ピノキオは、ゼペットじいさんに学校に行って学ぶように言われたのに、詐欺師にそそのかされて学校には行かずにサーカスへ。サーカスに売り飛ばされ鳥かごに入れられているところにブルーフェアリーが現れ、「どうしてここにいるの?」「学校に行ってないの?」と問われたが、ピノキオは嘘を重ねてしまい、鼻はどんどん伸びる。
今日のトップ画像は、そのピノキオの鼻が伸びるシーンで、
You see, Pinocchio. A lie keeps growing and growing until it’s as plain as the nose on your face.
わかりましたねピノキオ、嘘は一度つくとどんどん大きくなるのです。その鼻みたいに隠せなくなるの。
は、ブルーフェアリーがピノキオに対して「嘘を吐いてはいけない」とさとす為のセリフだ。
今の日本にはピノキオ以上に鼻が伸びきっている輩が大勢いる。全てを上げたら、いくら時間があっても足りない。なので今日の投稿では、直近の2つの例を指摘する。
まずは前スポーツ庁長官の鈴木 大地だ。
鈴木大地氏 五輪選手の制裁明記に「スポーツ選手はルール違反しない。守ります」/スポーツ/デイリースポーツ online
選手はスポーツですのでルールは守ります、基本的に。ルール違反はしない人が多いです
こういうルールでやりましょうと言ったら、みんなやりますよ。みなさん、信頼していただきたいと思います
鈴木は、6/16のフジテレビ「めざまし8」に出演し、東京オリンピックの最新プレーブックに、ハグやハイタッチ、握手など物理的な接触は禁止、観光地やショップ、レストランなどの訪問禁止、自己手配の宿泊施設には宿泊禁止などの厳しいルールが決められ、違反した場合は罰金や参加資格の剥奪、国外退去など厳しい制裁が明記されたことについて、そのように述べたそうだ。
バカも休み休み言え、平然と嘘を吐くな、というのが率直な感想だ。SNS等では「ならばドービングなど起きないし、検査も必要ない」という批判が多い。全くその通りで、それに対して鈴木はなんと反論するつもりだろうか、またいい加減な嘘を吐くだけだろう、という感しかない。スポーツ選手がルールを基本的に守る?ならなぜサッカーではあんなに頻繁にイエローカードが出される?勿論不可抗力による反則行為もあるが、明らかに故意の反則だってある。そしてそれはサッカーに限ったことではない。また、八百長行為もしばしば行われる。スポーツ選手は基本的にルールを守る?鈴木は長い間スポーツ界に携わって、その間一体何を見てきたのだろうか。
競技以外だってスポーツ選手や組織の不祥事やスキャンダルは枚挙に暇がない。さっと思いつくだけで、日大アメフト部悪質タックル問題、ボクシング奈良判定、レスリング界における伊調馨選手へのパワハラ、違法賭博に手を出したバドミントン選手、プロ野球選手、大相撲力士。そんなのはほんの氷山の一角で、他にもそんな話は山ほどある。
スポーツ選手は基本的にルールを守る?
夏冬7度もオリンピックへ出場し、引退後はスケート連盟会長、五輪選手団長などを務め、また政治家としても活動し、五輪大臣、そして今は東京五輪組織委会長を務める橋本
聖子も、複数のセクハラ行為を犯している。鈴木は、橋本のセクハラ、そしてしばしば起きるスポーツ選手/組織の不祥事を、ルールの範囲内と考えているのだろうか。
2つ目の事案は政府によるコロナ対応専門家集団の長、尾身 茂だ。
五輪「無観客での開催が最もリスク少ない」、尾身氏ら提言案=報道 | Reuters
最近尾身は、遂に政府に対する異論を呈し始めたかのようにも受け止められているようだが、自分には全くそうは見えない。政府のレベルの低さよりは幾分ましかもしれない。しかし、尾身のような人物がコロナ対応専門家集団の長であれば、いつまで経っても状況はよくならないのは間違いない。何故なら、昨年尾身は「旅行は感染を広げない」と言って政府の旅行促進政策を擁護し、その過ちを未だに認めてもいないからだ。間違いを認めない者に反省はないし、反省がなければ状況が改善する筈もない。
記事によれば、尾身は
感染拡大を防ぐ観点から無観客での開催が最もリスクが少ない
と言っているそうだが、オリンピックをやりたいが為にいい加減なことを平然と言わないで貰いたい。嘘を堂々と吐かないで欲しい。感染拡大を防ぐ観点で言えば中止が最もリスクが少ないことは明らかだ。異論は一切認められない。尾身がまともなことを言い始めた、みたいな空気がところどころに見られるが、日本におけるまとものレベルはなんて低いのだろうか。1万人まで観客動員を認める、なんて言っている政府に比べれば確実にましだが、それでも、尾身もいい加減なこと、真っ赤な嘘を平気で言っていることに変わりはない。
なぜ日本の中枢は、ピノキオのように鼻が伸びなくても、嘘を吐いていることが簡単に分かるような、どうしようもない嘘を吐く人ばかりになってしまったのか。それは、有権者が嘘吐きが嘘を吐くことを黙認してきたからだ。そんな国は確実に近い将来破綻する。