自分はこのブログの投稿を書く際に、言いたいことの本筋は後にして、別の話題で導入するクセがある。よく使うのは、言葉や慣用表現の話や、自分が好きなマンガや映画、音楽の話などだ。毎日書いているものだから、思い入れのあるマンガや映画は何度も引用することになっているのだが、バックトゥザフューチャーもその1つで、これまでにも何度か導入に使用してきた。
バックトゥザフューチャーPart2
では、ドクとマーティがまず未来(と言っても、Part1が公開された年、1985年が同シリーズにおける”現在”で、ここでの未来とは2015年のこと)に行き、マーティの息子にふりかかる災難をどうにか回避して、また元の1985年に戻る。だが、ドクとマーティが戻った1985年は、元の1985年とは様変わりしてしまっている。
同シリーズには、ビフというマーティの父と同級生の悪役が登場する。そのビフが、ドクとマーティが2015年へ行った際に、彼らが乗っていった、タイムマシーンに改造されたデロリアンを、2人のすきをついて悪用する。2015年の老ビフは、20世紀のあらゆるスポーツ競技の結果がまとめられているスポーツ年鑑を持って、Part1の舞台である1955年の自分のところへ行き、スポーツ年鑑を1955年の自分へと渡し、ギャンブルで巨万の富を築けとアドバイスする。それによって、ドクとマーティが戻った1985年は、ビフが億万長者に、そして市長になっている、元の1985年とは別の1985年になってしまっていたのだ。
一応つっこみを入れておくと、老ビフが1955年の自分にスポーツ年鑑を渡したことで、1985年が様変わりしてしまい、ドクとマーティが元の1985年に戻れないなら、老ビフも1955年から自分が元々いた2015年には戻れなくなるはずだが、老ビフはすんなりと自分が元いた2015年に戻っている。
このビフが支配する1985年については、2020年8/23の投稿でも触れた。
この1985年のビフは、当時のドナルド
トランプがモチーフになっている、という話はかなり有名だ。
トランプと言えば現在、昨年・2021年1月に発生したトランプ支持者らによる米連邦議会襲撃を調査する下院特別委員会が設けられており、6/28の公聴会で、当時の大統領補佐官の側近が、「トランプ前大統領は一部の支持者が銃などで武装していることを把握しながら警備の緩和を指示し、群衆を議事堂に向かわせていた」と証言した。
トランプが暴動を主導したとまでは言えなくとも、当時大統領選に敗れたことを認めようとせず、バイデン陣営が不正選挙をやったと主張していたトランプが、自身の支持者らによる議会襲撃の懸念を知っていたにもかかわらず、それを止めようとしなかったどころか、寧ろ襲撃の後押しを画策していた、という懸念が高まっている。
そのような懸念は昨日今日急に出てきたものではなく、議会襲撃が発生した直後から示唆されていたが、当時トランプ周辺にいた者の証言によって、それが裏付けられようとしている、という話だ。
バックトゥザフューチャーPart2の1985年では、ビフは大統領でなく市長だし、舞台は2010年代ではなく1985年ではあるが、ビフが市長となった1985年は暴力と不正が横行する酷い状況であり、ビフのモチーフであるトランプが大統領になった現実を予見していたようにも見える。
今日のトップ画像は、バックトゥザフューチャーが好きな人なら、すぐに何のパロディか分かっただろうし、それほど同シリーズに詳しくない人でも、前段の最後に載せた、バックトゥザフューチャーPart2の予告編から、ビフが市長になった1985年の部分を切り取った動画を見れば、ビフが支配する荒廃した街の象徴、ビフのカジノパレスのパロディであることは一目瞭然のはずだ。
このパロディは静止画だけでなく動画でも再現した。
とは言っても、ディープフェイクでドクのセリフを改変する程の技術は持ち合わせていないので、最初のドクの「機械の故障でとんでもない1985年が生まれたぞ」(機械の故障はドクの思い込みで、実際はデロリアンは故障していなかった)というセリフは、単に日本語字幕を「有権者の半分が投票にいかないから
とんでもない2022年が生まれたぞ」に差し替えただけであり、つまり、ビフのカジノパレスのカットにコラージュした自民党の中抜きパラダイス、を重ねただけだ。
これを思いついたのは、参院選期間中でに触れる政治の話題の量が普段にも増して多く、防衛費を5兆円も増額すると言っている一方で、自民党の幹事長が「消費税減税するなら年金3割カット」なんて言ったり、自民党は相変わらず同性婚や夫婦別姓を制度化しようとする気配もなく、しかし選挙戦の情勢では自民党優勢が伝えられていて、まさに「地獄かな」「地獄のほうがマシさ」としか思えない状況を、これでもかと言うほどに思い知らさていることによる。
更には、こんな、明らかに同性愛者蔑視・同性愛者らの人権を無視している、としか言いようがない話まで出てくるのだから、そしてそんな政党が今後も与党で有り続けるという予想が多数示されるのだから、言い換えれば、日本人は概ね人権無視・法の下の平等無視を容認する人たちなのだから、「地獄のほうがマシ」としか言いようがない。
「同性愛は依存症」「LGBTの自殺は本人のせい」自民党議連で配布(松岡宗嗣) - 個人 - Yahoo!ニュース
この記事を目の当たりして、4/23の投稿で紹介した、1980年代の覚醒剤追放キャンペーンCM「覚醒剤やめますか、それとも人間やめますか」を模した動画を改変したバージョンの動画も作った。4/23のバージョンでは、自民党は公選法違反、憲法軽視、法令違反も厭わない、と強調したが、こちらは、世界で唯一夫婦別姓を認めない、同性婚も認めない、人権も法の下の平等も無視している、と、自民党が如何に人権を軽視しているかを強調した。