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言動の裏側にある思惑

 月日が経つのは早いもので、2020年ももう残すところ3週間だ。つまり新型ウイルスの感染拡大が始まってから既に約1年が経つ。2019年までの数年間は、北朝鮮の話題が1年のどこかで盛り上がっていたが、今年は殆ど目につかなかった。全く北朝鮮に関する報道がなかったような印象すらあるが、果たしてその印象は正しいだろうか


 Googleニュースで「北朝鮮」と検索してみたらそんなことは決してなかった。直近だけでも、

など、複数の記事が見つかる。
 2018-19年は米朝首脳会談が行われ、それ以前は活発にミサイル発射を繰り返していたことが、北朝鮮に関する報道が多く感じられた理由だろう。しかし今年も3月にミサイル発射は行われている(北朝鮮によるミサイル発射実験 - Wikipedia)。7月には「「北朝鮮、ミサイル防衛突破の核ミサイル製造に躍起」米議会調査局が報告書(高橋浩祐) - 個人 - Yahoo!ニュース」なんて話もあった。
 確かに以前に比べれば活発とは言えないが、決して北朝鮮の方向性がこれまでと変わったわけではなく、新型ウイルスで話題が持ち切りだった為に北朝鮮に関する報道が単に割を食ったのだろう。別の視点で見れば、北朝鮮の脅威なんてのはその程度のものでしかなく、これまで政府やメディアが危険性を過剰に煽り立てていたとも言えるかもしれない。そもそも、今の日本で北朝鮮以上に脅威なのが、新型ウイルスの感染を抑制する気の全く見えない自民党政権と、それを積極的に指摘/批判できないメディアであるとも言えそうだが。

 前述した記事の中で朝日新聞の記事が気になった。しかし気になったのは「3月に挑発の可能性」という部分ではない。記事の冒頭には、

米国の政権交代は、北朝鮮の非核化に向けた米朝交渉にも影響しそうだ。米朝それぞれにどんな思惑があるのか。今後、どんな動きが予想されるのか。米国の外交や北朝鮮情勢に詳しい韓国の朴元坤・韓東大教授に聞いた。

とある。北朝鮮に限らず諸外国政府に動きがあった際に、しばしば「○○という思惑があると見られる」「○○したい考えが窺われる」などの表現で、その言動の裏にある意図・思惑について解説される。朝日新聞記事は韓国の大学教授にインタビューする形式で北朝鮮当局の思惑について解説しているが、海外特派員や記者が直接的にそのような解説をする場合も少なくない。

 あくまで裏取りをしていない個人的な印象でしかなく、「2020年は北朝鮮に関する報道が全くなかった」という印象同様にあまり当てにはならないのかもしれないが、以前は他国の動静だけでなく国内政治に関しても、首相/政府や与党、そして勿論野党の動静について「○○という思惑があると見られる」「○○したい考えが窺われる」という、その報道機関独自の目線による解釈が示されていたのに、昨今はそんなことがかなり少なくなっているように思う。勿論解説記事等ではそのような記事が今でも見られるのだが、そんなケースは少数で、「○○がーと述べました」「○○が検討を表明しました」「○○がーを批判しました」のような、当たり障りのない記事が多数派になったように思う。
 12/7の投稿でも書いたように、昨今大手メディアは明らかな矛盾すら指摘できない程のレベルに成り下がってしまっている。明らかな矛盾すら指摘できないのだから、政府や与党、そして当然野党に関する言動/動静の裏側にある思惑なんて指摘できないのも当然かもしれない。そもそも指摘できないどころか汲み取れないレベルなのが、今の日本の大手メディアなのかもしれない。


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