立民 石垣 のりこ議員が安倍について「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」と表現し、そんな「総理総裁に担ぎ続けてきた自民党の「選任責任」は厳しく問われるべきです。その責任を問い政治空白を生じさせないためにも早期の国会開会を求めます」と、8/28の安倍が辞意を表明した記者会見の直前にツイートして批判を浴びている。
事の顛末はハフポストが記事に詳しくまとめているのでそちらを確認してもらいたい。
立憲・石垣のりこ氏が謝罪 安倍首相を「大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物」と表現し批判殺到 | ハフポスト
石垣氏のツイートは「配慮に欠ける」と言われる余地のある、脇の甘いツイートと言えるだろう。これについて党代表が謝罪し、石垣氏が注意を受けるのも当然だ。
石垣氏を批判している人の中には、言っていることが全くおかしいとは言えないが、政治家・国会議員の表現のとしては乱暴で、余計な不信を買いかねない、という趣旨で批判している人もいて、そのような人達は当てはまらないだろうが、自分が見る限り、石垣氏同様の、というかそれ以上に配慮を欠いた発言を何度も繰り返してきた麻生や安倍に対してはダンマリな人達が決して少なくないし、翁長前沖縄県知事がガンで亡くなった時や、れいわの船後議員や木村議員が当選した際に、彼らの病やハンデを平気で揶揄していた人達も少なからず含まれている。
またこのツイートを理由に、#石垣のりこ議員の辞職を求めます、というハッシュタグも盛り上がっていたが、その種の人達は、
- (年を)取ったやつが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるが、それは間違っている。子どもを産まなかった方が問題なんだ
- (日本は)長きにわたって一つの民族が続いている
- この種の話で、はめられたりする話はしょっちゅうだ(参院本会議で野党議員に暴言を吐いた自民 大家敏志議員について)
- 人の税金を使って学校に行った。東京大学出たんだろ(北橋北九州市長について)
- (女性記者に)はめられたという可能性は否定できない(財務省 福田前事務次官のセクハラ問題)
- 選挙を一生懸命やっている人はお祭りを一生懸命やっている人。俺のとこ(の選挙区の祭り)は7月だけど、この時になったら、ほとんどきちがいみたいな人ばっかりだ(2017年10月の衆院愛媛3区補選の応援演説で)
など、謝罪と撤回をしてもこの種の発言を何回も繰り返す麻生が、7年以上も副首相であることをどう思っているのだろう。二重規範というより他に表現が見当たらない。
「蔓延る二重規範、論理軽視、情緒重視」という投稿を5/30にも書いたが、やはり論理を軽視、というよりも無視し情緒を重視したことによる二重規範が、この国には蔓延っている。
「日本人は論理的思考が苦手」としばしば言われる、ということについても5/12の投稿で書いたが、この数日安倍辞意表明に関わることを見ていても、その認識に大きな間違いはないとしか思えない。昨日の投稿で書いた、辞任の理由を「病気が理由で正しい判断ができなくなる」と言うのに、臨時代理を置かず、後任の首相が選出されるまで執務に当たるという矛盾した首相の話について記者が誰も会見で質問せず、そして誰も「ならなぜ議員は辞めないのか」とも問わないことなども、論理よりも情緒が重視されていることの証拠だろう。
昨日は #憲法改正を望みます というハッシュタグもトレンドに上がっていた。今は既に多くの人がそのタグを用いて
#憲法改正を望みます
— 木村知 (@kimuratomo) August 29, 2020
このタグ面白いね。で、憲法のどこを変えたいか。憲法をどう変えたいか。このタグで運動した気になってる人たちが、何ら具体的主張してないのも面白い。いいじゃん、憲法改正。安倍晋三のような無法総理を国民の手で引きずり下ろせる改正、国家権力を縛りまくる改正、大賛成だ。
とツッコミを入れているので、中には「何を」について言及しているツイートも見受けるが、昨日の時点では「何を」について言及しているツイートは皆無だったし、現時点でもまだ「何を」がないツイートも多い。この投稿を書いている時点で同ハッシュタグで検索すると、#安部総理ありがとう というタグとセットツイートしている人が多く、情緒でしかものを考えられない人が少なくない。
このハッシュタグを見ていると、自民党が、何をどう変えるかよりもお題目として憲法改正を唱えるだけの安倍真理教と化していて、支持者が妄信するだけの信者化している、という考えが決しておかしくはないと思えてくる。だが教祖様の辞意表明は安倍真理教の終わりではなくて、このままだとスガーレフに改称するだけになりそうだ。
菅義偉官房長官が出馬意向固める - 産経ニュース
トップ画像は、Photo by Alicia Steels on Unsplash を加工して使用した。