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ロシアの嘘を反面教師に

 ロシアが「米国がウクライナで生物兵器を開発している」と言い出した。そう主張したロシアは国連安全保障理事会の緊急会議を要請し、会合が開かれた。

ロシア「ウクライナで生物兵器」 米欧否定、偽旗作戦を警戒―国連安保理:時事ドットコム

 記事にもあるように、大半の国がロシアの主張には根拠がない、偽情報だと批判している。国内で「戦争反対」と言っただけで逮捕される、それどころか白い何も書かれていない紙を掲げただけ、花を持っていただけで市民を連行している国が、何を言おうが信用されないのは当然だ。中には「戦争には反対じゃない」と言った人が連行される動画まであって、SNSで話題になっている。そもそも、ウクライナ東部2地区の独立と平和維持の為と言いつつ、それ以外も含めウクライナ各所で軍事行動を行っているんだから、何を言っても信用されないのは当然だ。

 朝日新聞の記者が、当該会合の詳細、参加国の態度を、このツイートからスレッド化して伝えている。

 ロシアを名指しして批判しない歯切れの悪い国もいくつかあるものの、明確にロシア側に立った発言をしたのは中国だけだった。この状況は、大半の国がロシアの主張を嘘だと強く非難している、と言ってよいだろう。正しいか否かは決して多数決では決まらないし、国連も決して多数決で全てが決まるわけではないが、ロシアが主張の明白な根拠を示していないのだから、直近のロシアの振舞いも加味して、嘘だと言われるのは当然だろう。


 このように、国連では他国がロシアの嘘を強く非難しているが、一方で日本国内ではどうだろうか。政府与党内では捏造・隠蔽・改竄が横行していて、首相が100回以上も国会で嘘をつくという事態まで起きている。だが、それを強く咎める人はいない。いや、野党勢力や一部の市民はおかしい・異様だと言っているが、与党の政治家や支持者、メディアの大半は見て見ぬふりだ。メディアは逆に嘘の矮小化に加担する体たらくである。例えば、国交省による基幹統計の改竄・隠蔽を、大手メディアの殆どが、改竄・隠蔽とは言わずに ”書き換え” と呼称している。与党の政治家や支持者、メディアは、ロシアにとってのベラルーシや中国のようなものだ。
 そしてそのような状況が、日本では最早異様ではなく通常になってしまっている。どんなに状態化しようが異様なものは異様でしかないが、蔓延してしまっていて、それがもう普通になってしまっている、という意味で。


 元首相の安倍などが中心となって、慰安婦や徴用工、南京虐殺、東アジア/東南アジアにおける日本による侵略行為などをなかったことにしようとしているが、そんなことを合理的根拠も示さずに声高に主張したら、日本もロシア同様に他国から総スカンをくらうことになる。


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