッテルを貼られ、その不適切さを関係者がツイッター等で指摘しているが、PV数目当てで誤解を生みかねない見出しを安易につけるならば、不適切さ指摘しているメディアと似たり寄ったりではないのか?という指摘だ。

 自分がこのコメントを投稿したのは、昨日・11/15 18:15頃なのだが、今日11/16の昼頃記事を見てみると、見出しが「しみけん、紗倉まなが語る「撮影現場」の本当のところ」に差し替えられていた。記事内には訂正した旨は一切追記されておらず、しかも記事の投稿時間も11/15 18:00のままになっている。これではまるで自分があらぬ難癖でコメントを投稿したようにも見える。
 こんな事が起きるとは思っていなかったので、当然昨日の時点の記事のスクリーンショットは撮っていないが、同記事をシェアした自分のツイートにはその痕跡がある。


 また、前述のように記事には一切訂正した旨の掲載もなく、記事の投稿時間も11/15 18:00という表記になっているが、


伊吹 早織さんの書いた記事の一覧では、11/16 12:45頃の時点で、投稿された時刻は4時間前と表示されている。


自分のコメントを彼女が見て見出しを差し替えたかどうかは定かでないが、恐らく11/16 9:00前後、要するに一般的な始業時刻後すぐに見出しが差し替えられたのだろう。


 自分のコメントが影響したのかどうかはどうでもよい。しかし、既に自分が差し替え前の見出しに関するコメントを投稿しているのだから、見出しを差し替えるならしれっと何事もなかったかのようにするのではなく、訂正した旨を書くのがフェアな訂正方法ではないのか。
 もしかしたらこの記事を書いている間に訂正した旨が追記されるかもしれないし、この投稿後に追記されるかもしれない。もし訂正した旨を掲載するにしても、「しれっと訂正しようとしていた事」についてもしっかり掲載して欲しい。でないと今度は、訂正した旨が掲載されていたにも関わらず、自分が「訂正した旨の記載がなかった」と難癖を付けているようにも見えかねないからだ。BuzzFeed Japanが誠実なメディアならば、是非とも適切な対処を検討して貰いたい。

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