ずっとそれについてこのブログでは書いてきたので、その理由は割愛するが、現在過去最高に政府への不信感が最高潮に高まっている。少なくとも自分の中では。自分も2015年頃までは、政治家や権力者は信用出来なくても、行政機関の大部分は概ね信用は出来るのではないか?と、漠然と考えていたが、このコロナ危機でのそれらの振舞いによって、全く信用できないというこれまで”疑い”だった感覚が”確信”に変わった、という気分にさせられている。
例えば、コロナウイルス対策として、一部で次亜塩素酸水が有効だとする宣伝が飛び交っているが、NITE:製品評価技術基盤機構は、「現時点において有効性は確認されていない」という中間報告を発表した件に関しても、
次亜塩素酸水は「現時点で有効性は確認されてない」NITEが公表【新型コロナ】 | ハフポスト
内容自体はその通りなんだろうと思うものの、NITEが経産省所管の独立行政法人であることを考えると、果たして本当に妥当な見解が示されているか、という疑心暗鬼に陥る。行政機関全体への不信への急先鋒が経産省と厚労省だからだ。政府や行政機関が信用ならないと、そこに詐欺や悪徳商法の付け入る隙が生まれてしまう。
信用ならないのは中央の行政機関だけではない。これまでも東京の感染者数に関して、過小なデータが公表されていた、と何度か報じられていたが、また新たに162人もの過小集計の恐れが報じられている。
“消えた”東京の陽性者162人 保健所と医療機関の報告に差:東京新聞 TOKYO Web
政府の緊急事態宣言/解除が妥当だったか、は別として、コロナ危機は間違いなく緊急事態である。緊急事態であれば多少の混乱が生じるのは決して不自然ではない。だが、小池知事がオリンピック延期決定まで対応に消極的だったこと、延期決定すると急に前に出始め、それ以降やっている感をアピールしまくっていること、そして集計”ミス”とされる過小集計がこれまでに何度も発覚しているが、過大な方向でのミスはないということを考えると、それはミスではなくワザと過小集計して、自分の対応が奏功しているとアピールしているのではないか?という疑念を感じてしまう。
そして東京だけでなく大阪の知事も同様に信用ならない。
大村知事「ただ単に言い訳」 医療崩壊否定の吉村知事に:朝日新聞デジタル
中央政府だけでなく首都と最大地方都市・大阪の首長と行政が揃いも揃って信用出来ない国、それが今の日本である。一応注釈しておくと、現在首都以外で最も規模の大きな地方自治体は神奈川県横浜市だが、首都に隣接する自治体なので、大阪を最大地方都市と表現した。
更に警察も信用できない状況になっている。 個人的には、以前から警察を信用出来る組織だとは思っていない。勿論まともな警察官が大多数なのだろうが、警察官の中には「自分達は常に正しく絶対に間違わない」という大きな、そして致命的な勘違いをしている者もいるので、信用する気になれない。
「警官に押さえ込まれけが」 渋谷署前で200人が抗議デモ クルド人訴えに共鳴 - 毎日新聞
この記事とそこに掲載されている動画を見れば、黒人を差別的に扱い殺してしまう米国の警察と、日本の警察も変わらないことが分かるだろう。一応再確認しておくが、全てがこの種の警察官ではないだろうが、身内のこのような振舞いに対して沈黙するならば、それでは同種と受け止められても仕方がないのではないだろうか。
警察官が堂々と転び公妨するぞと恫喝しています pic.twitter.com/sZSaj3FMzB— 青羽玲音 (@aoba_lain) May 30, 2020
毎日新聞が取り上げいる渋谷警察署前のデモに関連してこんな動画もツイートされていた。この動画を公開したのは中核派の活動家のアカウントだそうだが、自分は中核派に賛同するつもりはないし、革命に賛同するつもりも現時点ではない。だが、この動画にある警察官の振舞いは全く看過できない。
以前にも何度か書いたことがあるが、自分も毎日新聞が取り上げた件の外国人同様に、渋谷で持ち物検査を強要されたことがある。しかも1回だけでなく複数回ある。歩いていた時に強要されたこともあるし、毎日新聞が取り上げた件同様に自動車で走行中に停止を求められて強要されたこともある。
どちらの場合も警察の手口は同じで、職務質問や持ち物検査を拒否しようとすると、「やましいことがないなら調べても大丈夫でしょ?」と言い出し始める。そして押し問答している内に他の警察官を呼び、周りを囲んで移動を制限、実質的な監禁状態を作る。そして、囲んでる警察官の間をすり抜けて移動しようと試みると、「あ、今体当たりしようとした?」と難癖をつけてくる。何度かそれをすると、このツイートの警察官のように「逮捕するぞ?」と恫喝してくる。そうやって持ち物検査をしないと移動できない状況を作るのだ。
しかも、「制服を着ているだけで本物の警察官かは分からないし、不適切な行為があったら泣き寝入りするしかなくなるので、警察手帳/身分証を提示し、所属と氏名を明らかにしろ」とこちらが要求しても、これもツイートの警察官と同様に身元を明らかにしようとしない。人には「やましいことがないなら調べても大丈夫でしょ?」と言う割に、警察官自身は自分の身元を明かそうとしない。「やましいことがあるから所属や氏名を明らかにできないんだろ?」としか思えない。
中央も地方も行政機関が揃いも揃って信用ならず、更に警察も信用ならないような状況が、自分の国で生じるとは、少なくとも10年前までは全く想像もしていなかった。多分現在も、そんな風に感じている市民は、日本では少数派なのだろうが、5/20の投稿で書いたように、ブラック企業と呼ばれる、サービス残業が常態化していたり、有休をとることもできないのが当然になっている環境の企業で働いた経験がある人なら分かるだろうが、その種の企業で働いていると感覚が麻痺する。つまり日本の有権者の大部分は、ブラック企業で働いていて感覚が麻痺してしまった人、なんだろう。
トップ画像は、Photo by DJ Johnson on Unsplash を使用した。