バッドマナーズは、スペシャルズやマッドネスと並んでイギリスを代表する、いやイギリスにとどまらず世界屈指のスカバンドの1つである。バンド名は読んで字のごとく 悪いマナー、つまり不作法・行儀が悪い・失礼などの意味である。彼らが活動を始めた1970年代はパンクロックの第一世代が盛り上がっていた頃でもあり、またロック自体に権威や体制への反抗精神があった為に、彼らはこの名前を選んだのではないだろうか。
マナーとは一体何か。マナー - Wikipedia には「行儀・作法のこと」とある。辞書などでも軒並みそのように書かれている。但し、
8/1にハフポストが、
気になったのは、
そんなマナーは初耳だ。当該施設に携わる者にとっては当然のマナーなのかもしれないが、祖父母の家等古い日本家屋で裸足になるななんて言われたことは一度もないし、温泉施設や旅館を利用する際にもそんなマナーを耳にした記憶は一切ない。マナー云々ではなく、しっかりとルールを設けるか、マナーだけでなんとかしたいのなら、もっと啓蒙に力を入れるべきではないのか。利用者のマナーが悪くなったかのように言われても全く納得がいかない。
打ち水日和 江戸の知恵・東京のおもてなし|東京都
自動車情報サイトのクリッカーが昨日こんな記事を掲載している。
マナーとは一体何か。マナー - Wikipedia には「行儀・作法のこと」とある。辞書などでも軒並みそのように書かれている。但し、
マナーは国や民族、文化、時代、宗教のさまざまな習慣によって形式が異なる。ある国では美徳とされていることが、他の国では不快に思われることもある。とあり、つまりマナーは絶対的なものではなく、何が不作法で何が行儀がよいかは一定の基準で判断されるものではないということだ。
「日本家屋の文化財に素足で入らないで」と博物館が呼びかけ。一体なぜ? | ハフポスト
という記事を掲載した。越後の大地主伊藤家の旧大邸宅を保存・公開している施設である北方文化博物館が、皮脂汚れが床につくと完全には落ちないので、日本家屋等文化財の建物に入る際は素足での入館はご遠慮下さいと呼びかけたことを紹介した記事だ。気になったのは、
施設によっては「素足では入場できない」と公式サイトなどで呼びかけるところもあるが、北方文化博物館では来館者のマナーに任せてきたという。しかし、「素足でサンダルを履く方が増えている一方で、日本家屋などの文化財には素足で入らないというマナーは忘れられている状況もあるのかなと思っておりました」とし、呼びかけのツイートを行った。という部分だ。
そんなマナーは初耳だ。当該施設に携わる者にとっては当然のマナーなのかもしれないが、祖父母の家等古い日本家屋で裸足になるななんて言われたことは一度もないし、温泉施設や旅館を利用する際にもそんなマナーを耳にした記憶は一切ない。マナー云々ではなく、しっかりとルールを設けるか、マナーだけでなんとかしたいのなら、もっと啓蒙に力を入れるべきではないのか。利用者のマナーが悪くなったかのように言われても全く納得がいかない。
昨今常識やマナーにまつわるバラエティー番組も多く、そこで紹介されるマナーや常識とされる事柄の中には、「一体誰がいつ言いだしたのか?」と首を傾げたくなるような話も少なくない。そのようなマナーは一部で嘘マナー、創作マナーなどと呼ばれている。例えば、「目上の人に『了解しました』は失礼」という話もその一つだし、昨今、企業名等にも
過剰に「さん・様」を付ける、付けないと失礼というような風潮も、自分の知る限り1990年代以前はそんな話は一切耳にしなかった。
また、江戸しぐさなるものもその代表格である(江戸しぐさ - Wikipedia)。東京オリンピックの酷暑対策の一環として、小池東京都知事が打ち水を推進する際に、
また、江戸しぐさなるものもその代表格である(江戸しぐさ - Wikipedia)。東京オリンピックの酷暑対策の一環として、小池東京都知事が打ち水を推進する際に、
打ち水は、お風呂の残り湯などを使って朝、夕に水をまくことによって、涼を確保するという江戸の知恵であり、江戸のおもてなしと述べていたが、
2年後の東京2020大会で、どうやって暑さ対策をしていくかが、今、一番大きな課題
打ち水日和 江戸の知恵・東京のおもてなし|東京都
江戸期の庶民宅には風呂は普及しておらず、この話が江戸の知恵というのは非常に怪しい。これも江戸しぐさと同種だ。
内風呂は江戸時代からある程度広まっていたとはいうものの、昭和期前半においても庶民は銭湯に通うのが常で、内風呂を持つのは裕福な家庭に限られていました。家庭で内風呂が一般化したのは第二次世界大戦後の高度成長期を迎えた頃から。
自動車情報サイトのクリッカーが昨日こんな記事を掲載している。
道の駅での車中泊マナー15か条・慣れている人も振り返ってみよう | clicccar.com
記事が示した道の駅での車中泊マナー15か条なるものは、たしかに何も表記がなければ控えた方がよいことばかりであり、決して全否定するつもりはないのだが、例えばトイレの洗面所での歯磨きなど、そのいくつかをOKにしている道の駅もあるし、明確な記述がなくても、管理者に聞いてみたらOKが貰えるケースも少なからずある。にもかかわらず、そのような注釈がない記事を、自動車情報サイトが載せるのはいかがなものか。そのようなマナーを絶対的なものと思い込み、場所によってはOKな場合もあるのに、過剰に嫌悪したり、場合によっては方向性を誤った正義感による揉め事が起きかねず、そんないざこざ起こす者を助長してしまうのではないか。 この記事が書いている全てが創作マナーの類だとは言わないが、個人が心掛ける目安でしかないものを、あたかも絶対的な常識かのように書いてしまっている部分が少なからずある。勿論不作法な振舞いをするドライバーがいることも理解しているが、バランス感覚に欠けた記事に、少なくとも自分には見えた。
マナーとは、Wikipedia にもあるように絶対的なものではない。しかし昨今、マナーという言葉を借りて、あたかもそれが絶対的なルールであるかのように主張をする、体裁としては一応強要はしていないものの、そのマナーを知らないと、守らないと世間知らずかのように言うことで、実質的には強制しようという論説をしばしば目にする。
「なんでもかんでもハラスメントか」と言われてしまいそうだが、もし立場が上の者から下の者へこのような実質的強要が行われれば、それはパワハラに該当するだろう。つまり細分化して言えば、マナーハラスメントに該当する、という風に考えるのも、決して妥当ではないとは言えないのではないか。
「なんでもかんでもハラスメントか」と言われてしまいそうだが、もし立場が上の者から下の者へこのような実質的強要が行われれば、それはパワハラに該当するだろう。つまり細分化して言えば、マナーハラスメントに該当する、という風に考えるのも、決して妥当ではないとは言えないのではないか。