スキップしてメイン コンテンツに移動
 

北海道の爆発事件によって見えた不動産会社のアコギさ感


 12/16の午後8時頃、北海道・札幌市で爆発による火災が発生した。不動産店や居酒屋などが入居していた木造2階建ての建物で爆発が発生し、建物はほぼ倒壊した。爆発の影響は、ガラスが振動などで割れるなど周囲の家・店・クルマなどにも及んだ(時事通信の記事)。爆発が起きたのは、損壊状況から見て不動産店であることが容易に推測ができ、且つ不動産店の関係者が当初から「除菌消臭スプレー100本以上を処分するため、店内で缶の中身を抜く作業をしていた。手を洗おうと湯沸かし器をつけたら爆発した」と話していたようで、まだ確定したわけではないが、スプレー缶のガスが部屋に充満し、そのガスに引火して爆発が起きたと考えてほぼ間違いないだろう。
 海外での事件やオリンピック開催等を勘案した「テロ対策の必要性」が取り沙汰されて久しいが、この件を見ていると、スプレー缶100本なんて業者を装えば簡単に用意できるだろうし、着火装置だけなら簡単に準備も出来る。というか自爆も辞さないという心構えならマッチ1本でいいし、爆破テロって結構簡単に出来てしまうなと思えてしまった。


 この事案について、不動産会社の社長が記者会見を開いた。朝日新聞の記事「消臭代1~2万円取ってスプレーせず? 処分後に爆発か」によると、同社社長も
 店長が室内で在庫の消臭スプレーを処分するため、120本を並べて立て続けに噴射し、約20分後に給湯器を使おうとして爆発が起きた
と説明したそうだ。120本ものスプレー缶を部屋の中で処分する為に一気に噴射すること自体が、個人的には信じられない行為なのだが、簡単に言えば不注意だったのだろう。
 当時、店内には160本もの新品の消臭スプレーがあったそうだ。社長の説明によると、通常の在庫量は50-60本程度だそうで、なぜ約3倍もの在庫があったのか、120本も在庫処分をしなくてはならなかったのかに関して、物件の契約者から消臭代を受け取っていながらスプレーを使わっていなかった恐れがある、つまり消臭作業の未施工があったのではないかとも説明した。社長によれば物件の消臭サービスは、入居予定者に希望を尋ねた上で入居直前に施工し、代金は1本あたり1-2万円を請求しているそうだ。スプレーの原価は約1000円で、作業はスプレーのボタンを押して消臭ガスが全て噴射されるまで3-4分待つだけだったそうだ。「希望者に尋ねた上で」と説明があったようだが、SNS上などでは、同じ系列の不動産会社から希望してもいないのに消臭代を請求された、というような話もみられる。

 1000円程度のスプレーのボタンを押す作業だけで10-20倍の料金を請求するのは、果たして妥当なのだろうか。最近しばしば所謂「原価厨」というのが話題に上る。フリーマーケットアプリに出品される手芸品や、飲食店の代金など、提示された価格に対して原材料費の割合が低いことが推測できる商品等に対して、その制作に掛かる時間・手間・技術等のコストをほぼ度外視して「高い」と批判するタイプの人を指す、指すというより考えが短絡的で不適切であると揶揄する場合に使う表現だ。
 価格に対する原材料費割合が低い商売の代表格にキャバクラ・ホストクラブ等の水商売がある。そのような接客業では酒・おつまみ等を仕入れ原価の10-20倍、場合によってはそれ以上の価格を客に請求する。原価厨に言わせれば「ぼったくり」以外の何ものでもないだろうし、自分もその価格分の価値を見出せないのでその手の店を利用することはないが、その価格には接客に関する対価も含まれており、そこに価値を見出す人が少なからずいるから商売として成り立っている。
 つまり、水商売はこの不動産会社の消臭代と同じ様な程度の原価率だが、水商売の価格には接客・話術などの技能代金が含まれているのに対して、消臭作業はスプレー缶を用意してボタンを押すだけと、原材料費の10-20倍分の価格に見合う技術も手間もないと言っても過言ではない。現場に誰かが出向いて、つまり出張してスプレー缶を噴射するという作業が発生することには違いないので、原材料費の3-5倍程度の作業工賃を請求するのは妥当かもしれないが、水商売にも匹敵するような割合の代金を請求しているようだと、アコギな商売に思えてしまう

 しかも、本来50-60本程度の在庫しかないはずなのに、160本もの在庫が存在し120本分もの処分が必要だったということは、少なくとも100件前後、消臭代を請求していたにも関わらず実際には作業をしていなかった案件があった恐れが強い。これが事実だとしたら明らかな詐欺行為だ。1000円程度のスプレーを噴射するだけで10-20倍もの作業代を請求していたというだけでもアコギ感満載なのに、作業すらせずに代金を請求していたのなら、しかもそれが1店舗で100件にも及ぶようであれば、組織的な詐欺行為と言われても仕方ないのではないか。他の店舗でも同じような事が横行している恐れがないとは言えず、爆発事件とは別の点で警察が介入する余地があるのではないだろうか。

 これまでの経験上、個人的に不動産屋全般の印象があまり良くないが、それは偏見で、まともな不動産屋も多くいる事は分かっている。しかしこういう件を目の当たりにすると、不動産屋全般がアコギなんじゃないか?と疑心暗鬼になってしまう。

このブログの人気の投稿

マンガの中より酷い現実

 ヤングマガジンは、世界的にも人気が高く、2000年代以降確立したドリフト文化の形成に大きく寄与した頭文字Dや、湾岸ミッドナイト、シャコタンブギなど、自動車をテーマにしたマンガを多く輩出してきた。2017年からは、頭文字Dの続編とも言うべき作品・MFゴーストを連載している( MFゴースト - Wikipedia )。

話が違うじゃないか

 西麻布に Space Lab Yellow というナイトクラブがあった。 一昨日の投稿 でも触れたように、日本のダンスミュージックシーン、特にテクノやハウス界隈では、間違いなく最も重要なクラブの一つである。自分が初めて遊びに行ったクラブもこのイエローで、多分六本木/西麻布界隈に足を踏み入れたのもそれが初めてだったと思う。

李下に冠を正さず

 安倍首相は加計学園問題についての野党らの追及を受けて、「 私の知り合いだから頼むといったことは一度もない 」と便宜を図ったのではないかという疑惑を否定した。森友学園問題にしろ、加計学園の件にしろ首相・政府与党は一貫して便宜を図った事実はないとしている。一方で、森友学園問題では籠池氏が「 神風が吹いた 」、加計学園問題では前川氏が首相補佐官から「 総理は自分の口から言えないから、私が代わって言う 」と言われたと、共に首相・政府若しくは行政などによる影響力が働いたことを示唆する発言をしている。  首相や政府は自分達が圧力を直接行使し便宜を図ったことも、官僚が自発的に首相らの意向に配慮して結果的に便宜を図った事実もないというスタンスを貫いているが、1件だけならともかく、2件も似たような疑惑が噴出し、しかも加計学園の件については官房長官などは単なるほら吹き扱いをしているが、辞めた経緯はどうであろうと文科省の事務次官だった人物が政府見解と異なる主張をしているのだから、単なるほら吹き扱いで片付けられるような程度の話ではなく、否定するにしたってそれ相応の説得力のある説明が必要であろう。国会への招致や再調査に消極的なようでは問題が終息しないのも当然だ。森友問題にしたって他の問題が次から次へと出てきているので有耶無耶になっているが、実際は話の途中で頓挫しているに過ぎない。

「幼稚園児以下だ」は暴言か

障害者雇用、職場でパワハラ「幼稚園児以下」と暴言も TBSニュースが11/6に報じた記事の見出しである。障害者雇用枠で採用された知的障害のある男性が、指導役の女性から暴言を受けたとして、会社と女性に対して賠償を求める訴訟を起こした件で、11/6に和解が成立したという記事の見出しだ。記事には  女性が「幼稚園児以下だ」という表現を暴言と認めた、会社も責任を認め、“今後は知的障害者の特性を理解し、これを踏まえた職場環境を用意すること”を約束した とある。 男性は「私みたいな障害者にも働きやすい環境にしてほしいというのが私の願いです」とコメントしており、恐らくパワハラに相当する行為が実際にあったのだろう。また男性の、  『幼稚園児以下』もそうですし、『バカじゃん』とか、『いつまでたったら仕事を覚えるんだ』とか言われた  とりあえず耐えて、我慢し続けて働いていたので などのコメントも紹介されており、記者は“幼稚園児以下”“バカでもできる”という表現を添えており、それらが暴言に当たるということを示唆しているように見える。

68%終われば100%終わったことにしてしまおう

  言葉遊び とは、早口言葉や尻取り、回文、しゃれ、韻踏みなど、主に言葉の音に注目して行うゲームや遊戯、音の重なり等を重視した表現を指す表現である( 言葉遊びとは - コトバンク )。いろは歌やドレミの歌などもその類だ。