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分析力に欠けるメディア

 現政権と同じくらい、日本の主要メディア、特に政治部の報道に不信感がある。最早報道と呼びたくない。呼べる代物ではないと思っている。昨日の投稿でも「政府周辺の記者会見は、記者らの一部が積極的に加担、または忖度することで茶番劇と化している」と書いたばかりだ。


 8/21の投稿でも、首相動静を数か月分チェックするだけで分かる、「首相が147日間休まずに働いている」という実状にそぐわない麻生の主張を、指摘も批判もなく伝えたメディアの多さを例に、批判も評価もない「政府関係者が〇〇と述べました」とするだけの、ゴシップ紙や猥雑なWebサイトなどでよく用いられる、コタツ記事と揶揄されるような手法の記事が、主要メディアでも目立つと指摘した。

 毎日新聞がこんな記事を掲載していた。

「揚げ足取りばかり」「対案示さない」 野党に厳しい意見 毎日新聞世論調査 - 毎日新聞

 毎日新聞と社会調査研究センターが8/22に行った世論調査で、携帯ショートメール調査の回答者735人を対象に「野党に対するあなたのご意見を自由にお書きください」という設問を設けたところ、529人が回答し、その多くは「与党の揚げ足取りばかり」「批判するだけで対案を示さない」など、現野党に批判的な趣旨のコメントだったそうだ。記事を書いた記者はこの結果を

旧民主党政権の失敗とその後の離合集散が日本国民に残した野党不信の根深さを物語る

と分析している。
 確かに自分も旧民主党政権については、当初掲げていた公約の殆どを実現することができなかったことや、原発事故対応で不信が募ったこと、内部での足の引っ張り合いが目立ち、政局重視な人が多い印象だったことなど、あまりいい印象はない。 しかしそれでも、7年という長い期間政権の座にあるのに、民主党政権同様に公約の殆どを実現出来ず、というよりも寧ろ、実現する気がなく、やっているのはあたかも実現したかのように見せかける為の改竄隠蔽捏造で、そんなことが平然と横行している現政権に比べれば、旧民主党政権の方が間違いなくマシだった。
 それは少しでも国会中継を見たことがあれば分かるはずだし、国会だけでなく首相や官房長官が記者会見でも、記者質問に答えようとしない姿勢なのは、当ブログでも既に何度も指摘をしてきたように、あまりにも明白だ。つまり「与党の揚げ足取りばかり」「批判するだけで対案を示さない」とコメントする人が多かったということは、旧民主党政権の失敗とその後の離合集散が日本国民に残した野党不信の根深さを物語っているのではなく、国会の現状、首相らの答弁の不誠実さを知らない人の多さを物語っていると言った方が正確だろう。

 更に付け加えれば、そんな認識が蔓延してしまっている責任の一端は、国会や首相らの不誠実な答弁を正確に伝えない、官邸や国会に関わるメディアや記者らにもある。現在自分が最も不信を感じているメディアはテレビ全般で、毎日/朝日/東京の3紙は日本の主要メディアの中でもまだマシな部類だと考えている。しかし、8/24の投稿で指摘した「首相が病院を訪問」と毎日新聞が表現した件など、それらの政治に関連した報道にも、読者や有権者に対して誠実とは言い難い部分も少なくない。
 前段で「「与党の揚げ足取りばかり」「批判するだけで対案を示さない」とコメントする人が多かったということは、旧民主党政権の失敗とその後の離合集散が日本国民に残した野党不信の根深さを物語っているのではなく、国会の現状、首相らの答弁の不誠実さを知らない人の多さを物語っていると言った方が正確」としたが、それだけでなく、

「与党の揚げ足取りばかり」「批判するだけで対案を示さない」とコメントする人が多かったということは、主要メディア政治部の堕落した伝え方に騙されている人の多さを物語っている

とも言える、とも考えている。

 つまり当該記事を書いた記者は、メディアが政治の現状を正しく伝えているとは到底言い難い状況なのに、責任を果たしていない自分達主要メディア政治部のことは棚にあげ、野党にばかり野党不信の責任を押し付けていると言えるだろう。若しくは、自分達がどのような状態であるかを正確に分析/認識できていないのかもしれない。どちらにせよ、世論調査を分析する能力に欠けていると言わざるを得ない。

 8/24の投稿の最後でも、もし現政権が退陣したとして、メディアも少しは正常に戻るとする。でもそれは、はだしのゲンなどに出てくる、戦中政府に迎合してたのに、戦後急に被害者ヅラし始めたおっさんみたいなもので、にわかには信用する気にはならないだろう。そんな深刻な状況が日本にはある。と書いたが、こんな分析を平然と掲載するメディアが信用を得られないのは当然だ。
 現政権が退陣した後、毎日新聞は果たして、「安倍自民党政権下で政府に忖度した報道をしたことによる、メディア不信の根深さを物語る」という自己分析が出来るようになるだろうか。

 トップ画像は、Photo by Elijah O'Donnell on Unsplash を加工して使用した。

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