自分が若い頃、少なくとも1990年代、恐らく第一次韓流ブーム頃、つまり00年代の前半頃まで、所謂嫌韓は明らかに下火だった。在日朝鮮人に関連する問題は戦前から連綿と続いているし、全くそんな認識はなかったとは言わないが、少なくとも、 あからさまに嫌韓を主張する人は2010年代程多くなかった 。しかしそれでも、ほんの数年前までは、在特会、川崎や新大久保等での嫌韓デモなどの動きもあったが、ごく一般的な人が、日常会話の中で平気で嫌韓に触れることはあまりなく、2010年代に入って嫌韓が盛り上がり始めたと言っても、その動きの大部分はネット上だった。 しかし、そんな空気がこの数か月で一気に変わりつつある と感じている。 自分は仕事柄多くの職人と接するのだが、昨今の日韓対立の激化の結果、何かにつけて「韓国が悪い」「韓国人は○○(ネガティブな内容)」という発言を日常的にする者が明らかに増えている。もしかしたらこの傾向は自分の周りだけかもしれないが、自分が接しているのが特定の同僚ではなく、数日から数週間単位で入れ替わる複数の職人であることを考えると、世間一般的にも似たような傾向があるのではないか、と思えてならない。