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選挙をめぐる無責任な言説等について


 現在(9/29正午頃)沖縄を台風が直撃している。幸か不幸か明日の沖縄県知事選の投開票日の直撃だけは免れたが、停電等の被害は既に出ているようで、少なからず知事選にも影響が出るのではないかと心配になる。しかし沖縄県知事選について、台風の影響以上に気になるのは、選挙期間中のさまざまな不適切な選挙運動や、公職選挙法に抵触する恐れのある言説がネット上で広がっている事の影響だ。このようなことに関しては、9/22の投稿でも「誰に投票したかを撮影して報告させている企業がある」との指摘があることに触れたが、その後も別の事案が報道されている。


 例えばBuzzFeed Japanは、
など、沖縄県知事選関連の記事を複数掲載している。指摘される内容は決して今回の沖縄県知事選に限った話ではなく、これまでも似たような事はあったし、特に昨年の衆院選などでは「ネット上で飛び交う根拠の定かでない誹謗中傷」まがいの言説は確実にあった。しかし今回の沖縄県知事選は、翁長前知事の急逝に伴う選挙であることや、普天間基地の辺野古移転に関して大きな岐路であることなどが背景にあり、また、選挙・政治に限らずネット・SNS上での無責任は言説は、歯止めがかかるどころか日増しに悪化しているような状況でもあり、あくまでも私感でしかないが、今回の選挙程状況が悪い選挙はないのではないかと感じている。

 9/22の投稿でも紹介したように、ロシアでは沿海地方の知事選で不正が発覚してたことで、選挙結果を無効とする判断が下された。ロシアでの判断は投票後に結果を無効とする判断だったようだが、結果が出てから判断を下すと、当選していた陣営と支持者らに少なからず不平が出るように思う。不正が発覚したのが投開票後ならば、そのタイミングでの判断も仕方ないのだろうが、もし投開票前から不正が明らか、若しくは不正の懸念が強い状況であることが分かっていたのなら、出来る限りしこりを残さない為に、投開票前に選挙の中止・延期・やり直しを決めた方が良かったのだろうと考える。
 自分はこの選挙期間中に沖縄を一度も訪れておらず、現地の状況はメディアやSNS上での発信によってしか知ることが出来ていない。だから自分の感覚が実際の現地の状況に即しているかは定かでないが、少なくともネット・SNS上で飛び交っている不適切な言説は、かなりエスカレートしているように見える。このような状況で適切な投票行動が行われるのかについて、強い疑問を感じている。

 昨年の衆院選でも同じような傾向は見られたし、今回の沖縄県知事選ではそのような状況が悪化しているように感じる。ということは、たとえば来年予定されている参院選では、このままだと更に混沌とした状況にもなりかねない。選挙の準備に多大な予算や人的コストがかかっていることは分かるが、今回の選挙戦では、どちらの(実際には4人の候補がいるが、有力とされている2人の候補双方の)陣営・支持者にも不適切な選挙運動の懸念があるのだから、選挙管理委員会が”管理委員会”を標榜するのなら、今後の為にもこのような状況を牽制・抑制する為に、選挙の中止・延期・やり直しを判断しても良いのかもしれない。沖縄の予算だけでは苦しい部分もあるかもしれないから、国が選挙のやり直しに関する予算を特別に組むことを検討すると表明し、今後の国政選挙への影響を最小化する為にも、沖縄の選管が適切な判断を下せるような下地を作ってもいいのかもしれないと思う。

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