昨日の投稿のタイトルは「コロナより危険な自民党」として、トップ画像には、首相の菅が「我々(自民党)こそが新型ウイルスである!」と宣言している風刺画像を作って用いた。投稿の最後で「コロナより危険な自民党とメディアと有権者の半分」とし、権力を前に沈黙、と言うよりも寧ろ迎合するメディアも、コロナウイルス以上に日本を危険な状態に陥れる側であると指摘した。
また、昨日の投稿を紹介する自分のツイートに、
「旅行は感染を広げない」とか言う尾身、PCR検査抑制を吹聴し続けた自称専門家たちも、同様にコロナ側の存在。
と付け加えた引用リツイートもした。
他地域が軒並み積極的なPCR検査によって感染者を隔離治療へと向かう中で、「PCR検査は医療資源を浪費し医療崩壊を起こしかねない」「検査しても陽性者が陰性になるわけではない」などとして、PCR検査は感染が疑われるべき者だけに効率的に行うべきで、積極的に数を増やす必要はない、と言っていた専門家と称する連中や、一部の医師らがいたが、今の日本の状況を見れば、それが如何に非科学的かが明らかである。何故なら現在日本は第3波の只中にあり医療崩壊を起こしかけているからだ。
確かに、積極的な検査を行った欧州諸国には、日本よりも感染者数が多い国もある。だが台湾やニュージーランドなどのように、積極的な検査と徹底した隔離と治療によって、国内での新規感染をほぼ食い止めた国もある。ニュージーランドの人口は約490万人で日本の1/20以下だが、南半球の国なので5-9月にかけて冬を乗り越えている。台湾の人口はおよそ2400万人と日本の1/4程度だが、地理的にも人種的にも近く、新型ウイルスに関する両国の差はほぼ国の対応の差と言っても過言ではない。
今は分科会と呼ばれている政府の専門家会議の長を務める尾身が、7月に政府が狂気の旅行促進政策・GoToトラベルなる政策を始めようとしていた頃に、「旅行自体が感染を起こすことはないですから、もしそれが起きていれば日本中は感染者だらけ」と言っていたが、実際にそれを初めてから日本の新規感染数がどのように推移しているか、夏季にも関わらずそれ以前のピークだった5月を下回らずに軒並み減らない状況だったこと、冬が訪れる11月に明らかに新規感染が激増したことなどは、11/23の投稿でも既に指摘している。
尾身は、最近になってやっとGoTo政策を見直すべきだと言い始めたが、旅行が感染を起こすことはないなら、なぜ見直す必要があるのか。この矛盾だけでも尾身は既に専門家として信頼のおける人物ではない。にも関わらず、政府は相変わらずこの尾身を分科会の長に据えている。そしてNHKも、尾身を識者扱いして番組に出演させた。だから今日のトップ画像は「NHKと呼ばれるウイルス」とした。NHKは「コロナより危険な自民党とメディアと有権者の半分」のメディアの筆頭だ。
「地域によっては病床ひっ迫 医療体制確保に全力」経済再生相 新型コロナウイルス NHKニュース
政府の分科会の尾身会長は「保健所もそうだが医療現場は悲鳴を上げている。まずは対症療法としてベッドの確保や財政的な支援、人の派遣などをやるべきだが、早く感染レベルを下げることに集中することが極めて重要だ。Go Toトラベルに社会の関心が集中しているが、Go Toを含めて人々の動きと接触を短期間で集中的に減らすことが、感染の沈静化には必須だ」と述べました。
昨日・12/6のNHK日曜討論に出演した尾身はこのように述べた。しかしそれを記事化したNHKのこの記事には、7月の尾身自身の発言と整合性に欠ける・矛盾するといった指摘は一切ない。果たしてこれは誠実な報道だろうか。以前の発言と整合性がないという事実に触れないようでは、単なる誠実な報道とは言えない。もうNHKはかなり前から政府に都合の悪い指摘をしない大本営発表を垂れ流すだけの戦中報道機関レベルに成り下がっている。
そもそも、尾身以外の昨日の日曜討論出演者は、新型ウイルス対応担当大臣の西村、都知事の小池、大阪府知事の吉村、日本医師会・中川会長という面子であり、中川氏を除けばこれまでいい加減な対応をしてきた、というか具体的な対応をことごとくしてこなかった連中であり、これで番組名が「討論」なのだから、一体何を討論しているのか、という感しかない。最早討論ではなく「日曜大本営発表」だ。こんな番組を強制的に視聴料金を徴収するテレビ局が垂れ流していることには憤りを感じずにはいられない。
この投稿を書いている時点で、尾身のこの発言について報じたのは大手メディアでは朝日新聞だけのようだ(尾身氏「人の動き減らす必要」 GoTo運用見直し言及 [新型コロナウイルス]:朝日新聞デジタル)。もし大手メディアが、尾身のこの発言と7月の発言の矛盾について伝えず、そして首相や政府、尾身自身にその矛盾を指摘しどういうことなのか問わないのなら、NHKのみならず大手メディアは軒並み新型ウイルスの感染を拡大させる側と言っても過言ではないだろう。
だがそのようなことが期待できないくらいに、日本のメディアは酷い状況だ。毎日新聞はこんな記事を掲載しているのだが、
「菅語」を考える:国語学者・金田一秀穂さんが読む首相の「姑息な言葉」 すり替えと浅薄、政策にも - 毎日新聞
国語学者の金田一さん程でないにせよ、記者というのも言葉のプロであり、官邸担当は記者の中でも選ばれた者が務めるものだろう。にも関わらず、菅の最も近くにいる官邸記者たちがなぜ金田一さんのような感覚にならないのかが不思議でならない。もし官邸担当の記者たちが皆金田一さんのような感覚になっているなら、大手メディアの報道が今のような状態になる筈がない。