これは、口を動かすばかりで具体的な対策を殆どしない首相や都知事らは、日本で新型コロナウイルスを培養している、ということを示す風刺画だ。
感染爆発が起きても、オリンピックもパラリンピックも、まるで何も起きていないかのように強行し、子どもを観客として動員しようとする、飲食店が感染源であるかのような印象ばかり演出し、過密な状態が最も日常的に発生する公共交通、特に満員電車には一切言及もしなければ、調査も対策もしない。なによりも、他の国では感染拡大当初から全ての対策の土台となっている積極的な検査も、日本では未だに行われていない。
その結果が今目の前にある、新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以来最悪の状況だ。首相や都知事ら、そのお抱え専門家らは、災害だ災害だと言っているが、ニュージーランドや台湾のように、政治主導で感染拡大初期から感染が広がるのを抑え込み、市中感染が生じる度に厳正な対処をして、今の日本とは比べものにならないレベルによい状況の国もある。つまりこれは災害ではなく、為政者の対応不備によって引き起こされた人災でしかない。
また、日本は欧米に比べればましな状況だ、とも言っているが、なぜ悪い方と比べて安心するのか。状況の良い方と比べて、学び、そちらに追いつかないといけないのに。また、欧米よりも感染者数/死者数などがましな状況にもかかわらず、なぜ日本では医療崩壊が起き、自宅に放置され死亡する例が複数起きているのか。ましな状況さえ捌けない自分達の無能さをアピールしたいのか。
そのようなことを勘案すれば、憲法改正推進派である首相や都知事、そしてその周辺は、対応の不備を「現憲法の下では充分な対応ができない、だからこんな惨状が広がっている」とし、だから口だけを動かし具体的な対応はせず、感染が拡大するように仕向けているのではないだろうか。政府や与党とその周辺からは、現憲法下では私権制限・ロックダウンは出来ない、という声も聞こえてくる。原発事故などでは、立ち入り禁止区域を設け、今も続く個人の土地使用等に長期間の制限をかけているのにだ。
もしそうなら、為政者の対応不備によって引き起こされた人災ではなく、為政者たちが意図的に感染拡大を図る白色テロ行為である。
改憲機運醸成を目的に、感染が拡大するように仕向けているのではないか?と感じさせる記事を日経が8/12に掲載している。
憲法改正、6割弱が賛成 70歳代以上は反対が多数: 日本経済新聞
政府や首相、そして都知事らは、この新型コロナウイルスの感染拡大下で、とても危険な実験をやっているように思えてならない。