スキップしてメイン コンテンツに移動
 

幼稚な言い逃れをしても務まる仕事

 維新所属の港区議が公然わいせつの疑いで現行犯逮捕された。昨今警察も全然信用ならない組織に成り下がってしまったが、現行犯逮捕となると、報道されている内容にとんでもない不備でもない限り言い逃れはできないだろう。だが、当該区議は容疑を否認しているようだ。

港区議を公然わいせつ容疑で逮捕 高校生に下半身露出か:朝日新聞デジタル

によると、赤坂容疑者は8/6午後1時半頃、川崎市宮前区のカラオケ店の駐車場内で、女子高校生らに「いいバイトしない?」などと声をかけ、「見てくれないか」などと言い下半身を露出したそうだ。 不審に思った女子高校生1人が近くの交番に行き、駆けつけた警察官に逮捕された。
 容疑者である当該区議がどのように容疑を否認しているのかといえば、

右手で性器を隠して、左手でズボンを下ろしていたので見せていません

としているらしい。警察の発表は容疑の信憑性を印象付ける為に、そう感じられる部分を強調している場合もあるだろうから、この文言のニュアンスが果たして妥当なのかは現時点では結論付けられないが、流石に全く言っていないことではないだろうし、何を馬鹿なことを言っているのか、という気にしかならない。

 少し前に吉本の若手芸人がオンライン飲みの最中に女性に対して股間を露出したという件が話題になっていたが、場所がカラオケ店の駐車場で、女子高生に対して、直接下半身を露出したこの件は、そんなのとは比較にならない程酷い。吉本の若手芸人は「嵌められた、ハニートラップ」だと主張しているようだが、それに対してこの件では「右手で性器を隠して、左手でズボンを下ろしていたので見せていません」という、小学生でも出来ないような主張で言い逃れようとしている。

 稚拙な言い逃れを繰り広げているのは維新の議員だけではない。8/6に広島市の平和記念式典への出席後に行われた首相の記者会見で、質問を続けていた朝日新聞記者の腕を首相官邸報道室の男性職員が制止しながらつかんだこと(官邸職員、朝日新聞記者の腕つかむ 首相会見の質問制止:朝日新聞デジタル)について、定例会見で問われた官房長官は、

(首相の)広島空港への移動時刻が迫っていた中での出来事で、速やかな移動を促すべく職員が注意喚起を行ったが、腕をつかむことはしていないとの報告を受けている

と説明した。「体に触れてもいないのか」と重ねて問われると、「いま私が申し上げた通り」とし明言を避けた。更に重ねて同様の質問をされると官房長官は、

腕をつかむことはしていないと報告を受けている。詳細については報道室に照会いただきたい

と答えた。

菅氏「腕つかんでいないと報告」 首相会見の質問制止:朝日新聞デジタル

 つまり菅は「体には触れたがつかんではいない」と実質的に言っている。昨年桜を見る会問題で、首相の地元事務所が友人や知人は申込書をコピーして使うよう呼び掛けていたことを国会で指摘された安倍が、「私は幅広く募っているという認識でした。募集しているという認識ではなかった」と答弁した(首相答弁でツイッター大喜利状態 「募る」と「募集」の違いをまじめに考えた:東京新聞 TOKYO Web)のと同じである。

 地方議員どころか、政府のスポークスマンである官房長官がこんな詭弁を平然と弄する。それ以前に首相が稀代の詭弁屋なのだから、こんな状況に陥るのは当然と言えば当然だ。こんな首相を担ぐ政党を与党に有権者が選んでいるのだから、つまり日本は詭弁大国と言っても過言ではない。
 因みに、クソの役にも立たない所謂アベノマスクを再び配布することを画策し、批判に晒されても「マスクはかさばるものじゃないんだから備蓄しておいてもらえばいいじゃないか」というどうしようもない言い草で強行しようとした、ということに、7/28の投稿7/30の投稿で触れ、更に安倍がこれまで続けてきた当該マスク着用を止めた8/3に、再配布を強行しようとしていたことと矛盾する発言をしたことも8/4の投稿で触れた。
 菅は8/7に出演したネット番組で所謂アベノマスクを着用しない理由を問われ、

布マスクって使っていないんです。暑そうで

と答えた。暑そうで使いたくないマスクをなぜ介護施設や医療関係者向けに再び配布しようとしたのか。また、以前の配布について「介護施設や医療関係者から喜ばれている」と言っていたのは何だったのか。

 これまでの自身の以前の言説や政府方針と発言に齟齬が生じても平気な者が、首相や官房長官をやっている。日本の有権者はそんな者に首相や官房長官をやらせている。このような首相や政府を積極的に支持する自称愛国者たちは、中国が!韓国が!と、特定の国へ敵意を剥き出しにするが、こんな政府なら日本は国際的に舐められる一方だ。彼らの言う愛国が如何に欺瞞に満ちているかは一目瞭然だ。

 トップ画像は、Wilfried PohnkeによるPixabayからの画像 を加工して使用した。

このブログの人気の投稿

話が違うじゃないか

 西麻布に Space Lab Yellow というナイトクラブがあった。 一昨日の投稿 でも触れたように、日本のダンスミュージックシーン、特にテクノやハウス界隈では、間違いなく最も重要なクラブの一つである。自分が初めて遊びに行ったクラブもこのイエローで、多分六本木/西麻布界隈に足を踏み入れたのもそれが初めてだったと思う。

マンガの中より酷い現実

 ヤングマガジンは、世界的にも人気が高く、2000年代以降確立したドリフト文化の形成に大きく寄与した頭文字Dや、湾岸ミッドナイト、シャコタンブギなど、自動車をテーマにしたマンガを多く輩出してきた。2017年からは、頭文字Dの続編とも言うべき作品・MFゴーストを連載している( MFゴースト - Wikipedia )。

読書と朗読を聞くことの違い

 「 本の内容を音声で聞かせてくれる「オーディオブック」は読書の代わりになり得るのか? 」という記事をGigazineが掲載した。Time(アメリカ版)の記事を翻訳・要約した記事で、ペンシルベニア・ブルームスバーグ大学のベス ロゴウスキさんの研究と、バージニア大学のダニエル ウィリンガムさんの研究に関する話である。記事の冒頭でも説明されているようにアメリカでは車移動が多く、運転中に本を読むことは出来ないので、書籍を朗読した音声・オーディオブックを利用する人が多くいる。これがこの話の前提になっているようだ。  記事ではそれらの研究を前提に、いくつかの側面からオーディオブックと読書の違いについて検証しているが、「 仕事や勉強のためではなく「単なる娯楽」としてオーディオブックを利用するのであれば、単に物語を楽しむだけであれば、 」という条件付きながら、「 オーディオブックと読書の間にはわずかな違いしかない 」としている。

あんたは市長になるよ

 うんざりすることがあまりにも多い時、面白い映画は気分転換のよいきっかけになる。先週はあまりにもがっかりさせられることばかりだったので、昨日は事前に食料を買い込んで家に籠って映画に浸ることにした。マンガを全巻一気読みするように バックトゥザフューチャー3作を続けて鑑賞 した。

敵より怖いバカな大将多くして船山を上る

 1912年に氷山に衝突して沈没したタイタニックはとても有名だ。これに因んだ映画だけでもかなり多くの本数が製作されている。ドキュメンタリー番組でもしばしば取り上げられる。中でも有名なのは、やはり1997年に公開された、ジェームズ キャメロン監督・レオナルド ディカプリオ主演の映画だろう。