朝からふざけて朝食の何かをひっくり返したか、それとも学校へ行く直前になって何かが必要だと言い出したか、一体なんで叱られたのかは全く覚えていないのだが、小学生の頃、朝から母親を激怒させ、朝から怒こるとその日1日が台無しになる、と言われたのを覚えている。
確かに、朝から怒ると少なくとも午前中はイライラが続く。場合によっては1日中だ。しかし、もうかれこれどのくらいイライラするようなニュースを朝から見せられているだろうか。新型コロナウイルスの感染拡大が始まってからは確実に毎日だし、それ以前も、桜を見る会問題、森友学園や加計学園の問題、政府の差別や偏見、人権問題への無関心や与党政治家らの人権無視、度重なる改竄隠蔽捏造事件、汚職など、ほぼ毎日だった。更に言えば、少なくとも新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以降は、朝に限らず1日中イライラするようなニュースばかり見せられている。
ストレスになるなら一旦そのようなことから離れるべきだ、という話もしばしば耳にする。確かにそれは短期的な対応として間違ってはいないだろうが、目を背けたところでイライラのタネはなくならない。
そもそも不合理に憤っているからイライラするのに、なぜこちらがそのようなことから離れないといけないのか。それは、いじめられている者を転校させ、いじめた側が平然と学校に居座るのと同じだし、痴漢された者に、されたくないなら電車に乗らなければいい、と言うのと大差ない。それは問題解決にならないし、寧ろ被害者に責任を負わせる行為であり、厳しく言えば加害行為への加担だ。
もうかれこれ1年半も、政府やその周辺の新型コロナウイルス対策のいい加減さ、に関して指摘し続けており、つまり同じ様なことばっかり書いているのでもうウンザリなのだが、そのような不合理に怒るにしたって感情的になるだけなのはよくないから、物事を整理する為にもこうやって来る日も来る日もブログ投稿を書いている。勿論これには記録の意味もあるし、後で振り返る為、つまり反省の為にも考えをまとめておくことは重要だ。
昨日目に付いたのは、8/17の国会閉会中審査での、新型コロナウイルス対応担当大臣である西村の答弁だ。
横沢議員「もしパラアスリートが感染した際には、今の東京の医療現場の状況で適切な医療が受けられるのか?」
— 国会ウォッチャー@総選挙まで安倍・菅政権振り返り中 (@kokkaiwatcher1) August 24, 2021
西村大臣「通告なかったので、詳細にお答えできないが、オリンピックの方の選手で言えば80~85%がワクチン打ってこられたし、オリンピックの例で言えば検査も行い、バブルの中で行動してた」 pic.twitter.com/I8uVTY5ix8
政府としてパラリンピック開催を擁護・容認しているのに、新型コロナウイルス対応担当大臣が、もしパラアスリートが感染した際には、今の東京の医療現場の状況で適切な医療が受けられるのか?」と聞かれて、「通告なかったので、詳細にお答えできない」とし、適切な医療が受けられると明言できない。
オリンピックやパラリンピック開催に関して、政府や組織委などは安全安心な大会を実現する、と言い続けてきたが、もし選手が感染した際に必要な治療を受けられないなら、それは嘘だったことになる。つまり、通告云々とは関係なく「適切な医療が受けられる」と断言できないとおかしい場面だ。にもかかわらず、西村は通告がなかったから答えられないと言い、しかも「オリンピックの方の選手で言えば80~85%がワクチン打ってこられたし、オリンピックの例で言えば検査も行い、バブルの中で行動してた」と、聞かれてもいない関係のないことを言って話をはぐらかしている。
これでは感染拡大が収まらないのも、というか感染爆発が起きて、必要な治療を受けられずに死に至る者が複数出るのも当然だろう。現実を見ない者が大臣で、それが舵取りしているのだから。
西村は現実を見ていない、というのは、このやり取りからもよく分かる。
塩川議員「オリンピック開催が感染拡大の一因となったと思うが6割。人流抑制の要請とは逆のメッセージとなったことは明らかでは?」
— 国会ウォッチャー@総選挙まで安倍・菅政権振り返り中 (@kokkaiwatcher1) August 24, 2021
西村大臣「オリンピックは多くの方に感動を与えたと思う。尾身会長は感染拡大に直接関係しているとは全く思わないとも発言されている」 pic.twitter.com/Cv6ZZZ509H
この10年くらい、日本では南京虐殺なんてなかったとか731部隊は人体実験なんてやってないとか、徴用工や慰安婦なんてのはおらず自ら好んで働きに来ていた、のようなことを言う輩が後を絶たず、所謂歴史修正主義がしばしば問題になる。だがこの国で問題なのは、”歴史” 修正主義ではなく、現実修正主義なのかもしれない。
過去だけでなく現時点で起きていることも含めて、全てにおいて都合の悪いことをなかったことにする、なかったことにするどころか、都合よく話を歪曲・改竄・捏造して矮小化する、矮小化するどころか、失敗を成功・成果に書き換えたりするような印象操作を平気でやる。前述の西村の答弁はまさにその典型的な例だ。
今日の投稿では西村を例に挙げたが、それをやっているのは西村だけでなく、首相の菅、厚労大臣の田村、ワクチン担当大臣 河野、そして都知事の小池、組織委の橋本も同様だ。トップ画像には顔を入れ忘れたが、官房長官 加藤も酷い。
今の政府とその周辺は、間違いなく ”日本で一番悪い奴ら” だ。国民が必要な治療を受けられずに死んでいるのを無視して、感染症対策は殆どやらずに、感染拡大を促進することがほぼ明白な、オリンピックやパラリンピックに現を抜かしているのだから。人殺し、白色テロと言っても過言ではないことをやっているの奴らなのだから。
トップ画像のロゴは、2016年公開の映画「日本で一番悪い奴ら」のロゴをモチーフにした。