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非論理的な国、ニッポン

 DHCが会長名義で、在日コリアンへの蔑称を用いたあからさまな差別を含む声明を自社サイトで公開した。この件について、差別丸出しのDHCを強く批判しなけばならないのは当然なのだが、それに付随して指摘しなければならないことがいくつかある。


 まずは、11/27にナイキが公開した、いじめや差別に悩む10代のアスリートたちを描いたWeb動画への反応との関連について、4コママンガにしてみた。

 2つの事案とその反応を見れば、ナイキのWeb動画に対して「日本には差別は少ないのにナイキは日本を貶すな!」と言っていた人達がどのような人達だったのかはあまりにも明らかだ。
 日本には差別はない/少ないと主張するなら、今回のDHCが示した声明に対して「日本の評判を下げるようなことをするな!」という声が、それらの人達からナイキに対する嫌悪感よりも大きな声で聞こえてこなればおかしい。しかし彼らはの殆どはそんなことは言っていない。言っていないどころか、DHCは当然のことを言ったまで、よくぞ言うべきことを言った、のようなことを言っている人達までいる。

 

 更に、この件についてツイッタージャパンは、DHCが用いた「チョントリ―」という、朝鮮/韓国、在日コリアンへの蔑称とされる”チョン”という言葉を使った表現を、日本のトレンドとして挙げた。ツイッタージャパンが差別的な投稿を繰り返すアカウントを停止しないこと、いくら報告をしても何の対応もないことなどを理由に、少し前から #ツイッタージャパンにコンプラはあるのか というハッシュタグによる投稿が増えているが、蔑称とされている表現をトレンドに平然とあげることも、ツイッタージャパンにコンプライアンスなどないことの証拠だ。

 これが、彼らが「美しい国」と自称する日本の現状である。彼らは差別という言葉の意味も、美しいという言葉の意味も分からないような人達としか言えない。彼らの多くは愛国者を自称するが、愛する国の母国語すら理解出来ないような状態で愛国者を自称されても…としか言えない。
 彼らの多くが「募ったが募集していない」なんてトンチのようなことを本気で言う安倍や、「4人以上での会食は避けて」と言いつつ、自分は平気で5人以上で会食をする菅、忘年会を開く気満々だった自民党を好むのは、間違いなく同類だからだ。


参考

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