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記憶の改竄が可能な能力者が存在する可能性がある

 ジャイアンとスネ夫をバカにした落書きをしたのび太。落書きが2人に見つかってしまい、2人の怒りから逃れる為に、ドラえもんに出してもらった道具が「わすれろ草」だった。その花の臭いを嗅ぐと一時的に記憶がなくなる、という道具だった。


 ドラえもんには、同種の「ワスレンボー」という道具も登場する。チャンバラごっこで使う刀のおもちゃのような形状の道具で、刀のツバにあたる部分にタイマーがあり、時間を指定してこの棒で人の頭をつつくと、設定した時間帯の記憶を消すことが出来る(ドラえもんのひみつ道具 (わ、記号) - Wikipedia)。
 他人の記憶を操作する道具や能力は、ドラえもん以外のマンガやアニメ、特撮ヒーロー作品などにも頻繁に登場する要素で、ワンピースにも、人の記憶を頭から取り出した上で自由に改竄することが出来る、シャーロット プリンというキャラクターが登場するし、進撃の巨人でも、初代レイス王が持っていた始祖の巨人の能力で、壁の中の人達は100年前以前の記憶を改竄されているという設定である。

 記憶にございません

は、田中 角栄と懇意だった実業家・小佐野 賢治が、ロッキード事件・全日空ルートに関連して、1976年に衆院予算委員会で証人喚問された際に、偽証や証言拒否を避けつつ質問に対する本質的回答をしない為に、何度も口にしたセリフである。それ以前から同様の言い逃れは行われていたのかもしれないが、その時に流行語となり、少なくともそれ以降、政治家などが責任逃れをする際の常套句になっている(ロッキード事件#流行語 - Wikipedia)。

 現在、首相 菅の家族による総務省幹部らの接待が発覚し問題になっている。国会でも野党による追求が続いているのだが、一般的に優秀とされ、今よりも更に試験で記憶力が偏重された時代に大学生、そして官僚となった者らが、「記憶にない」というセリフを連発している。

つまり、確実に人並み以上に記憶力に長けているはずの官僚らが、みな同時期の記憶を一様に失っているのだ。


 漫画家のぼうご なつこさんは、この件について、他人の夢の中に侵入することで、その人の持っている秘密を盗み見たり、他人の深層意識にアクセスすることで都合よく考えを植え付けたりすることができる、という設定のある映画「インセプション - Wikipedia」に例えていたが、

 自分は、冒頭で紹介したように、政府にはドラえもんが実在していて、わすれろ草かワスレンボーが使用されたのではないか、若しくは、シャーロット プリンや始祖の巨人のような、記憶を改竄する能力者が存在しているのではないか、なんて想像をした。

 わすれろ草やワスレンボーのように他人の記憶を削除できる道具は、ドラえもんはいなくても現在にも存在する。例えば金はその一つである。相手が一生、一生でなくとも当分の間不自由なく暮らせるくらいの金を握らせれば、その人の記憶の一部をなかったことに出来るだろう。金でなくても、不自由なく暮らせるような地位をあてがう、という手段でも同じ事ができるのではないか。
 進撃の巨人では、記憶を改竄できなかった一部の人々を貴族として召し上げ、王政側に抱き込むことで、改竄できなかった記憶が世に広まることを100年もの間阻止していたという設定になっている。記憶を改竄できなかった人の中に、その方針に異論を唱えた人もいたが、異端者として弾圧・迫害したという設定もある。


 昨夜のTBS NEWS23では、新型コロナウイルスの後遺症で記憶傷害が続いているケースもある、ということを取り上げていた。

“コロナ後遺症”、記憶障害も・・・脳内で何が?|TBS NEWS

 これが事実であれば、既に日本の政府内は新型コロナウイルスの感染が蔓延しており、記憶に障害が生じている者が多数いる恐れもありそうだ。というか、一般的に新型コロナウイルスの感染拡大は昨年・2020年1月に始まったことになっているが、日本ではその数年前から感染が広がっていた恐れもあるのではないか。


 因みにドラえもんには「病気になる薬」という道具も登場する。未来の子供たちがお医者さんごっこに使う薬で、飲む顔が真っ赤になって熱が出たり、顔が青くなって体温が氷のように冷たくなったりする。だが偽の病気なので本人の気分は何ともなく、水を飲めば元に戻る(ドラえもんのひみつ道具 (ひ) - Wikipedia)。同種の道具「いんちき薬」というのもある(ドラえもんのひみつ道具 (いな-いん) - Wikipedia)。

 政治家などが都合が悪いに関する追求を逃れる手段として、「記憶にない」というセリフ・記憶を無くしたことにするという方法、と双璧を為すのが、入院や療養である。特に現自民政権下では、都合の悪いことを追求されると急に潰瘍性大腸炎、睡眠障害になったなどと言いだし、病を理由に取材や追求から逃れようとする者が後を絶たない。

 この道具も、ドラえもんがいなくても同じことが実現できる。診断書を書ける医師を一人抱き込むだけで実現出来るのだが、その診断書すら示さずに病気だと言い張る者もまでいる始末で、つまりそんな人をかばう所属政党や、積極的な追求をしないメディアが、政治家らの「病気になる薬」「いんちき薬」になっているとも言えるだろう。


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