大勢なだけで、進歩なし。気を付けろ。警告、覚悟。これは、ドイツのテクノDJ/トラックメイカー・アーティスト、Mijk van Dijk の1999年のアルバム・teamwork の、日本版に収録されていたボーナストラック、More People-Less Progressive でサンプリングされてた日本語の台詞だ(Mijk Van Dijk - Teamwork (1999, CD) | Discogs)。
マイク ヴァン ダイクさんは親日家でオタク系サブカルチャー好きとしても知られている(マイク・ヴァン・ダイク - Wikipedia)。2010年に来日した際に、親交のある日本のDJ/アーティスト、TOBYさんが彼をPerfumeの東京ドーム公演に連れていったところ、完全にハマり大ファンになったそうだ。
Mijk Van Dijk氏と初対面!!|PowerDJ’s Blog - 店長の部屋Plus+
そんな彼のことだから、ある程度日本のことは理解していて、何らかの意図を込めて、冒頭で紹介した曲・More People-Less Progressive に、
大勢なだけで、進歩なし。気を付けろ。警告、覚悟というメッセージを、しかも日本語で、そして日本版だけのボーナストラックとして発表したんだろうが、当時の自分にはそのメッセージはあまりピンとこなかったし、何を意図しているのかもよく分からなかった。
なぜこの曲を今日の投稿の冒頭ネタに選んだのかと言うと、昨夜風呂に入っていて、ふとこの曲のことを思いだし、5/11の投稿で紹介したネタに続いて、また1つ #検察庁法改正法案に抗議します に関する動画のネタを思いついたからだ。
この曲のことを思いだして、「大勢なだけで、進歩なし。気を付けろ。警告、覚悟」というサンプリングされたセリフは、今の日本を皮肉っているようにしか思えなくなった。しかも20年も前にそれを言われていたということに、自分を始めとした日本に住む者が、如何に自分達を過大評価してきたか、そして一部の人達は今もし続けているのかを痛感した。
「大勢なだけで進歩なし」は、人数だけは多いが、進歩がないどころか最早退行著しいと言っても過言ではない自民党、そして人数だけは多いがまともな判断や結論を導くことが出来ない日本の行政府や国会、更に言えば、そんな議員たちを選んでいる、世界的に見れば人口の多い部類の国・日本に向けられているように感じられた。
「気を付けろ、警告、覚悟」という台詞は、大勢なだけで進歩していないどころか退行している疑いも強いのに、それに気付かずに放っておくのは危ない。だから気を付けろ、警告したぞ? それでも軽視するなら覚悟しておかないと大変になるぞ? というニュアンスを強く感じた。
風呂から上がってCDを探し出し、More People-Less Progressive をPCに取り込んで、短いリリックビデオを作った。
元の曲は、DJミックスを前提に構成されている為、6:03もあるが、このビデオでは「大勢なだけで、進歩なし。気を付けろ。警告、覚悟」という台詞がサンプリングしている部分だけを切り抜き、約45秒でループ可能なようにしてある。そこに「大勢の日本人」を連想する画像と、台詞のテロップを組み合わせて加工した。
ただ残念なことに、5/11の投稿で紹介したビデオ程の反響はなく、今日の午前2:00頃にツイッターへ投稿してみたが、今のところ反応はゼロである。
「大勢なだけで進歩無し、気を付けろ。警告、覚悟」— Tulsa Birbhum (@74120_731241) May 13, 2020
ドイツのテクノオタクMijk van Dijkの1999年の曲。現在の、数だけ多い自民党、そして国会議員、更に日本人に向けられている。#検察庁法改正に抗議します #検察庁法改正案に抗議します #検察庁法改正法案に抗議します #安倍晋三に抗議します pic.twitter.com/R6S8riGWDV
多分世の中には、「自民党や日本の国会、そして日本全体を、人数が多いだけの無能集団みたいに言うのは何事だ」と感じる人もいることだろう。だがしかし、これを見ても果たしてそう言えるだろうか。
【国会中継】検察庁法案めぐる大臣答弁に野党反発 衆院内閣委、休憩のまま散会(2020年5月13日)
これは、現在懸案になっている検察庁法改正に関する、2020年5/13、つまり昨日の衆院内閣委員会のノーカット映像だ。だが全部で8時間半以上もあるので、多くの人はこのムービー全てに目を通す余裕はないだろう。そんな人の為に報道がある。
【news23】検察庁法改正案、波乱の審議開始
これは昨日の衆院内閣委でのやり取りを、これまでの経緯も含めて5:50にまとめたTBS・NEWS23の映像だ。2つ目はYoutubeから同ムービーが削除された時の為のアーカイブであり、内容は同じである。
このダイジェストからも明白だし、「それは切り取りである」という反論への対応の為にノーカット版も提示したが、ハッキリ言って、これでは議論自体が成立していないとしか言いようがない。
また、NEWS23の映像の最後でも触れているように、自民党の泉田議員が同法改正案の強行採決は危険としてきしたところ、 彼は自民党によって内閣委員から排除された。
「強行採決をすべきでない。」との声が届くのかわかりませんが、内閣委員をはずされることになりました。— 泉田 裕彦 (@IzumidaHirohiko) May 13, 2020
果たして、異論が認められず、異論を唱えると排除する党に、まともな法案の検討など期待できるだろうか。いやできる筈がない。何故ならその党にはYESマンしか残らないからだ。
こんなのは、70年前、戦前戦中に、政府方針に異論を唱える人々を非国民と呼び、社会から排除していった国と一体何が違うのか。異論を唱えた者を非国民と呼んで迫害した国がどうなったか。全体主義、ファシズムがどのような結末を迎えたか。
今の日本ではこんなことが実際に起きるし、もしこれでも政権を支持するという人が40%もいるのならば、やはり日本は