1969-70年にコント55号!裏番組をブッ飛ばせ!!という番組が放送されいてたそうだ。日曜の20:00に日本テレビが放送していた番組で、今の世界の果てまで行ってQ!の枠である。裏番組とは勿論この時間帯で不動の地位を築いているNHK大河ドラマのことで、1969年は天と地とが放送されていた。
この裏番組をブッ飛ばせ!!には野球拳のコーナーがあって、大抵女性タレントが下着になるまで行い、場合によってはパンツを脱いで全裸になることもあったそうだ。それが日曜の夜8時台に放送されていたというのだから驚く。今では考えられないが、自分が少年期を過ごした1980年代、カトちゃんケンちゃんごきげんテレビ(土曜20:00-21:00)でも、たまにお色気回があって、銭湯の女風呂に2人が入っていって上半身裸の女性が沢山でてくるシーンなどがあったから、昭和後期のテレビはそんなもんだったんだろう。しかし裏番組をブッ飛ばせ!!も当然低俗番組・不謹慎と批判されたそうである。
今日のトップ画像には、裏番組をブッ飛ばせ!!ロゴのパロディを使った。10/31はハロウィーン、というのはもう既に日本でも定着していて、今やその経済効果はクリスマスよりも上なのだそうだ。日本のネット配信番組の草分け的存在である
DOMMUNE
は、10/17(日曜)から ポストパンデミック・ハロウィン会議
という企画を配信している。3週連続配信の予定で、昨日・10/24は第2回の配信があった。今度の日曜・10/31は最終回・第3回の配信がある。
バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2021 Presents 「ポストパンデミック・ハロウィン会議」
奇しくも、と言うのも変だが、2021年の10/31は、第49回衆議院選挙の投開票日でもある。日本のテレビ局はおかしなもので、選挙期間に入ると突然政治の話題に積極的に触れなくなる。選挙期間こそ有権者は判断材料になる情報が必要なのに、中立の観点で距離を置く、というのを大義名分にして政治の話題に殆ど触れなくなる。
今年は直前に自民党の総裁選があって、それについては1カ月毎日のようにあーじゃないこーじゃないとやっていたのに、本来の政権選択・実質的に首相を決める選挙である衆院選になると、途端になにも伝えなくなる。「自民党の宣伝はあれほどやったのに、他の党に関しては扱いがかなり少なく、選挙が始まると触れないのは中立な放送か」という指摘もかなり多い。
そんな風に、情報が必要な選挙中には報道はやらず、選挙が終わると開票特番というのを各局が一斉にやる。もう何年も前から「選挙が終わってから特番やるってどうなの?」と言われているのに、どうもテレビ局はそれを変える気はないようだ。
既に結果が決まっているのに開票特番なんて見る必要ある? だったらテレビの開票特番の裏番組・DOMMUNEのポストパンデミック・ハロウィン会議を見る方がよっぽど有意義だ、という思いを込めて、この投稿のトップ画像を作った。
10/31の #DOMMUNE はポストパンデミック・ハロウィン会議最終回。投開票日だが選挙結果は後でも確認できる。選挙後の特番なんかよりDOMMUNE見た方が有意義だ!
— Tulsa Birbhum / タルサ ビルハム (@74120_731241) October 25, 2021
リンク先では画像の元ネタと、1/2回目の配信を見て考えたことを書きました。
ドミューン!選挙特番をブッ飛ばせ!! https://t.co/1et89BR4kI pic.twitter.com/36vxaPAFc0
10/17・24の配信を見て感じたことも書いておく。同番組は、昨今賛否が問われている、というか近年は寧ろ否の方が多い、ハロウィーンの渋谷に若者が集まる現象を主題にしている。
個人的に、なぜハロウィーンの渋谷に集まる若者が嫌悪されるのか、という疑問を感じている。勿論、その現象に全く何も問題はないと言うつもりは全くない。羽目を外しすぎて暴徒化する人達は間違いなく問題だし、人が集まることで街中がゴミだらけになるのも間違いなく問題である。しかし、では花見はどうだろうか。桜を見る、という名目で、日本のあちらこちらで屋外での宴会が開かれ、沢山の人が集まる。場所によっては、ハロウィーンの渋谷と同じくらいに混沌とした状況になっていることもあるし、酒が入っているから喧嘩や暴力沙汰も当然起きる。場所取りのブルーシートがそのまま置き去りにされている、ゴミが持ち帰えられずあちらこちらに散乱している様子、なんてのもよく見かける。自分の肌感覚で言えば、花見に集まる人とハロウィーンの渋谷に集まる人の何が違うのか、はよく分からない。というか、違いがあるとは思えない。つまり、ハロウィーンは21世紀の新しい花見のようなものではないのか。
渋谷のハロウィーンに苦言を呈し、強い嫌悪感を示しているのは概ね中年以上ではないだろうか。勿論迷惑だと思っている10-20代だっているんだろうが、どうもそこには「最近の若いモンは」的な言い草があるように思う。ではそういう人達の大半は、ハロウィーンと同じように混沌とした状態になりがちな花見に対して、同じ熱量で嫌悪感を示しているだろうか。中には率先して花見で羽目を外す人だっているんじゃないだろうか。控え目に言っても、全般的に見れば、花見がハロウィーンと同じ熱量で嫌悪されているようには見えない。
勿論、渋谷のハロウィーンが今のままでいいとは思わない。間違いなくもう少し秩序は必要だ。しかし、嫌悪感を示している人達にも、そのような視点でもう一度よく考えてみて欲しい、とも思う。
10/5の投稿で、楽しそうにはしゃぐ人たちを腐す背景には、それに加われない自分を慰める為にやる、ということがあるのでは?という話を、「HOUSE
がテーマになると、Youtubeのチャット欄が昔、Yellow行ってた自分語りオジサンオバサン祭りになるの、なんなんだろか...」というツイートに「羨ましいんだね!」とリプライした、という話で説明した。
決してそれだけではないだろうが、ハロウィーンではしゃぐ若者たち、特に渋谷のハロウィーンに対して示される嫌悪感に関しては、それと世代的に逆の構造があるのでは?と考える。