スキップしてメイン コンテンツに移動
 

五輪に現を抜かしている場合か?

 自分が学生時代を過ごした1990年代、あんまりウルサイことを言う人もいなくて、中学生でもエロ本が買えた。それでも、買うときは悪いことをしている感覚になるので、ドキドキしたのはよく覚えている。自分は知り合いでもない店員にエロ本を買うことを知られても全然恥ずかしくないタイプだったが、エロ本を買うのが恥ずかしいという奴も多かった。

 エロ本を買う時の恥ずかしさを軽減する対策ってのはいくつかあって、誰かに頼まれたことを装う方法、エロ本と知らずに買っていることを装う方法をやる、なんて奴がいた。後者の方法は、マンガ誌やアイドル誌かエロ本かの境界線近くにあるエロ本しか買えないから、表紙がモロにヌードなエロ本なんかには使えない方法だったんだろう。
 もっと意味が分からないのは、トップ画像にもした、マンガや普通の雑誌とエロ本を挟んでレジに出すサンドイッチ作戦で、そんなことをしても結局、この人がエロ本を買う、ということは確実に店員に認識される。ただ、エロ本だけを買うんじゃない! と自分を納得させ羞恥心を軽減させる言い訳のようなもんだったんだろう。本人は一般誌でエロ本を覆い隠せていると思っているんだろうが、全然隠せていない。頭隠して尻隠さず、みたいな話だ。


 最近維新の政治家や関係者が、ヒトラーにたとえるのは国際的にご法度というデマで論争を起こしたり、批判した人に対して、訴えてやる!!!!!! と訴訟をちらつかせる脅迫染みたことを複数やっている。今、維新の首長が舵取りしている大阪は、新型ウイルス感染拡大において国内で屈指の悪い状況で、それからメディアや市民の目を少しでも背けたくてそんなことをやっているんだろう。大阪のウイルス対策は感染拡大が始まったころから頓珍漢だった。医療現場で防護服の代わりにすると役に立たない雨合羽を集めたり、知事がイソジンをあたかも特効薬かのように吹聴したり。
 そんなひどい状況は、理不尽な訴えてやる!!!!!などでは到底誤魔化しきれるようなことではないが、在阪テレビ局など一部のメディアと、維新の支持者らはまんまとそんな低レベルな作戦に乗せられてしまっている。いや、寧ろ彼らは維新の共犯者と言った方が適当かもしれない。


 同じようなことは国全体でも起きていて、自分で直接見たわけではないが、テレビはまず第一に北京オリンピックのことを伝えているようだ。そんな話が頻繁にタイムラインに流れてくる。新聞も1面でオリンピックを大々的に取り上げてばかりいる。一般紙がスポーツ新聞のようになっているとすら感じる。昨夏の東京オリンピック程ではないにせよ、五輪に現を抜かしている、と言っても過言ではないだろう。誰がメダルとったとか、そんなことに浮かれているような状況なのか? 一切取り上げるなとは言わないが、メディアの人たちはもう少しよく考えたらどうか。報道する分量や優先順位がおかしすぎる

 今この国では、中学生がエロ本をマンガ誌などでサンドイッチしてレジに出すのと同じ様に、最悪の感染拡大とていたらくな政府などの対応をオリンピックで覆い隠して、メディアが視聴者や読者の前に出す、ということが起きている。まさに所謂スポーツウォッシングという奴だし、それはナチがベルリン五輪でやったことと何も違わない。

このハフポストの記事は、日本語記事なのに、中国などにおけるスポーツの政治利用にばかり注目し、日本の現状には一切触れていない。この記事にも、他国のことばかり注目して自国の異様な状況には目を向けない日本人の姿勢が滲んでいる。



 トップ画像は、コンビニ店内2イラスト - No: 62273/無料イラストなら「イラストAC」 と、ビジネスマン(男)のイラスト-4 | ちょうどいいイラスト を使用した。

このブログの人気の投稿

話が違うじゃないか

 西麻布に Space Lab Yellow というナイトクラブがあった。 一昨日の投稿 でも触れたように、日本のダンスミュージックシーン、特にテクノやハウス界隈では、間違いなく最も重要なクラブの一つである。自分が初めて遊びに行ったクラブもこのイエローで、多分六本木/西麻布界隈に足を踏み入れたのもそれが初めてだったと思う。

マンガの中より酷い現実

 ヤングマガジンは、世界的にも人気が高く、2000年代以降確立したドリフト文化の形成に大きく寄与した頭文字Dや、湾岸ミッドナイト、シャコタンブギなど、自動車をテーマにしたマンガを多く輩出してきた。2017年からは、頭文字Dの続編とも言うべき作品・MFゴーストを連載している( MFゴースト - Wikipedia )。

読書と朗読を聞くことの違い

 「 本の内容を音声で聞かせてくれる「オーディオブック」は読書の代わりになり得るのか? 」という記事をGigazineが掲載した。Time(アメリカ版)の記事を翻訳・要約した記事で、ペンシルベニア・ブルームスバーグ大学のベス ロゴウスキさんの研究と、バージニア大学のダニエル ウィリンガムさんの研究に関する話である。記事の冒頭でも説明されているようにアメリカでは車移動が多く、運転中に本を読むことは出来ないので、書籍を朗読した音声・オーディオブックを利用する人が多くいる。これがこの話の前提になっているようだ。  記事ではそれらの研究を前提に、いくつかの側面からオーディオブックと読書の違いについて検証しているが、「 仕事や勉強のためではなく「単なる娯楽」としてオーディオブックを利用するのであれば、単に物語を楽しむだけであれば、 」という条件付きながら、「 オーディオブックと読書の間にはわずかな違いしかない 」としている。

あんたは市長になるよ

 うんざりすることがあまりにも多い時、面白い映画は気分転換のよいきっかけになる。先週はあまりにもがっかりさせられることばかりだったので、昨日は事前に食料を買い込んで家に籠って映画に浸ることにした。マンガを全巻一気読みするように バックトゥザフューチャー3作を続けて鑑賞 した。

敵より怖いバカな大将多くして船山を上る

 1912年に氷山に衝突して沈没したタイタニックはとても有名だ。これに因んだ映画だけでもかなり多くの本数が製作されている。ドキュメンタリー番組でもしばしば取り上げられる。中でも有名なのは、やはり1997年に公開された、ジェームズ キャメロン監督・レオナルド ディカプリオ主演の映画だろう。