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「都合の悪いことは認めず、なかった事にする」方針


 「「間違うこと」よりも「間違いを認められないこと」の方が絶対的に恥ずかしい」という内容の投稿を6/13に書いた。いくつかの要素を散りばめて書いた投稿だが、この投稿を書いた動機は、金融庁が示した年金に関する報告書を政府と与党がなかった事にしようと躍起になっているのが明らかだったからで、それが如何におかしなことか、危機的な状況かを示したかったからだ。
 6/13の投稿では、よしもと所属のコンビ・カラテカの入江 慎也さんが複数の芸人に対して、詐欺グループの忘年会への出席を仲介したとされる問題への、よしもとの事務所としての対応(6/7の投稿)と、同事務所所属の松本 人志さんがフジテレビの番組で、人を先天的な不良品として扱ったと言われても仕方のない発言をした件(6/8の投稿)に関して、特に何の対応もしていないという現状を加味し、また、詐欺グループの忘年会の関与という理由で入江さんを処分したにもかかわらず、よしもと自体は年金に関する報告書をなかった事にしようとしている政府の首相、つまり超巨大年金詐欺グループのトップを自らの劇場に出演させたり(5/25の投稿)、西川 きよしさんや吉本新喜劇のメンバーが公邸で首相と昼食を共にしても(共同通信「安倍首相、吉本芸人と昼食「同日選ある?」に笑顔」)何のお咎めもないのはどういうことだろうか、という思いを込めて、
 「組織は頭から腐っていく」と言われているが、それは間違いではない
というニュアンスで話をまとめた。


 時事通信は6/18に「政府、普天間跡地利用で有識者懇=吉本興業会長ら5人」という記事を掲載している。見出し通りの内容で、沖縄北方担当大臣の宮越氏が、普天間基地などの返還後の利用を検討する有識者懇談会を設けることを発表し、そのメンバーの中には吉本興業の大崎 洋会長が含まれているという話だ。
 よしもとは2009年から開催されている沖縄国際映画祭Wikipedia)へ協賛している。協賛とはいっても実質的にはほぼ主催と言っても過言ではない程に密接に運営に関わっている。一部の映画関係者からはイベント自体に批判的な見方も示されているが、前向きに受け止めれば、沖縄の地域振興に一役買っているとも言えるだろうから、だから普天間基地の跡地利用を検討する有識者懇談会のメンバーの1人に吉本の会長が選ばれた、とも考えることは出来そうだ。
 しかし前述のように、統一地方選・衆院補選の投開票日前日に与党・自民党の総裁でもある首相を劇場に出演させたり、そこで共演した芸人らが公邸での昼食に招かれたりしている様子を見ていると、一部で囁かれている
よしもと と現政府はズブズブの関係
という話も、全く根も葉もないレッテル貼りとは思えないし、だから普天間基地の跡地利用に関する会議に吉本の会長が呼ばれているようにも見えてしまう。

追記:
基地跡地考える懇談会 顔ぶれはに疑問符(琉球朝日放送)
 琉球大学の我部政明教授は
 (委員に)地元の意向を反映する人は入っていなくて、むしろ、地元の意向を排除する形で、人選が行われたように思いますね。跡(地)利用の主人公は、地元の人たちだし、沖縄の人たちだしということを考えると、使っていく人たちの意見も盛り込まなければ、やっぱり、どういうアイデアであれ、使う人が嫌がっているもの、使い勝手が悪いものをつくってももたないし、無駄になっていきます
と話していました。


 政権の側も、自分達は超巨大年金詐欺グループだと言わんばかりの態度を更に示している。NHKの記事「老後2000万円報告書「質問への答弁控える」政府 閣議決定」によれば、政府は、
 報告書は世間に著しい誤解や不安を与え、政府の政策スタンスとも異なることから、正式な報告書としては受け取らないと決定し、政策遂行の参考とはしないとしたところであり、報告書を前提としたお尋ねにお答えすることは差し控えたい
とする答弁書を閣議で決定したそうだ。


これまでの顛末については、6/12の投稿「自民党は「みんなはどんな世の中にしたい?」を聞いてくれるのか」で詳細に書いているのでそちらを参照して欲しい。さわりを説明すると、当該報告書が明るみになった時点では肯定的な受け止めを示していた麻生氏は、批判が高まると「報告書は政府のスタンスと異なるので受け取らない」と手のひらを返し、また、自民党の国対委員長・森山氏も「この報告書はもうないわけですから。なくなっているわけですから。予算委員会にはなじまないと思います」と言いだし(毎日新聞「自民・森山氏、金融庁の報告書「もうないわけですから」発言にSNSで反発広がる」)、更に「予算委員会は予算を審議をする委員会だ」などとも発言する始末である(6/17の投稿)。
 そこへ更に追い打ちをかけるかのように、今度は内閣全体で
 その報告書に関する質問には応じない
と言いだしたわけだ。彼らは「報告書は世間に著しい誤解や不安を与え、政府の政策スタンスとも異なる」と言っているのだが、著しい誤解や不安が社会に生じているのなら、一体どんな誤解が生じているのかを寧ろ丁寧に説明をすることで不安を解消するように努めるのが彼らの役割ではないのだろうか。まるで臭い物に蓋をするかのように「質問には答えない」という態度を示すのは不安を煽る行為でしかないし、質問に答えないというのは「国民は馬鹿だから時間が経てば忘れるだろう。だからほとぼりが冷めるのを待だけ」と言っているようにすら感じられる。

 朝日新聞は6/18に「首相激怒「金融庁は大バカ者」 官邸主導、異例の火消し」 という見出しの記事を掲載した。記事の内容が事実と大きく乖離していないのであれば、この件に関してだんまりを決め込む方針を主導しているのは安倍首相ということになる。
 政府が昨日の閣議決定で示したのは、どれだけ控えめに言っても

 「都合の悪いことは認めず、なかった事にする」方針


だ。現政府の隠蔽・改ざん・捏造体質は今回初めて明らかになったわけではない。もう既に、少なくとも数年以上そんなことがあちこちに滲み出ている。現状から判断して、よしもとはそれでも現政府・与党を支持する方針のようだが、あなたはそれでも現政府と自民党を、積極的か消極的かを問わず支持する気になるだろうか? 

 自分には、「それでも支持する、他の政権よりはマシ」と答える人がいるならば、その人は投資詐欺に騙され身ぐるみはがされる恐れのあるタイプの人、若しくはかなりの奴隷気質なんだろうとしか思えない。

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