Youtubeにて、とある車のカスタム動画に1ツイート程度のコメントをしたところ、「長文で専門家ぶるなよw」のようなリプライがあった。1ツイートは日本語だと144文字なのだが、150文字で長文という感覚は全く理解できない。
一般的に長文とはどの程度のことを言うのだろうか、と思って少し調べてみた。辞書サイトには「長い文。編章の長い文章。字数・語数の多い文章」とあるだけで、文字数などに関する定義はない。
長文とは、で検索すると、1つの文章、つまり句点(。)で区切る1センテンスとして相応しいのは、凡そ110文字程度までだとか、150文字を超えたら長文だとかいう話が出てくるが、それは、ここで言う長文とは意味が異なる。ここで言う長文とは、1センテンスという意味ではなく、文章全体としてどの程度から長文と言えるのか、ということである。
そこで少し検索の方向性を変えて、小説1冊の文字数平均を調べてみた。すると、
- 短編小説:約3万2000 - 6万5000文字
- 中編小説:約13万文字
- 長編小説:約20万 - 40万文字
こんなことを調べなくとも、たった150文字程度の文章を長文と言うことが如何に世間知らずか、は簡単に想像がつくのではないだろうか。
そんなことを調べている過程でこんなページにも出会った。
長文LINEを送る男性&女性の心理を赤裸々公開! ベストな長さや対処法とは -Appliv TOPICS
この記事には、
- 男性がLINEを見たときに長文と感じるのは4行以上。つまり、約45文字以上
- 女性がLINEを見たときに長文と感じるのは6行以上。つまり、約75文字以上
という定義が出てくる。しかしこれはあくまでも、LINE、つまりショートメッセージサービスにおける、長文と認識される文章量に関する記事である。チャットのように一言ずつやりとりすることも珍しくないSMSでは、50-100文字程度で、1つのメッセージとして長い、と認識される場合がある、という話であり、しかしそれは決してどこでも通用するような長文の定義とは言い難い。
たとえば「長文で専門家ぶるなよw」のようなリプライが、動画の投稿者自身からだったのなら、全然尊重も賛同もできないが、まだそのような反応がなされることが理解できる余地もある。自分のコメントはその動画への感想で、つまり動画の投稿者へ向けたものなので、投稿者にとってそれが気に障る内容だったなら、投稿者がそれに対して嫌悪感を示すことがあっても仕方がない。勿論そんな投稿者の動画はその後一切見る気にはなれないだろうが。
しかしそのリプライは別の視聴者が行ったものだった。コメントが長いかどうかはぱっと見で分かるのだから、長文だと思ったら読み飛ばせばいいだけなのに、それをわざわざ読んで「専門家ぶるな」と言っているのである。単に悪態をついて誰かを煽りたいだけとしか思えない。
同じ動画に対して、「自己満足ですよね?」というコメントをしていた者もいた。車のカスタムに限らず、大抵の趣味は自己満足の為に行われる。美容・ファッション・音楽・マンガ・アニメ制作・○○してみた、そんなことはほぼ自己満足を目的にした行為でしかない。誰かの自己満足紹介について、共感できる人が共感すればいいだけで、差別的とか内容と大きく異なるタイトルやサムネイルであるとか、他人に著しく迷惑をかけているなどでない限り、共感できないならスルーすればよいだけだ。Youtubeならさっさと停止ボタンか戻るボタンを押して再生を止めればよい。わざわざ共感できない動画を見る必要はない。
たとえば、その動画の為に出資したスポンサーであるとか、もしくはもっとこうした方が面白くなりそうだとか、誰もが常に全肯定のコメントをしなくてはならないという話ではないが、誰かに強制的に共感できない動画を見せられているなんてこともないのに、単に悪態をついて誰かを煽りたいだけのコメントやリプライをするのは性格が悪い、としか言いようがない。
そんなことはもう何年も前から言われているのに、未だにそんなことが目に付くのを見ると、進歩がないな、という感しかない。悪態をつく為に動画を見たりコメントを読んだりするなら、もっと有意義なことに時間を使えばいいのに、一体何を考えているんだろう、何がしたいんだろう、としか思えない。