今、日本で最もスガ政権を歓迎しているのは安倍 晋三だろう。アメリカでトランプの次にバイデンが選ばれたように、安倍政権の次がもしも非自民政権だったら、トランプ同様に日本でも安倍が繰り返した嘘への追求が本格化していたかもしれない。しかし日本では安倍の次の政権も、安倍に負けず劣らず、というよりも寧ろ更に酷いスガ政権だったことで、安倍は批判の的になることを避けられている状況だ。
昨年末に問題が明るみに出た、安倍を始めとした政府与党による桜を見る会の私物化問題、そしてその前夜祭に関する安倍の公選法違反問題について、安倍や周辺は嘘を吐き続けた。安倍は前夜祭での公選法違反について、国会で少なくとも118回も虚偽答弁を繰り返した。以下は、昨年・2020年12/20-26の間に書いた、その件の異様さに触れた投稿である。
- 「秘書がやった」では許されず
- 信頼のおけない政府(とメディア)
- 日本は諂上欺下な国
- ジャパンアズワーストワン / Japan as Number One from the bottom.
- 怠惰な日本人 / 堕落した日本
- 日本人は恥を知らねばならない
しかしその件は、「秘書が勝手にやった」という言い訳で、いまのところ一件落着してしまっている。
もし、感染拡大が深刻化しておらず、更に菅のような体たらくな首相ではなくまともな首相が、現在国のかじ取りをしていたら、間違いなく安倍の件が「秘書が勝手にやったこと」という話で一件落着してしまったことに対する注目・批判が集まっていたはずだ。しかし、菅が批判を無視してGotoキャンペーンなる旅行外食促進政策を強行し、感染拡大の深刻化が明らかになっても止めようとせず、更にはオリンピックや感染症対策について支離滅裂なことばかり言うどころか、用意された原稿すらまともに読めずに言い間違いを連発しており、因みに今日は「コロナ対策については全力を挙げて、これ以上のコロナの拡大を進めるために取り組んでいるところだ」という、物凄い言い間違いまで飛び出したようで、メディアの注目も有権者の批判も、矛先があまりにも酷い現首相と政府与党に向いてしまっている。
その結果安倍は、有権者への利益供与という明らかな公選法違反と、100を超える国会での虚偽答弁があったことが確定しているのに、起訴もされず責任追求すらされていない状況にある。病を理由に首相を辞したが、1ケ月もするとその設定を忘れたかのようにはしゃぎ始め、しかし前夜祭に関する事務所の代金支払いが発覚し、強引な言い訳を披露したら、また急にステルスをかましている。1/18に開会した2021年の通常国会も、病を理由に欠席している。何とも都合よく体調が崩れるものだ。
多分安倍は、自宅でテレビでも見ながら、トップ画像のように、
俺の次がスガで本当に良かった。助かった。
とほくそ笑んでいるんだろう。そんなステルスを許すメディアもメディアだ。確かに現状は深刻で、それを変えるには現政権の愚かさ、ヤバさを指摘・批判する必要がある。しかし全てのリソースをそこに注ぐのは決して妥当な判断ではない。今だって新型ウイルスに関するニュース以外の記事も報じているのだから、安倍の件がおかしなところで一件落着してしまっていることに関する報道し続けるべきなのではないのか。