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8月, 2017の投稿を表示しています
 

副総理の責任感と感覚

 8/30に横浜市で行われた麻生派の研修会で、麻生副総理が講演の中で、 「 少なくとも(政治家になる)動機は問わない。結果が大事だ。何百万人も殺しちゃったヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメなんだ 」( 朝日新聞の記事 より) と述べた事が大きな波紋を呼んでいる。確かに文脈上麻生氏が明確にヒトラーを肯定的に捉えているとは言えないことは明らかで、誤解が生じかねないという見解はやや言い過ぎ、麻生氏に好意的な立場の人からすれば揚げ足取りのように感じられることもある程度は理解できる。しかし個人的には、国会議員、しかも副総理兼財務大臣というかなり重要な立場であることを考えれば、ナチスやヒトラーに関する話題がかなりセンシティブだということをもっと考慮するべきだったとも思う。

魅力ある景観とは何か

 昨日・8/29のTBS・ マツコの知らない世界 では巨大看板を取り上げていた。番組の内で巨大看板について紹介していたマニアの男性が「 巨大看板は絶滅の危機 」と訴えていた。その理由は景観に関する条例の制定や、再開発で立て直されるビルはデザイン上、やはり巨大看板を付けることを嫌がる傾向にあるからだそうだ。都市の景観と言えば、7/21に国交省が日本橋の上を走っている首都高を、景観の悪さや老朽化などを理由に地下へ移設する方針を明らかにしている。この方針に対するメディアやネットユーザーの受け止めは概ね好意的な傾向が強かったようだ。しかし個人的には本当に大金をかけて地下化する必要性があるのか疑問に感じている。

ミサイル発射と報道

 今朝・8/29の午前6時ごろ、北朝鮮がまたミサイルを発射し、今回は日本の上空を超えて北海道の東側の太平洋上に落下した。最近はミサイルが発射されることが、ある意味日常茶飯事になっており、発射されるとメディアなどのそれなりの反応はあるものの、メディアにも国民にも「またか」というような慣れがあったのは事実だ。しかし今回はミサイルが日本の上空を超えるという、直近では最も深刻な事態だ。今朝は多くのテレビ局が災害発生時のように放送画面に帯をつけて常にミサイル発射に関する情報を表示していたし、大きな駅などでは新聞の号外も配られていたようで、これまでよりも大きな反応が各所に見られる。

テレビで視聴者ツイートを取り上げることと、その影響

 今朝・8/28のMXテレビ・ モーニングCROSS で、北朝鮮がまたミサイルを発射したという事や、韓国強襲を想定した訓練を金正恩委員長が視察したことなどをトップニュースとして取り上げた。これに対する野田稔氏や小林至氏らコメンテーター陣は、経済制裁等の圧力は必要だが、何かしら対話のチャンネルを維持しておかないと、太平洋戦争に至った当時の日本のように暴発しかねず、最悪の結果を招きかねないという見解で一致していた。その後番組内でこの見解に対する反論と思われる「 日本のように追い詰められたらっていうけど、勝手に核開発してミサイルうっている国と当時の日本を同じ目線で見てもいいのかな?当時の日本は大量破壊兵器の使用も研究もしていないよ。この差は大きいよ。 」という視聴者ツイートが画面に流れた。ハッキリ言ってツッコミどころが多すぎて反論するにも値しないような妄言してと無視してもよいのだが、このようなツイートに関して複数思うところがあったので敢えてツッコミを入れてみる。

差別的な思考が疑われる都知事

 8/25は金曜日で、この日も毎週恒例の都知事の定例会見が行われた。小池都知事が就任する以前の、前都知事の政治資金の不適切な使用が問題視され始めたあたりから、小池知事就任後はオリンピックに関する諸問題、豊洲市場移転問題、都議選などずっと都政に関する注目度の高い事案が途切れることがなかったので、この間都知事の定例会見も高い注目度を保ってきた。この日の会見の注目度はこれまでにも増して高まっていた。しかしその理由はこれまで注目されてきた事案に関してではなく、直前に小池氏がこれまで歴代都知事が踏襲してきた、9/1に墨田区の都立横網町公園で開催される「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式」に、都知事名の追悼文の送付を取りやめる決定をしたからだ。関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式とは、関東大震災発生当時には「朝鮮人が暴動を起こした」「朝鮮人が井戸に毒を入れた」といったデマが広がり、それを背景に虐殺された多数の朝鮮人や中国人を追悼する集会だ。昨年は小池氏もこれまでの都知事同様に追悼文を送っていた。

宿題替え玉用商品

 ネット上での個人間売買仲介サービス・メルカリに夏休みの宿題用としての使用を想定した読書感想文や工作・自由研究向け作品などの出品が行われていることを、 朝日新聞 などが取り上げている。メルカリにこの手の出品が行われていることが取り上げられたのは始めてかもしれないが、近年夏休みの宿題や、大学の論文作成の代行サービスがビジネス化しつつあることは以前から報じられており、決して目新しい話題ではない。朝日新聞の記事によれば、運営会社は「 法律や規約に触れていないので販売は可 」という見解のようだが、その一方で記事では有識者の「 子供の勉強にならない上、親が買って渡すのなら倫理教育上も問題。運営会社も認めないで欲しい 」という見解も紹介している。当然のように記者も全く問題ないと思えないから記事化したのだろうし、自分には運営側の規制をかけるつもりはないという見解も理解できるし、有識者が示す問題があるから規制をかけて欲しいという見解も理解は出来る。

感覚の差

 酒気帯び運転で起訴された香川県のある町の職員の公判に、町長や副町長・教育長など自治体の要職にある者を筆頭に町の職員の1/4に相当する約120人が、地裁に寛大な判決を求める嘆願書を提出した、と 読売新聞 が報じている。起訴されている男性職員は酒気帯びの状態で同僚らを乗せて運転し、物損事故を起こして現行犯逮捕されたそうだ。どうやら町の職員らが嘆願書を出している背景には、執行猶予を含め禁固刑以上が確定すると失職するという地方公務員法の規定があるようだ。要するに酒気帯び運転で事故を起こした同僚が職を失わないように、禁固刑以下の判決を出して欲しいということなのだろう。この件について町長は「 罪を憎んで人を憎まず。町民も理解してくれるはずだ 」と述べたそうだ。

扇情的な見出し

 BuzzFeed Japanは8/23、梅毒の感染が昨年に比べて増えていることに対する不安がネットを中心に広がっていることを踏まえて、 梅毒の感染について解説する記事 を掲載した。看護師資格を持つ感染症対策専門家が「 サウナや温泉などでも感染する恐れがあるのか 」などの疑問に「 絶対感染しないわけではないが、感染してしまう状況が成立する為の条件が揃うケースは稀で、温泉等で感染する恐れは限りなく低い 」という見解を示し、過剰に不安視することは適切でないと訴える内容だ。記事の内容は読者に正しい知識を広げたいという志を感じさせるものだった。しかし自分にはそれを「 急増する梅毒 温泉でもうつるの? 」という見出しが台無しにしているように思えた。せっかく大事なことを記事で書いているのに、見出ししか読まない人の存在を軽視し、そのような人々が「梅毒は温泉でも感染する恐れが決して低くない」と勘違いしてしまいかねない見出しを付けてしまっており、記事の主張とは正反対の受け止めを広げかねない見出しであるように感じた。

強引な職務質問

 痴漢の疑いをかけられた男性が、線路内に侵入し逃亡するという事件が多発したのは今年の春。遂には逃亡した男性が死亡する事態も発生した。逃げた人たちが本当に痴漢をしたのか、それともあらぬ疑いを掛けられて、面倒を避けようと強硬手段に出たのかは分からない。もちろん複数事案があるのだから、どちらのケースもあったのだろう。確かに昨今やっと痴漢被害者に対するケアが充実し、被害者が声を上げやすくなったことは喜ぶべきことだ。だがその副作用として、逆恨みや示談金目当てのでっち上げや、神経質な人による過剰反応や勘違いが痴漢冤罪も同時に増やしており、特に誠実な男性にとってはいつ自分の身に降りかかるか分からない脅威にもなってしまっている。そんな状況を受けてか、8/20のテレビ朝日・ しくじり先生 では、テレビ番組にも多く出演している北村晴男弁護士が” 痴漢冤罪で有罪になるのを回避する ”ために必要な心得を紹介していた。

おかしな校則から考える規制のあり方

 ハフィントンポストは8/21、「 「肩を出す服を、校則で禁止するのは性差別」男子生徒がオフショルダーを着て抗議 」という記事を掲載した。カリフォルニア州のある高校で、安全のためという理由で「 女子生徒は肩を出した洋服の着用を禁止する 」という校則が新たに導入されたことに対して、学生らが反対しているという。女子生徒だけでなく男子生徒も反対の意思を示し、女性向けのオフショルダーを着ることで抗議をしている事を取り上げた記事だ。記事では抗議している男子生徒の   「 学校側の『安全のため』という理由は、おかしいと思う。もし誰かが女性を乱暴をしたとしたら、悪いのは100%乱暴した側です。女性は一度だって、私たちを物扱いしてくれとか、乱暴してくれとか、レイプしてくれとか頼んじゃいません。安全のためという考え方は危険です 」 「 女性は敬意を持たれるべき存在です。それは自分を自由に表現できるということであり、個人としての自由に生きられるということを意味しています 」 「 『男性の気をそらすから、体を見せない洋服を着なければいけない』という考え方は、女性から主体性と意志力を、そして男性からは成長する機会をうばってしまいます。女性はこれまでずっとそんな考えかたに抑圧されてきました。そして男性は、『全ての男はセックスにしか興味がない』という考えを押し付けられてきました 」 という主張を紹介している。個人的には記事の見出しにあるように”性差別”と表現出来るほど深刻な事態かどうかには疑問を感じるものの、この校則に生徒達が感じる違和感・抵抗感には強く同意できる。これに対し学校側は、 「 今回の出来事は、校長として学校にどんな問題があるのか考えるためのよい機会でした。私たちは決して、洋服が原因で他の生徒の気が散っている、と言って女子生徒を責めたりはしません。また今回学校は、一貫したした服装規程を設けなければいけないということも、生徒たちから学びました 」 とし、生徒達と話し合い、この校則を改善する姿勢を示しているそうだ。

SNS疲れの本質

 今朝・8/21のMXテレビ・ モーニングCROSS では、コメンテーターの関口舞さんが「 Instagramは若者の心の健康に悪影響、イギリスの王立公衆衛生協会が調査 」というハフィントンポスト・イギリス版の記事を踏まえ、所謂” SNS疲れ ”と呼ばれる状況が拡がっていることを紹介していた。SNS疲れと聞いて自分が想像するのは、フォローしている友人などの、充実した生活をアピールする投稿に対して嫉妬しイライラしたり、または自分は劣っているなどと不安になったりするような状況だった。関口さんもそのような切り口で話を始めていたが、彼女がそれよりも注目していたのは、充実した生活をアピールしている側もアピールすること自体が目的化し、必要以上に見栄を張ることが常態化し、そこまで深刻でなかったとしても、それに集中し過ぎることによって疲弊するような状況だった。彼女はその対処として、インスタグラムなどのSNSは、あくまで 「最高の瞬間」の一覧であり、現実の印象が誇張されていると知ること 、 SNS上での交流や自分像よりも現実をより重視し大事にするべき 、 ネガティブな思考を持ちやすいなら、落ち込んでいる時はSNSを見ない 、ということを主張していた。彼女の主張にはとても共感できる。しかし一方でSNSで疲れを感じるタイプの人は現実世界でも同じような理由で疲れを感じるタイプの人ではないだろうかとも感じた。

潜在的な差別の懸念

 8/18にスペインで自動車を使った無差別殺人事件が起きた。犯人はイスラム過激主義に影響を受けて犯行に及んだと報道されており、テロと断定した伝え方がされている。確かにこれまでも頻繁に似たようなケースが起きているし、これをテロと呼ぶことに大きな違和感はない。だがこれがテロだと断定的に報じられるのに、なぜアメリカのバージニア州で先週起きた、白人至上主義を支持する男性が自動車で群集に突っ込んだ事件はテロだと断定的に報道されないのかには違和感を感じる。自分は海外の現状に詳しいわけではなく、実際に国外でどのようなニュアンスでの報道がされているかは知らない。日本でも一部のメディアはアメリカの事件に関しても、政治家の発言や人種差別反対を訴える集会に参加していた人の見解などを引用して、あの事件がテロだという見解もあることを伝えてはいるが、それにしたって「...という見方もある」程度の論調だ。2つの事件の報道のされ方には明らかな差がある。

給食絶対優位という考え方

 先月行われた横浜市長選では、多くの自治体で実施されている中学校での学校給食が横浜市では殆ど行われていないことに注目が集まり、その実現を目指すべきと、現職の林氏に対抗した候補らがアピール材料にしていた。彼らは結局落選したが、それ以後もこの件については市民や教育問題に関連する人々の間で議論の種になっている。BuzzFeed Japanも8/17に「 給食に救われる子どもたち たった15分の昼食時間が格差社会を表している 」という記事を掲載し、給食の重要性と共に横浜市の件にも触れいている。この記事を読んだ感想は、概ね記事の内容には賛同できるものの、問題性を強調したいが為にやや大袈裟すぎる想定に基づいた部分もあり、誠実な問題提起とは受け止め難いものだった。

美容整形と歯列矯正の差

 「 ピアスの穴を開けるなんて親に貰った大切な体に傷を付けるようなことをするべきでない 」30年前に比べれば格段にそのような考え方をする人は減っているだろうが、あからさまに表明しなくともそう思っている人は、それでもまだまだ多いのではないだろうか。刺青に関しても30年前に比べれば...だが、いまだに公衆浴場やプールなど刺青お断りを掲げているケースが多く、元々は暴力団関係者を排除するために作られたルールだったのだろうが、いつの間にかルールだけが一人歩きしているような状況がある。海外からの観光客が増える中で、そのような明確な根拠を説明できないようなそのルールが差別と捉えられるという問題も起きている。確かに一部の格式を重んじる飲食店などが、店の雰囲気にそぐわない客を入店させない為にドレスコードを設けることが問題ないのなら、浴場やプールなどが施設の雰囲気にそぐわないという理由で刺青お断りを掲げても問題ないと言えるかもしれない。ハッキリ言って判断基準は個人の感覚によるだろうから明確に、そして画一的に線を引くのは難しい。

人種差別を肯定する自由はない

 8/12にアメリカ・バージニア州で人種差別的な思考を否定しない、悪く言えば白人至上主義を声高に主張する複数の団体が「Unite the Right」と題して、南北戦争で南軍の司令官を務めたリー将軍の銅像の撤去計画への抗議を目的の一つとした集会を行った。 ハフィントンポストの記事 によれば、現場では「白人の命こそ大切だ(white lives matter)」などのあからさまな差別的スローガンを唱えながらデモを繰り広げたそうだ。当日は人種差別に反対する人々も、彼らへの抗議の為に集まっており2つの勢力の間で激しい衝突が起きて、反人種差別を訴える側の人々に車が突っ込み、1人が死亡、負傷者も多数出るという事態に発展した。    Buzzfeed Japan によると、この件についてバージニア州知事は記者会見で「 私たちのメッセージは簡単でシンプルです。家に帰れ。この偉大なる州は、あなた達を望んでいません。恥を知りなさい。あなた達は愛国主義者を装っていますが、あなた達は決して愛国主義者ではない 」と述べたそうだが、 ハフィントンポスト によると同日トランプ大統領も事件について遺憾の意を示したものの「 様々な側から(on many sides)もたらされる憎悪、偏見、暴力に、可能なかぎり最も強い言葉による抗議を表明する 」と発言し、明確に人種差別・白人至上主義への非難を表明しなかったことから、強い批判を浴びることになった。

戦争を反省し続けることの重要性

 昨日・8/15は終戦の日だ。ネット上などを中心に、8/15は終戦の日ではなく正確には”敗戦の日”だという主張を今年は特に目にするように思う。それは恐らく昨今、日本が日中戦争や太平洋戦争で実質的には他国・他地域を侵略したという事実や、指導者達が国家ぐるみで国民や支配地住民に無謀な戦争へ従事することを強制したことなどにはあまり目を向けず、当時の世界的な情勢の中で日本が戦争に向かってしまったのはある意味で仕方がなかったとか、太平洋戦争後アジア諸国が植民地支配から脱却し独立を始めたことを強調し、日本が太平洋戦争を起こし米英と戦ったことがそれを後押ししたという部分ばかりに注目しようとする風潮、言い換えれば、日中戦争から太平洋戦争にかけての状況の都合の悪い部分には目を覆い、それを必要以上に美化しようとする思考が一部で広がっていることに対するカウンターなのだろう。個人的には終戦の日でも敗戦の日でも、表現がどちらだろうが大した差は感じない。敗戦したから戦争が終わったのだろうし、戦争に負けたと認めたから終戦が実現したとも言えるだろう。大事なことは表現ではなく、約70年前の戦争について、出来るだけ在りのままに認識し、 我が国が同じ過ちを繰り返さないように努力することを忘れてはいけないし、その為には当然自分にとって当時の都合のよい部分だけに目を向け、必要以上に戦争に関して美化するようなことをしてはいけない 。

発言とその真意の関係性

 現在、マン島のTTレースを題材にしたドキュメンタリー「 Closer to the Edge 」が、JSportsのスポーツドキュメンタリー番組・ The Real として放送されている。 マン島TTレース とは、イギリス(厳密にはイギリス領ではなく、自治権を持ったイギリス王室の属領)の島・マン島の公道サーキットで毎年行われているモーターサイクルレースだ。かつては自動車レースで言うところのF-1、モーターサイクルレースの世界最高峰年間シリーズ・現在のMotoGPの前身であるWGPの中の1戦で、ホンダなどの日本のバイクメーカーも企業単位で挑戦したこともあるレースだった。公道で行われるレースなので路面はレースに適しているとは言えないかなり荒れた状態だし、ランオフエリアが充分に用意されているわけでもないので、転倒すると壁に衝突したり、斜面から転げ落ちたりするので深刻な負傷を負う者も多く、死亡事故も後を絶たない。そんな理由からWGPに参加するライダー達がマン島TTレースで走ることを拒否する事態が1973年に起こり、1977年からはWGPのレースではなくなったが、その後も伝統的なレースはプライベーターを中心に市販車ベースのマシンで続けられ、現在も世界で最も過酷なモーターサイクルレースと評されている。

鉄道の安全対策

 JR東日本の寝台列車・トランスイート四季島が8/13、新潟県内を走行中に、酒に酔って誤って線路内に入り込んだとみられる男性と衝突する人身事故が起きたそうだ。今朝のMXテレビ・ モーニングCROSS でもこの件を紹介していた。この件に関してこの日のコメンテーターを務めていた中谷彰宏氏は「 普段都会にいると踏切ってあんまりないけど、日本中は踏み切りだらけだし、露出している線路もいっぱいある。そこの安全対策ってのはすごい大事 」という見解を示し、同じくコメンテーターの三輪記子氏も「 ほんとそう思います 」、MCの堀潤氏も「 すごく性善説ですよね鉄道のインフラって。ホームとかにしても 」と中谷氏の見解に同意するという姿勢だった。

ブラック部活動問題の焦点

 所謂ブラック部活動と呼ばれる状況について、Buzzfeed Japanが「 「楽しいから、やめられない」 ブラック部活動はなぜ無くならないのか? 」という見出しの記事を掲載した。この見出しの第一印象は、楽しくて止められないのなら”ブラック”という表現はそぐわないのではないか、ということだ。例えばTVゲームが楽しくて止められずに、親に叱られるなどという場合にブラックTVゲームとは言わないだろう。記事を読んでみると、記事にブラック部活動と言われるような状態でも、学生も教員も楽しくて止められないのではないかという記述もあるものの、それは全体のごく一部で、この見出しは内容からかなり離れた読者の気を惹きたいだけの不恰好な、若しくは少し言い過ぎかもしれないが、羊頭狗肉的な見出しのように感じられた。このようなスポーツ新聞的な見出しのつけ方は娯楽的な記事や、明らかに見出しを見た時点で大袈裟な見出しだと分かるものなら、ある程度容認も出来るが、シリアスな記事での、微妙なラインで内容との不一致を感じさせる見出しは、記事や筆者、さらには掲載されているメディアの信頼性を結果的に下げることにも繋がりかねない恐れもあり、好ましくないと考える。しかしその一方でこの記事の内容は、全面的に賛同するわけではないが学校の部活動の在り方について考えさせられるものだった。

反省キャンペーンはもう終了?

 8/10に開かれた南スーダンの日報が隠蔽されたという疑惑についての特別防衛監察に関する閉会中審査には、結局野党らが求めていた稲田元防衛大臣の出席はなかった。自民党側は稲田氏や黒江防衛省事務次官、岡部陸上幕僚長ら当時の防衛省・陸自の首脳が辞任という形で責任を取ったのだから、後は小野寺新大臣が説明を行えばそれで幕引きできると考えているようだが、特別防衛監察の結果報告はイマイチハッキリとしない表現でしかなかったし、それで果たして本当に再発防止が出来るのかはかなり疑問だ。小野寺大臣は再発防止策として、情報公開請求に適切に対応するための情報公開査察官なるポジションを新設するとしているが、昨年7月の所謂南スーダンで戦闘が起こった日の日報が公開されるまでのあまりにも不透明な経緯やその後発覚した隠蔽疑惑、特別防衛監察の曖昧な表現を用いた報告を考慮すれば、防衛大臣を含む防衛省・自衛隊内に本当に自浄能力があるのかが疑われているような状況でもあるので、情報公開査察官なんて役職を内部から任命しても果たして機能するのか疑問だ。

警察官も人の子

 警視庁高井戸署で2015年に行われた、中学生に対する万引きに関与した容疑に関する任意聴取の中で、到底容認できるものではないような高圧的な暴言・脅迫としか表現出来ないような、自白強要を迫る発言が行われていたことが、取調べを受けた中学生がボイスレコーダーで密かに録音していた音声から明らかになったことを、各メディアが一斉に昨日報道した。関与を疑われた中学生は2人で、その後の捜査の結果、関与があったという事実は認められなかったということだ。 弁護士ドットコムの記事 によると、2人は昨年この件について刑事告発を行ったが、その後訴えを取り下げたとのことだ。あくまで個人的な想像だが、要するに警視庁と当事者の間で、該当警察官が反省の弁を述べたか何かの形で示談のようなことがあったのだろう。当事者らも必要以上に事を荒立てて注目されることを嫌がったのかもしれないが、ハッキリ言って個人的には今後の為にも訴えを取り下げて欲しくなかった。と思いつつ、今回会見を通して中学生の両親がこの件を明らかにしたのは、今後の教訓にしてもらう為の苦肉の策だったのかもとも想像する。

小野寺防衛大臣の印象

 北朝鮮と米トランプ大統領の挑発合戦がまた激化し始めている。北朝鮮が残念なのは以前から何も変わっていないし、トランプ氏が残念な人なのも以前と同じだ。北朝鮮側は主張の内容には変化があるものの、必要以上に虚勢を張るような論調は相変わらずだ。評価するつもりは全くないが、姿勢の一貫性という意味ではある種の安定感がある。トランプ氏はあの北朝鮮よりも感情的であるし、北朝鮮の挑発に乗せられたのか乗せられたふりをしているつもりなのかは分からないが、ここのところは更に過激な発言に及んでいる。北朝鮮とトランプ氏のしていることが狐と狸の化かし合いならまだいいのだが、共にかなり危険な凶器をチラつかせながら威嚇し合っており、何かが少し間違えば戦争に突入しかねない。日中戦争だって局地的な些細な衝突で始まってしまったのだから、今の半島情勢でも似たようなことが起こらないとは決して言えない。

無断駐車対策への批判について

 府中市のミニストップで頻発する店舗駐車場への無断駐車対策として、店側が用意した自動車のホイールをロックし「はずしてほしかったら4万円ください」などと張り紙をし、店舗駐車場に止めていたことが、第三者によりツイッターに投稿され、その行為の是非などが大きな話題になっている。批判の中には何を根拠に言っているのか分からないが「無断駐車をするのは日本人ではない外国人だろうから、もっとやれ」なんて差別意識丸出しの恥ずかしいものもあるが、そんなあからさまに偏った人は無視するとしても、個人的には店舗側を批判している人々にもあまり賛同できない。何故なら彼らの多くが履き違えた正義感を振りかざしているように見えるからだ。

「役所の答弁書を朗読」は失言じゃなくて本音?

 8/3に新たな人事での内閣がスタートし、河野外務大臣がフィリピンでの国際会議に出席し一定の存在感を示したり、小野寺防衛大臣が沖縄米軍基地所属のオスプレイがオーストラリアで墜落した件を受けて、今年起きた沖縄での不時着(墜落という見解もある)も踏まえ、原因が究明されるまでの期間、国内でのオスプレイ飛行自粛を米軍に要請したりと、安倍首相が宣言した”結果本位の仕事人内閣”ということをアピールするような動きを早速見せている。安倍内閣への評価がそれだけで回復するとは流石に思えないが、刷新前の惨憺たる状況を考えれば、とりあえずは順調な滑り出しかとも思えた。しかし就任からたった2日で結果本位の仕事人内閣とやらに水を差すような発言をする大臣が、またもや現れた。

広島平和記念式典に思うこと

 広島に原爆が投下された8/6には今年も平和記念式典が行われた。式典で広島市長は、核保有国と、それらの国と関係性の深い国は軒並み賛成しなかったものの、その他の100ヶ国以上によって7月に国連で採択された核兵器禁止条約に触れ「 各国政府は『核兵器のない世界』に向けた取り組みをさらに前進させなければなりません 」と述べたのに対し、安倍首相は条約には触れずに「 真に核兵器のない世界を実現するためには、核兵器国と非核兵器国双方の参画が必要です。我が国は非核三原則を堅持し、双方に働きかけを行うことを通じて、国際社会を主導していく決意です 」という発言をしていたのが対照的で興味深かった。核兵器禁止条約の議論にすら参加しなかった国の首相が、主導的な立場を担う決意だなんて言えてしまうことに大きな矛盾を感じる。日米同盟があるから条約に賛成し難いとか、それについて言及し難い立場であることも理解は出来るが、そのような背景を重視するならそれなりの発言に留めるべきで、首相の発言はその気もないのに耳障りの良い言葉をただ並べただけにしか思えなかった。沖縄の基地問題にしろ原爆や核兵器の問題にしろ、首相は一体誰に向かって政治を行っているつもりなのだろうか。

人づくり革命

 8/3に発表された内閣人事で「 人づくり革命担当大臣 」なるポストが新たに増やされた。 BuzzFeed Japanの記事 によると、人づくり革命とは安倍首相が6/19に行った会見で示した、今後の主要な政策として新たに打ち出した方針らしい。主な具体的な内容として、 高等教育の無償化、幼児教育における「こども保険」、待機児童問題 などに取り組むという方針で、それらを統括するのが人づくり革命担当大臣だということなのだろう。ハッキリ言って自分は安倍内閣に対しては不信しかないので、彼らが高等教育無償化を持ち出した理由は憲法改正の為の足がかりでしかないと思っているし、待機児童問題にしても、2016年当初の積極性を欠いた態度を批判されると、あわてて対応を始め無理な目標を掲げたものの、結局達成出来ずに達成時期を延期するという行き当たりばったりな状況で、この手の政策に関しても実行力や真摯な対応は期待できないと思っている。ただ、そのような不信感を度外視して考えれば、全く姿勢すら示さないよりはまだマシとも思える。彼らに実行力があるのか、彼らが実効性のある政策を掲げているかは別として、少なくともそちらにも目だけは向けているという消極的な視点での評価だけは出来る。

子供への受動喫煙対策

  朝日新聞の記事 によると、都民ファーストの会が子供の受動喫煙を防ぐ為の条例案を9月の都議会に提出する方針のようだ。その内容は「 子供がいる自宅や自動車の中、通学路などでの禁煙について、罰則規定を設けず努力義務を課す 」という案とのこと。細かい部分では気になる点はあるものの内容はこれから詰めていくのだろうから、今年の通常国会で議論されていたような公共の場、主に飲食店などの完全禁煙化(完全と言っても実際は小規模店舗は除くという案だった)よりもよっぽど受動喫煙弱者に配慮する対策という観点でまともだと思う。まともな視点で考えている受動喫煙対策の検討案がやっと出てきたと感じた。

首相の内閣改造記者会見を見て思うこと

 昨日・8/3、宣言されていたように内閣改造人事が発表された。前日までに予想・内定が報じられていたほぼそのままの人事が午後一番で発表された。その後は組閣の手続きが行われ、夕方には安倍首相がそれを受けた記者会見を行った。会見の一部始終を見た個人的な感想は「 内閣改造だなんだと言っても、結局この人の頭の中は何も変わっていないのではないか 」という事だった。要するに適当に耳障りの良い文言をずらずら並べただけの、中身が今後伴うと期待できないような主張が行われたように見えた。自分は支持率が低下し始める前から首相や政府与党の言動・振舞いに不信感を持っていたし、今年に入ってからはそれにかなり拍車が掛かっていたので、そのような先入観があるから余計にそう思えるのかもしれない。これから昨日の首相の会見に批判的な指摘を書く。その手の表現をすると”揚げ足取りだ”という批判がされることも理解しているが、率直な個人的な受け止めをそのまま書いてみる。

内閣改造とそれに向けた報道

 今日・8/3は先月から予定されていたように、安倍政権が内閣改造を行い新たな体制を発表するようだ(この投稿を書いているのは発表前)。まず特に今年に入ってから続いていた一部の大臣の資質があるとは到底思えない人々が職を退き、不適な人が国の要職を務めるという状況が改善される可能性が生まれることは歓迎したい。実際に人事の刷新によって状況が改善されるかどうかは様子を見ないと分からないが、何も対策がされないよりは確実にマシだ。しかし一方で内閣の人事を刷新するという事は、単純な人事移動という捉え方も出来なくはないが、前述のようにこれまでの人選が不適切だったこと示唆しているように思う。先日内閣改造前に辞任した、というか辞任に追い込まれたと言うべきかは分からないが、稲田氏程ではないにしろ、共謀罪に関する質疑が不安定すぎた金田法務大臣や、それぞれの発言は辞任レベルではないかもしれないが複数の失言を続けた山本地方創生大臣などについては、確実に資質に欠けているから今回の内閣改造で留任とならない(ことが予定されている)としか思えない。

森友問題・籠池氏の取り上げ方について

 6月の家宅捜索、そして7/27に森友学園問題に関連して籠池夫妻への任意での事情聴取が行われてからは更に、各メディアが籠池夫妻や捜査機関の動向に関することを取り扱う量が増えている。7/31には2度目の事情聴取が行われ、捜査を行っている大阪地検特捜部は夫妻の逮捕に踏み切った。メディア、特にテレビで大きく取り沙汰されているのは、一部には国有地払い下げ価格について、財務省が便宜を図った恐れがあるという報道もあるが、籠池夫妻の聴取前後の日常や、彼らが逮捕された容疑・補助金の不正受給がその大部分を占めている。当然それも重大な事案であり、森友学園問題に関する事実として報道するべきことであることは間違いない。しかし現時点でそればかりを強調することは、森友学園問題で最も重要な国有地払い下げがなぜ不自然な検討・決定方法で進められたのか、不自然な値引きが行われることになったのかという話から目を逸らせようとしているようにも見える。実際は意図していないとしてもそのような影響を生じさせかねないのではないだろうか。

歩きスマホの定義

 今朝・8/1のMXテレビ・モーニングCROSSの視聴者投票は「 あなたは歩きスマホをしていますか 」だった。数年前から危険な行為だという指摘が盛り上がっている歩きスマホだが、個人的には歩きスマホという表現を使って問題を論じることは大きな誤解を生む恐れがあると感じる。歩きスマホをしているとは一体どのような状態を指すのだろうか。歩きながら ・画面を注視し操作すること ・操作を伴わない画面の注視 ・注視とは言えない程度の画面の確認 ・スマホを手に持つこと ・立ち止まってスマホを使うこと 咄嗟に思いつくだけでも5つの状態がある。歩きスマホの危険性が最も懸念されるのは人ごみの中で、歩きスマホをやめようと最も啓蒙しているのは都市部の鉄道会社だろう。また地方公共団体なども交通事故に巻き込まれる恐れなどを懸念して啓蒙を行っている場合がある。しかし自分は歩きスマホが一体何を指すのか明確に定義した上で行われている啓蒙は見たことがない。ただ単純に歩きスマホをやめよう的なポスターが貼られている場合が殆どだ。先月、 歩きスマホをしていたとして、女性に体当たりして怪我を負わせた男が逮捕されるという事件 も起きている。報道された事件で、女性が前述の5つのうちどの状態に近かったのかは定かではないが、自分も似たような体験をしたことがある。初めて訪れる地下鉄の駅で、通勤時間帯のように混雑した状況ではない構内の通路で、立ち止まって目的地への最寄出口を確認しようと画面を見ていたら、年配の男性にわざととしか思えないような勢いで肩をぶつけられた。男性の方を見ると怪訝そうな顔をしていたので、明確に口頭で歩きスマホを咎められたわけではないが、多分そう言いたいのだろうと感じた。一応もう一度言っておくが、通路は混雑状態ではなく、通路のど真ん中に立ち止まっていたわけでもないし、当然通路を塞いでいたわけでもない。