今日は4/21で木曜日だ。2/24も同じく木曜日だった。4/21は2/24から数えて8週後に当たる。言い換えれば2ヶ月が経過している。2022年2/24は、ロシアがウクライナへの侵攻を実際に始めた日で、つまり、ロシアによるウクライナへの侵略戦争が始まって、既に2ヶ月が経った、ということになる。
その頃と変わらず今も、ロシアによるウクライナ侵略戦争のことを全く気にかけない日はない。日本でこれまで通りの日常の中で暮らしている自分にとって、それは、戦争に関連するニュースが毎日目に入ってくるから、でもある。しかし、良くも悪くも人間は慣れていくものだし、また、目の前にある社会問題はこの戦争だけでもなく、次々と新たなことが起こり、その分意識がそちらへ移行していくことも事実で、2ヶ月前と今、ロシアによるウクライナ侵略戦争へ同じ意識や感覚で接している言えば、決してそうとも言い難い。
この2ヶ月、自分が何についてこのブログで書いてきたかを見返してみると、ロシアによるウクライナ侵略戦争に関するテーマは決して少なくない。だが、自分が設定するテーマは、一部の日本のバカどもがロシアによるウクライナ侵略戦争に乗じて軍拡を推進している、軍拡のダシにロシアによるウクライナへの侵略を悪用していることへの反論・批判が多く、侵略戦争への反対、という純粋なテーマで書いた日はあまり多くなかった。
その理由には、ロシアが盛大に情報操作をやっていることは明白だが、一方で西側メディアの伝えることが絶対的に正しいのかも確信が持てず、それぞれの事象をどのように評価すべきか、どこに注目して戦争反対を論じたらよいのか、自分が書くことに責任が持てるか、という点で躊躇していた、ということもあるが、それでも少し及び腰過ぎたという反省からも、この投稿を書いている。
ただそれでも、未だ何が本当で何が誇張かもよくわからないから、現地で起きている具体的な事象を持ち出して書く気にはなれないのだが、現地では今もロシアによる侵略が続いていることだけは間違いがないし、それによってウクライナ市民が大きな不利益を被っているというのも間違いない。トップ画像に示したように、戦争は地獄だし、よい戦争なんてのはありえない。ロシアには今すぐに侵略を止めろと言わないといけない。ロシア軍やプーチン、そしてその周辺は、侵略戦争ではない、と言うんだろうが、そんなの話にはなんの意味もない。
この投稿を書いたきっかけは、冒頭で示したようにウクライナへの侵略が始まって2ヶ月が経ったからでもあるが、この動画を見たからでもある。
必死に支援する日本人。私たちにできること。 - YouTube
これは、ロシア生まれ関西育ちのロシア人タレント・ピロシキーズこと、小原 ブラスと中庭 アレクサンドラが、ウクライナの難民を最も受けているウクライナの隣国・ポーランドの日本語学校で働いていて、ウクライナ支援活動を現在行っている坂本 龍太郎に、現地の状況を聞く、という内容の動画である。
坂本によると、ポーランドでは当初、2-3週間で事態は収束するだろうという予測の下で、ウクライナ支援活動が行われていたそうなのだが、実際はそうならなかった為、受け入れるポーランド側、避難してくるウクライナ人の双方に無理が生じ始めている、支援疲れ/避難疲れのようなものが生じている、ということだった。
ポーランドでは主に、一般家庭が避難してきた人たちを受け入れて共同生活をしているそうで、ポーランド政府からの資金援助、赤十字などによる物的支援もあるが、避難してきた人たちの生活の大半は、難民を受け入れているポーランド市民が自己負担で賄っているのが実情なのだそうだ。しかも、ウクライナ人はウクライナ語/ロシア語、ポーランド人はポーランド語/中年以上の一部はロシア語・若年層は英語を喋る状況で、言葉の壁による行き違いも多く、それが、避難が長引くことと相まって支援疲れ/避難疲れのようなものになってしまっているのだそうである。
しかも、ポーランドへ避難できた人たちはまだいい方で、ウクライナ東部の、ロシアの侵略最前線地域に取り残されてしまった人たち、事情で避難できない人たちは更に厳しい状況にある、という話だった。ウクライナは既に少なくとも200万以上の難民を受け入れているが、一方で日本はどうか。先日数十人を受け入れただけでしかない。ポーランドとはウクライナからの距離が違うという事情があるにせよ、受け入れが異様に少ないことは否定のしようがない。
ピロシキーズの2人は日本育ちでもロシア国籍で、日本に難民をもっと受け入れろ!とはなかなか言い難いだろう。この動画にもそんな話は出て来ない。日本人こそが、日本はもっと難民を受け入れるべきだ!ウクライナ難民に限らず!と言わなければいけないのに、日本のメディアがそのような指摘をしてきた/しているようには全く見えないし、一部にはそのような声を挙げている人たちもいるけれども、日本人の大半はウクライナに限らず、難民の受け入れに無関心か消極的かのどちらかだ。
そんな状況は、フランス人ジャーナリストに、日本のウクライナ難民受け入れは偽善に聞こえる、と言わせてしまっている。
日本「ウクライナ難民受け入れ」偽善に聞こえる訳 | ウクライナ侵攻、危機の本質 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
動画で坂本が言っているように、ウクライナの人たちに、遠い日本からもあなた達を支援/応援している! ということを伝えることが大事だ、というのは本当にその通りなんだろうが、それはあくまでも第一段階であり、連帯を示すだけでは、結局口先だけで行動が伴わない、ということになってしまいそうだ。直接的に募金/寄付をするという支援方法もあるし、自国政府に難民受け入れを行えと働きかける、という支援方法だってあるだろう。
現在日本政府は、ウクライナへ物資提供するという形式で貢献しようとしているが、憲法9条がある中で、防弾チョッキならまだしも、兵器に転用可能なドローンを提供するというは果たして、日本がすべき役割なんだろうか。ウクライナの大統領ゼレンスキーの、日本の国会に向けてオンラインで行った演説も、日本が憲法9条/戦争の放棄を掲げていることに配慮した内容だった。日本がすべきことは、兵器に転用可能な物資の提供ではなく、難民の受け入れ拡大なのではないだろうか。勿論、ウクライナからの難民だけを受け入れ、他は知らぬ存ぜぬということでは、偽善だと言われてしまうだろうが。