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ネット記事のアンケートやコメント欄


 BuzzFeed Newsが所謂「加計学園問題」における前川・前事務次官の発言を受けて、毎日・朝日・日経・読売・産経の5紙がどのようなスタンスで報じているかを比較するという記事を「「加計学園」主要5紙はどう報じたか 立ち位置くっきり、社説を比べてみた」という見出しで掲載している。自分は各紙の紙面を直接読んだわけではないので、あくまでもBuzzFeed Newsの記事を読んだだけでの感想なのだが、記事の見出しにあるような”立ち位置くっきり”という印象は全くなかった。しかしくっきりではないにしろ各紙のスタンスに違いがあることは確実だと思う。
 BuzzFeed Newsのこの記事の最後には「一番良いと思うのはどこの社説?」というアンケートが付いている。自分はこの手のアンケートは記事の内容に関係なく、ただ単に贔屓の新聞社に投票する人がいる恐れが低いとも言えないし、複数投票する人がいる恐れもあるだろうから大した意味は感じられないし、正常な結果が得られない見込みも低くないのだから、絶対するべきではないと強く否定する程ではないにしても、変に読み手の感情を煽るだけになる恐れが強いので実施するべきでないとさえ思えてしまう。と思いつつも恐る恐る投票結果を見てみると、その時点では奇しくも自分の意見と一致して産経新聞が最上位になっていた。


 個人的には産経新聞に対するイメージはあまり良くない。当然様々な記者が居るだろうし納得させられる記事があることも事実だが、朝日新聞が世間一般的にリベラルとされる論調に偏り過ぎる記事を載せる傾向が強いのと同様に、産経新聞は保守的と言われる論調に偏りすぎた記事を載せる傾向が強いと思えるからだ。偏ったとか、拡大解釈し過ぎていると感じる記事を掲載するのはここで挙げた2紙に限った話ではなく、他の新聞でも全くないとは言えない。主義主張が完全に一致している人を見つけるのが至極困難なのと同様に、そんな新聞に出会うこともまた困難、困難というより皆無だろう。ただ、前述の2紙は自分に違和感を感じさせる記事を掲載する確率が他よりは高いと感じる。

 しかしこのBuzzFeed Newsの記事での比較に限って言えば、産経新聞の論調が5紙の中で最も状況を的確に表現しているように感じられた。内容についての詳しい説明は割愛するが、「不毛な論戦」という言葉が状況を良く表現していると思う。ただ、個人的にはだから前川・前事務次官を国会に招致すべきだと考えているが、産経新聞の記事にはその点には触れていないようなので、読む人によっては産経新聞は保守的なイメージが強い為、野党批判をしている主張に見えてくるのかもしれないとは感じる。

 アンケートについて示した懸念を裏付けるかのようなコメントがこの記事には多くつけられている。それぞれ記事内容に言及するのではなく、各紙のイメージを誹謗中傷としか思えないような論調で貶しあっている。彼らは何のためにそんな主張をしているのか分からないが(と言いつつ実際は昨日の記事に書いたことと同様だと思っている)、結局保守にしろ革新にしろ、ただ相手の悪口に終始するような人が一部に存在し、傍若無人な振る舞いをすることが不適切であると感じず、このような投稿をしているのだろう。彼らを情けなく思う気持ちがある反面、我が国の官房長官が国連の特別報告者の懸念を、まるで不適切であるかのように貶してみたり、この件に関しても前川氏に対して人格攻撃とも思えるような発言をしているのだから、彼らのような主張をする人が出てくるのも仕方がないのかもとも思う。政権を支える団体の一つに日本会議という団体がある。彼らがよく口にする「美しい国、日本」というのは何を指しているのか疑問だ。官房長官の物言いもネットを中心に横行する罵詈雑言も、どちらがどちらに影響されているのかはわからないが、確実に美しくない。こう書くとまるで保守派の人々だけが美しくないと言っているように感じる人もいるだろうから念の為に言っておくと、保守だろうが革新だろうが、相手の悪口に終始するような論調は総じて美しいとは言えない。

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