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虚しいおもてなしの国


 国会での首相の出鱈目な答弁を聞いていると虚しくなる
 よくもあんなにもいい加減なことを恥ずかし気もなく、しかも一言一句記録に残る場で発言できるものだ。彼には羞恥心がないのだろうか。こんな男が我が国のトップかと思えば更に虚しくなる。この男と椅子を並べている大臣ら、この男を総裁に担いでいる政党の所属議員・党員はなぜ恥ずかしくないのだろうか。官房長官記者会見も同様にいい加減な話ばかりで虚しい。

 首相が出鱈目な答弁をしている姿を殆ど報じないテレビ報道を見ていると虚しくなる
 国会・しかも予算委員会が開かれているのに、一切取り上げないニュース番組も決して珍しくない。与党や政権に対する「国会軽視」という批判をしばしば耳にするが、今のテレビ報道は軒並みどの局も概ね、与党や政権同様に国会を軽視していると言わざるを得ない。
 「視聴者が興味を示さないことがテレビ報道に反映されている」と主張する者もいるかもしれない。しかし、視聴率がとれないから政治報道をしないというのなら、それはポピュリズム以外の何ものでもなく、最早テレビは報道機関ではなくゴシップ紙も同然だ。

 愛国者を自称する者のSNS投稿を見て虚しくなる
 愛国者を自称する医師(高須院長 昭和天皇独白録を22万ドル落札「愛国者なら当然」|NEWSポストセブン)がこんなツイートをしている。


緊急時にこそ、その人の本性が露呈する。もし新型肺炎が猛威を振るっているが米国だったとしたら、この男は果たして同じ内容のツイートをしただろうか。自分には到底そうとは思えない。もしこの推測通り、新型肺炎が猛威を振るっているのが中国だからこのようなツイートをしているのだとしたら、それはかなり差別的な行為だ。これが「お・も・て・な・し、オモテナシ」などと、おもてなしの国だアピールとしてオリンピックを招致した国の、自称愛国的国民の姿だ。


 BuzzFeed Japanは昨日「「1年間に42人」この数字が意味する現実を知っていますか?」という記事を掲載した。難民の数は第二次世界大戦後で最多を更新しており、2018年にトルコは約370万人、ドイツは約110万人が難民として受け入れらたが、日本が同年受け入れた難民の数はたった42人だった、という内容だ。BuzzFeed Japanは1/21にも「ぶっちゃけ「日本が難民を受け入れること」どう思う?政府が調査した結果」という記事を掲載しており、そちらには、「治安が悪化する可能性がある」などの理由で、今後日本は難民を「積極的に受け入れるべき」と考える人よりも、「慎重に受け入れるべき」と考えている人が多いということが書かれている。
 これが、「お・も・て・な・し、オモテナシ」などと、おもてなしの国だとアピールしてオリンピックを招致した国の実態である。おもてなしとは一体どういう意味の日本語なのだろうか

 1/26の投稿で、7年もの間「女性活躍」「女性が輝く社会」の実現というスローガンを掲げているにもかかわらず、2019年の男女格差に関する世界的な調査での日本の順位が過去最低だったのに、世界の真ん中で日本が輝いた、という見解を示す首相は一体何を見ているのか、という話を書いた。この難民受け入れに関する話も同様で、「お・も・て・な・し、オモテナシ」などと、日本はおもてなしの国だとしてオリンピックを招致したのに、日本は難民に対して全くおもてなしの精神を発揮しようとしていないのは明らかだ。それで、世界の真ん中で日本が輝いた、なんて言える人の気が知れないし、その言葉に違和感を感じない人、違和感を感じてもスルーできる人の気もしれない。


 一体今の日本のどこが「おもてなしの国」なのか。

 日本はおもてなしの国、世界の真ん中で日本が輝いた、なんて話は虚しい以外の何ものでもない。

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