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台風の季節到来、豪雨災害に関連して


 先月に比べれば幾分暑さは収まってはいるものの、それでも日によってはまだまだジリジリ・ジメジメした暑さが残る今日この頃。暑さのハイシーズンが終わりに差し掛かると、次は台風のハイシーズンだ。この週末も13号と15号、2つの台風が日本に接近しており、13号はすでに朝鮮半島方面に向かっており、今後はそれ程日本への影響はないようだが 、15号に関しては、週明け頃中部から関東のあたりに上陸する恐れがある。今のところ、9/9月曜の通勤時間帯頃の上陸が予想されており、最近は事前運休などの対処がされる場合も多いが、それでも交通機関の混乱はありそうだ。


 このブログではもう何度か書いているが、東日本大震災発生時、東京近郊では地震後電車は動かなくなり、道路も混乱して多くの帰宅困難者が出た。地震の発生は金曜で、直後の週末は電力不足や安全確保が出来ていないなどの理由で電車が動かなかったが、その週明けの月曜日、不完全な交通状況下で無理矢理通勤した人たちの一部が、また帰宅困難となり関係各所が対応に追われる事態になったことが報道されていた。それ以後も昨年あたりまで、鉄道会社等が事前に運休を発表するなどの対応はなかったし、震災の時と同様に、台風や大雪・大雨が予想されていても強引に通勤する人は決して少なくなかった。そんな状況に苦言を呈する投稿を、昨年・2018年の10/2にも書いている。
 昨年の10月時点ではまだ、事前運休に賛否アリのような状況だったが、この一年で事前運休に対する理解が進み、強引に通勤しようとすることの無駄さ加減、というか迷惑さ加減も認知が進んだように思う。しかしそれでも、先月末に大きな被害を出した九州北部での豪雨の際にも、駅構内が足首までつかるくらい浸水しているにもかかわらず、電車に乗ろうと駅に向かった人が複数いたようだ(JR佐賀駅構内が浸水 ベンチに足あげ運行再開待つ人も:朝日新聞デジタル)。


それぞれに駅へ行かざるを得ない事情があったのかもしれないが、道路が冠水・駅構内が浸水しているような状況でも移動を強行しなければならない程のことが、一体どれだけあるだろう。

 昨日ツイッターのタイムラインに次のツイートが流れてきた。


 この投稿の写真の第一印象は「うわ、悲観的な張り紙だ」で、印象はあまりよくなかった。しかし確かにツイートの言う通りで、再開の目途が立たないのであれば、余計な期待をさせないように、出来る限り悲観的に状況を伝え「今日は絶対に再開しないよ」ということを伝えた方が、寧ろ思いやりがあるとさえ感じる。特に日本人には、前段で書いたように、一度決めたことを柔軟に変えられない傾向があり、絶望させないと強行しようとする恐れがある。


 台風と言えば、BuzzFeed Japanが9/5に、ハリケーンの被害に襲われた後のバハマの様子を撮影した写真を複数掲載した(ハリケーン・ドリアンによりバハマ北部は「壊滅状態」 空中写真におさめられた惨状)。


 それらの写真を見て、東日本大震災の津波による被害を連想した。高波によって流されたクルマ、船、家、殆ど何も残っていない町。その様子は全く酷似している。カリブ海諸国やフロリダ州などのハリケーン被害は度々話題になる。詳しく調べたわけではないが、1970年代以降北太平洋で発生する強い熱帯低気圧は確実に増加しているそうだ。日本でも、台風かどうかにかかわらず、毎年のように〇十年に一度の豪雨というのが発生するようになっている。今すぐに今回のバハマのような台風・豪雨被害が日本でも発生する恐れは低いのかもしれないが、将来的にそのような被害が起こらないとも限らない。
 現在の政府は原子力発電所を再稼働させる方向にある。「「福島第一原発は津波が来る前に壊れていた」元東電社員“炉心専門家”が決意の実名告発 | 文春オンライン」という話もあるが、一応現在のところ津波が事故原因とされており、地震や津波への対策が再稼働に向けてすすめられている。しかし、地震や津波だけでなく、今後は豪雨や台風への対策も必要になりそうだ。既に再稼働を始めた原発もあるが、その対策は充分なのか。政府や東電は、東日本大震災の津波は想定外だったという見解を示しているが、今後は想定外などという言い逃れは通用しないし、絶対に許されない。と言っても、結局万が一再び事故が起これば、「対策は充分だったが想定外の事態が起きた」という説明が繰り返されるのだろう。万が一の場合に責任が取れないようなら原発の再稼働などすべきでない。


 更に、台風と言えば、というか台風に限らず、〇十年に一度の大雨というのが毎年どこかで降るようになり、また大雨以外にも、熊本地震・大阪北部地震・北海道胆振東部地震など、ほんの10年前までは滅多に起きなかったような自然災害がほぼ毎年のように、というか年に数回起こるような状況になっている。メディアも視聴者・国民もそれに慣れてしまったのか、前段で取り上げた九州北部の大雨被害については、明らかに昨年までの豪雨被害に比べてメディア、特にテレビでの扱いが小さい。
 現在テレビ報道は韓国叩きで忙しいようで、自国の汚職や災害よりも韓国の汚職ばかりを報じるような状況だ。これまで自分は「テレビと言っても局や番組によって様々で、一括りにして批判するのはよくない」というようなことも書いてきたが、現在はどの局も、自国のことはそっちのけで韓国の汚職にばかり時間を割き、韓国人の民族性まで卑下するような事を平気で言う人を出演させたりする傾向にある。批判云々以前に気分が悪くなるので見たくなくなってしまった。批判する為にもある程度目を通すべきなのだが、そんな気すら起きなくなった。
 以前はテレビ報道に対する批判について、「中にはマトモなテレビマンもいる」と擁護する声もあったが、最近はあまりその手の話も聞かなくなった。確かに、一部にそんな状況に苦言を呈する者を出演させている番組もあるし、番組自体がマトモと思えるものもあるが、しかしそれは少数派に見える。日本新聞労働組合連合は、現在のメディアの状況について「嫌韓をあおる報道と決別しよう」と声を上げたが(「今こそ『嫌韓』あおり報道と決別しよう」 韓国をめぐる報道で新聞労連が声明 BuzzFeed Japan)、テレビ業界の中からはそのような声が聞こえてこない。自分達のいる局や業界の好ましくない状況に苦言を呈することもできない者は、果たしてマトモなテレビマンと言えるだろうか。


 トップ画像は、WikiImagesによるPixabayからの画像 を使用した。


追記:
台風15号は9/9の明け方に関東地方へ上陸し大きな被害が出た。茨城新聞は「大洗JMTRで冷却塔倒壊 台風15号の影響」という記事で、
 日本原子力研究開発機構(原子力機構)は9日、大洗町成田町の大洗研究所にある材料試験炉「JMTR」の冷却塔が倒壊したと明らかにした。台風15号の影響とみられ、けが人はいない。放射線管理区域外の施設で、放射性物質の漏えいなど外部への影響はないという。
と報じた。本当に原子力発電所の大雨や台風への対策は充分に行われているのだろうか。


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