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8月, 2018の投稿を表示しています
 

共感力の不足・欠如が招く排他性

電気止められ、熱中症で札幌市の女性死亡 「環境問題は格差問題だ」と専門家 ハフポストが8/30に掲載した記事の見出しである。読んで字の如くの記事なのだが、最高気温31度の7/29の札幌で、女性が熱中症で亡くなった、女性は一人暮らしで生活保護を受給しており、部屋にクーラーや扇風機があったものの、料金を滞納していたため5月から電気が止められていた、という事を伝えるだけでなく、2012年に起きた、札幌や埼玉で電気やガスを止められた者が凍死した事件などを交え、社会福祉・社会保障と環境・生活インフラの問題の関連性について記述されている。また、国会終盤で持ち上がった水道事業改革(一部民営化)への懸念、民営化を進めているアメリカでの対策などについても論じられており、多くの人に読んで貰いたい記事である。

夏休みの終わりに思う

 地域によっても差があるだろうが、日本では8月末で夏休みが終わり、9月から新学期が始まるという地域が多いのではないだろうか。8/25あたりから、 夏休みが終わり学校が始まるこの時期は子供の自殺が増える ので、大人はより一層留意するように心掛けよう、子供に対しては「無理に学校に行かなくてもいいんだよ」というような啓発?があちらこちらで行われている。  SNS上では「学校に行かなくてもいいが、逃げ癖がつく」などという心無い主張も見かけるが、そのような事を言う人は、”学校に行くことが人としての絶対条件”のような認識を他人に押し付けることこそが、子供を自殺に追い込むということを理解していない、若しくは「その程度で死ぬ奴は死ねばいい」程度にしか考えていないのだろう。このような事を言っているのが大人かどうかは定かでないが、もし大人が言っているのであれば、子供社会からもいじめがなくなる筈はない。子供は大人の映し鏡だ。

障害者雇用に水増し問題

  複数の中央省庁で障害者雇用に水増しの疑いがある と、8/17頃この件の第1報が報じられた( 時事通信社の関連記事まとめ )。その後、中央だけでなく地方自治体等でも同様の水増しが行われていたなどと報じられ、関係する役所の数は更に増えそうな状況だ。昨日・8/28に担当省庁である厚生労働省が、国の機関に関して行った調査結果を公表した。毎日新聞の記事「 障害者雇用 省幹部「死亡職員を算入」 意図的水増し証言 」によれば、調査をおこなった33の機関のうちの8割で水増しが行われ、中には過去に死亡した職員を障害者雇用として数えるという悪質なケースもあったそうだ。 従業員が一定数以上の規模の事業主は、従業員に占める身体障害者・知的障害者・精神障害者の割合を「法定雇用率」以上にする義務があります。 民間企業の法定雇用率は2.2%です。従業員を45.5人以上雇用している企業は、障害者を1人以上雇用しなければなりません。 厚労省のサイト でも紹介されているように、民間企業には一定程度の障害者雇用が障害者雇用促進法43条で義務付けられている。しかも、ペナルティーも設けられている。昨日の発表では、3.5人という極わずかではあるものの、厚労省でも水増しに当たるケースがあったそうで、民間を指導する立場の役所がこのような状態で、一体何をどう指導しようというのか甚だ疑問だ。厚労省は裁量労働制・高プロに関するデータを捏造・隠蔽しようとした前歴があり、今回の3.5人という調査結果も、厚労省で大規模な水増しがあったことが発覚したら大問題になる、というような観点の下で、数字を改ざんしている、もしくは適切に調査を行っていない恐れもあるのではないか?と勘繰ってしまう。

元維新・橋下氏の、有田議員への訴え棄却について

 元大阪市長・日本維新の会代表の橋下 徹氏が、有田 芳生参院議員の主張によって名誉を傷つけられ精神的な苦痛を受けたとして起こしていた訴訟について、大阪地裁は8/8に橋下氏の訴えを棄却する判決を示した。この件については、朝日新聞の記事「 橋下徹氏の訴え棄却 有田議員のツイッターめぐる訴訟 」など複数の大手メディアでも報じられていた。朝日新聞などは、  有田氏は昨年7月、橋下氏が過去のテレビ番組に「1回だけ出演して降板させられた」とツイッターで投稿。橋下氏側は「降板」は一般社会での「解雇」に当たり、能力に関して否定的な印象を与え、社会的評価を低下させられたと訴えていた。判決は、現実に評価は低下しておらず、その内容も「意見や論評の域を逸脱するものではない」と結論づけた。 程度に報じていたが、弁護士ドットコムが昨日・8/27に掲載した記事「 橋下氏、有田氏を訴えた名誉毀損訴訟で敗訴…初適用の「危険の引き受けの法理」とは? 」が、大阪地裁の判断について詳しく解説していて興味深い。

政治家の言い訳劣化

 「 LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がないのです 」という、 7/23の投稿 で取り上げた自民・杉田議員の主張は、その主張が掲載された月刊誌が発売されるや否や、大きな波紋を呼び、今もまだその件への注目度は高い。またこれに関して、ネット番組の中で「 同性婚や夫婦別姓といった多様性を認めないわけではないんですけど、それを別に法律化する必要はないと思っているんですね。趣味みたいなもので 」と発言した同じく自民・谷川議員も大きな話題となった。谷川氏の件については 8/1の投稿 に書いたが、そこでは先月批判を浴びた政治家らの不適切、場合によっては傍若無人とさえ言える発言をまとめている。要するにここ最近、政治家の馬鹿げた言動は枚挙に暇がない。

自民総裁選からに滲み出るキナ臭さ

 実質的に日本の総理大臣を決める事になる自民党総裁選が来月行われる。NHKの記事「 安倍首相 きょう総裁選立候補表明 6年ぶり選挙戦 」によると、安倍氏は今日正式に総裁選への立候補を表明するそうだ。正式表明などと言いつつ、既に数か月も前から自民党内では安倍氏を支持する勢力が優勢だと伝えられている。  候補者が正式に立候補を表明する前から安倍氏支持の表明があるのは、勿論他薦という観点もあるから明確におかしいなどと言う話ではないが、不自然だと感じる。自民党内の派閥とは一体なんなのだろう。政治的な志向が異なるから派閥が分かれているのだろうに、自分たちの派閥から立候補者を立てるという選択に至らず、なぜ立候補を表明してもいない他派閥の人物への支持を表明するのかとても不思議だ。逆に言えば、水面下で既に駆け引き交渉等が蠢いているということなのだろうから、結局正式表明なんてのは単なる形式的な出来事に過ぎないのだろう。

りゅうちぇる刺青批判・「怖い」だけで排除しようとすることの恐ろしさ

 タレントのりゅうちぇるさんが子供の誕生を機に、両肩に家族の名前の刺青を入れたことを公表した。公表したと言うのは実体とはややかけ離れている。実際は声高らかに公表した訳でなく、それが見える写真をSNSに投稿しファンから「ちぇるちぇるタトゥー本物じゃないよね?!?」と問われて「REAL TATOO!! TETSUKOとLINKだよん」と答えただけだ。刺青を自慢しようとしたわけでもないし、自ら「刺青入れました」と発表した訳でもない。  彼が刺青を入れたことについて、SNS上で彼に対して批判的なコメントが殺到している。このことは多くのメディアが報じている(BuzzFeed Japan「 「こんなに偏見のある社会どうなんだろう」りゅうちぇる、タトゥー批判の声に「僕は変えていきたい」 」、ハフポスト「 りゅうちぇる、タトゥー批判に反論「この体で、僕は大切な家族の笑顔を守る」 」など)。

部活動指導員

 学校の部活動については昨今様々な問題が取り沙汰されている。昨今と言っても大きく取り沙汰され始めたのがここ数年というだけで、実際には、任意参加である筈の部活動への参加が生徒に強制されていたり、生徒だけでなく教員にも顧問を担うことが強制されたり、行き過ぎた指導・指導者のパワハラ・セクハラ行為等の問題は何十年も前から存在していたし、散発的にならこれまでも取り上げられてきた。要するに、単に昨今おかしいことをおかしいと言える空気が、SNSの台頭などの影響によって生まれ、正そうという機運がやっと盛り上がってきただけ、と個人的には思っている。  一方で、部活動の諸所の問題が取り沙汰される度に「部活動自体を廃止すればよい」などの極端な主張も見かけるが、それでは積極的に自ら活動に参加している生徒の可能性を奪うことにもなりかねず、決して建設的な話とは思えない。

夏休みの宿題・不自由研究

 夏休みの宿題・自由研究の中で唯一記憶に残っているのは、確か小学3年生の夏に、昆虫好きの叔父と一緒に作った標本作りだった。今は昆虫への興味は全然ないが、当時は小学生男子らしく、昆虫を取りにも言ったし、ザリガニを釣りに行ったり、カエルを捕まえに言ったりもしていた。余談だが、取ってきたオタマジャクシの卵を、当時祖父が庭に置いて蓮を育てていた大きめの水瓶に入れておいたら、その年から梅雨時期に毎晩のようにカエルがゲコゲコと鳴くようになり、家の隣の空き地に家が建つまで10年以上そんな状況が続いた。話を自由研究に戻すと、自分の記憶の限り、 自由研究とは文字通り”やるやらない”だけは自由ではなかったが、内容・形式などを問われる事はなかった 。

制服としての迷彩服

 今朝、MXテレビ・ モーニングCROSS は「 「子供の迷彩服試着は不安」自衛隊のイベント中止 」というニュースを取り上げていた。埼玉県鴻巣市のショッピングモールで8/20-21に開催予定だった「夏休み特別企画!自衛隊と警察ふれあいフェスタ 2018」という、自衛隊や県警の合同採用説明会や軽装甲機動車の展示する企画のイベントに、自衛隊の子供用迷彩服の試着体験も行われる予定だったことに注目した日本共産党鴻巣市委員会らが中止をショッピングモールへ要請したことで、イベントが中止になったという内容の産経新聞の記事「「 子供の迷彩服試着は不安」共産党要請で自衛隊イベント中止 埼玉・鴻巣 」を、Web上で注目が集まった案件として紹介していた。この件については、共産党の機関紙・赤旗でも「 ショッピングモール 埼玉・鴻巣 自衛隊参加の催し 中止に 市民の声が力を発揮 」という見出しの記事で取り上げている。両者に大きな表現の差はないことから、事の経緯に大きな間違いはないのだろう。

原発問題軽視の度が過ぎる

 「 アンダーコントロール 」。2013年に安倍首相が東京オリンピック招致の為の演説の中で用いた表現だ。何がアンダーコントロール・制御下にあると言っていたのか、それは「福島」、要するに原発事故を起こした福島第1原発のことだ。しかし、当時は汚染された地下水が山側から海側へ流れ出ること自体の解決にすら至っていなかった。自分はこの演説に強烈な嫌悪を感じたことを今でも鮮明に覚えている。  この時の演説の映像・和訳を 首相官邸のサイト も掲載している。その和訳ではアンダーコントロールを「 統御されています 」と訳している。演説を厳密に確認すると、彼は福島と言っているだけで原発とは一言も言っておらず、「福島第1原発が統御されていることを保証する」とは言っていない、というつもりなのかもしれない。しかし誰がどう考えても世界中の誰もが、は言い過ぎだとしても、日本人と、日本人以外でも東日本大震災・福島の原発事故に少しでも興味のある人は、この演説を聞いて、安倍氏が「福島」と言ったのは「福島第1原発」を示唆していると十中八九解釈したはずだ。前述のような言い分に全く整合性がないとは言わないが、そのような主張をすれば、彼はたちまちその他の発言も含めて信頼性を失うことになるだろう。ただ、昨年来の彼のさまざまな言動を見ていて、個人的には既に彼の言動に信頼感など微塵も感じていない。

富田林署逃走事件・弁護士の責任について

 大阪・富田林署で、弁護士との接見後、容疑者が面会室のアクリル板を壊して逃走するという事件が8/12に発生し、未だに容疑者の確保に至っていない。この件については 富田林署は、夜間の接見の際に面会室の隣の部屋に署員を配置しておらず、また面会室のセンサーの電池を入れていなかった ことが明らかになっている。また、当該 弁護士も接見が終わった際に誰にも声をかけることなく署を後にしていた そうだ。個人的には、富田林署が必要な人員を配置していなかったこと、配置出来ない状況だったとしても、それを補う為の面会室のアクリル板・ブザーのメンテナンスを怠っていた事が、この事件の主な発生原因だと思う。しかしこの件が発生した責任について、当初から「なぜ弁護士は接見終了を署員に告げなかったのか」という指摘が飛び交っている。中にはこの件が発生した主たる要因はそこにあると言わんばかりの主張も少なくない。

外国人への差別

 レストランチェーン「フーターズ」のアメリカ・テキサス州の店舗に勤務していた日本出身の従業員が、客から人種差別を受けたと訴え、注目を集めている。 ハフポストの8/18の記事「 東京育ちのフーターズ・ガール、米店舗で客から人種差別 ショックで退職、客は出禁に 」の書き出し部分だ。この記事の内容はこの書き出しと見出しでほぼ90%が分かる。この後に書かれているのは、どんな差別的な行為があったのか、店がどのような対応を示したかについて書かれている。黒人やアジア人、イスラム教徒、ユダヤ人などへの差別に無頓着な一部の日本人でも、同じ日本人が差別の対象になっているこの記事に対しては、流石に無頓着ではいられないのではないだろうか。   この件の客の言動に不適切さを感じるならば、この件を海の向こうで起きた事案と捉えずに、自分の身の回りでも似たような事がしばしば起こっていることの、反面教師として捉えるべきだ 。

ボランティア ≠ 完全無償

 山口県・周防大島で、8/12から行方不明になっていた2歳の男の子に注目が集まっていたが、ボランティアで捜索に加わっていた大分県の70代の男性・尾畠 春夫さんが発見し、今度は彼が注目を浴びることになった。共同通信などが男の子発見の速報で、まるで彼が自作自演で男の子誘拐>発見を演出したかのようにも受け取れる報道をしたことについて、 8/15の投稿 で指摘した。その後は徐々に尾畠さんのこれまでのボランティア活動が、裏付けと共に各メディアで報じられ、共同通信などが醸し出してしまった彼への疑念は急速に萎んでいったように思う。それと共に彼を称賛する声が高まっていったように自分は感じていた。  8/16、テレビ朝日は「 謝礼を断固拒否!尾畠さん流儀←ネットで称賛の嵐 」という見出しの記事を掲載した。前述のような、尾畠さんへの称賛の声の高まりを取り上げた記事だが、個人的にはその内容にあまり賛同出来なかった。

偉大な国の裸の大統領

「米国、そこまで偉大だったことない」とNY知事、トランプ氏が非難 CNNが8/16に報じた記事の見出しである。内容はほぼ見出しそのままで、ニューヨーク州知事のクオモ氏が15日に行った演説の中で、「 米国が過去にそこまで偉大だったことはない 」と述べたことに対して、トランプ大統領がツイッターで、 “WE’RE NOT GOING TO MAKE AMERICA GREAT AGAIN, IT WAS NEVER THAT GREAT.” Can you believe this is the Governor of the Highest Taxed State in the U.S., Andrew Cuomo, having a total meltdown! — Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2018年8月16日 「私たちはアメリカを再び偉大にすることは出来ない、何故ならこれまでも大して偉大ではなかったから」(クオモ氏の発言)。これがアメリカで最も課税が厳しい州の知事の発言と信じられるか? アンドリュー クオモは完全に気が狂った! と批判した。アメリカは尊敬するべき部分もあるが、例えば原爆の使用やベトナム戦争など軽蔑するべき部分も多く、個人的には決して偉大な国だとは思わない。しかし実際にアメリカが過去に偉大だったかどうかは別として、自画自賛的に偉大さを必要以上に強調する者には、日本人的な感覚の所為かもしれないが、ある種の胡散臭さを感じてしまう。勿論、誇るべき事を誇る事には何も問題はないのだが、前述したような原爆の使用やベトナム戦争などの過ちに触れることなく、若しくは度外視し、トランプ氏はプロパガンダ的に「 アメリカは偉大だ 」とか「 再び偉大な国に 」と言っているようにしか見えず、ニューヨーク知事の感覚の方がまともに思える。

進歩がない国・日本でよいのか?

 誰もが知っているように8/15は日本では「 終戦記念日 」とされており、戦没者追悼集会が毎年開かれる。8/15が何故「終戦」の日なのかと言えば、ポツダム宣言の受諾が公表され、要するに日本の無条件降伏が公表され、天皇陛下による玉音放送が行われ、軍に降伏命令が出されたからだ。しかし国際的には、太平洋戦争の終戦は、東京湾上の米艦ミズーリで降伏文書への調印が行われた9/2とされることが多い。  また、 昨今「終戦」ではなく「敗戦」ではないのか?という疑問も呈されている が、個人的には、多くの国民にとっては勝った負けたよりも、ストレスの元凶だった戦争がやっと「終わった」という感覚が強かったのかもしれない、とも想像する為、「終戦」でもよいのではないか?と考える。ただ対外的には「終戦”記念日”」では、日本が主体的に戦争を終わらせた、と言っているように聞こえるかもしれず、ネガティブな側面から目を背けているようにも見えるだろう。実際に「敗戦」から目を背けて過去の戦争を美化する者がいることも事実だ。

「正確な表現ならば問題ない」とは言いきれない

 「山口県・周防大島で、8/12から行方不明になっていた2歳の男の子が見つかった」という速報が、7時台の朝のニュースの中で伝えられていた。どのチャンネルを見ても「とりあえず見つかってよかった」という方向性ではあったが、一部で「発見時には成人男性と一緒だった」という事を伝える番組もあった。ネットで検索すると共同通信の記事「 発見時は成人男性と一緒 」がヒットしたので、恐らくこの記事の配信、若しくはこれと同じことを情報源に報じていたのだろう。この記事はとても短く、  山口県警によると、藤本理稀ちゃん(2)は、帰省先の曽祖父宅付近で発見された。発見時には成人男性と一緒だった。男性は近隣の住民ではないとみられるという。 とだけ書かれている。個人的には、こんな不確かな事を急いで伝える必要があるのかと、とても疑問に思う。疑問と言うか、強い違和感と言った方が正しいかもしれない。

日本国憲法には「天皇奉戴」は明記されていない

 伊勢崎市議会議員の伊藤純子さんという方の、とんでもないツイートがタイムラインに流れてきて心底驚いた。それが 日本国憲法には「天皇奉戴」が明記されていることから、左翼・反天皇思想こそ、憲法に反しています。 日本人の感覚に「主権」という言葉は合わない、むしろ煩わしいように感じます。脈々と継承される立憲君主制を守るためにも、再度、帝国憲法の誕生に注目し、改憲に臨まれることを期待したいです。終 — 伊勢崎市議会議員 伊藤純子 (@110junkoito) 2018年8月13日 これだ。このツイートは、スレッド化された一連のツイート群の中の一つなのだが、このツイート1つだけでもツッコミどころを満載している。まず「 天皇奉戴 (ほうたい)」という耳慣れない言葉だが、これは「天皇に首長になって頂く」のようなニュアンスの表現で、何よりこの文言自体も日本国憲法に用いられていないし、内容的にも日本国憲法第1章1条に  天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く と定められているので、「日本国憲法には「天皇奉戴」が明記されている」は明らかに誤った解釈である。どうも彼女は、天皇大権が定められていた大日本国憲法と、戦後に出来た日本国憲法を混同しているらしい。もしくは、戦前からタイムスリップしてきたばかりで日本国憲法の内容を適切に理解出来ていないのだろう。

的確な 見出し の重要性

 「ペットボトルで麦茶を飲んでいたら食中毒になった」「口はつけずに飲む方が良い」などのツイートが話題になっているようで、BuzzFeed Japanは  ペットボトル飲料に、口をつけるのは本当に危険なのか? という切り口の検証記事「 夏場のペットボトル、口をつけて飲むのは危険? 雑菌繁殖→破裂→骨折の事故も 」を8/12に掲載した。個人的には、?を付けてはいるものの、危険性を不要に煽り過ぎている見出しに見える。注意喚起が必要な事は理解するが、不安を煽り過ぎるのもいかがなものだろうか。記事の冒頭では、水分補給の必要性にも触れてはいるものの、自分には、この見出しでは水分補給の必要性と注意すべき雑菌繁殖の危険に関するバランス感覚に欠けているとしか思えなかった。   8/10の投稿 で指摘した、産経新聞の「 公明、山口那津男代表、辺野古移設「翁長知事も異を唱えられないと思う」 」という、山口氏の発言を恣意的に解釈した見出しよりはマシかもしれないが、それでも、この見出しも適切な見出しとは言えないのではないか。

短絡的なレッテル貼りの応酬は非建設的

  9月に自民党の総裁選がある。事実上日本の総理大臣を決める選挙である。しかし一般的な国民には投票する権利はない 。個人的には変だと思うが、日本では国会議員を国民が選び、その国会議員が首長・総理大臣を決める制度になっているので、ある意味では仕方ない。ただ、間接選挙と直接選挙という制度の違いはあるが、アメリカ大統領選でも各党の大統領候補を選ぶ予備選挙が党内で行われ、登録してさえいれば誰でも投票できる。州などによって違いもあるようだが、登録は比較的容易で、場合によっては直前でも可能なようだ。しかし、自民党総裁選で投票を行えるのは党所属の国会議員・党員・自由国民会議会員・国民政治協会会員だけで、しかも一般党員・党友が投票に参加するには、直近の2年間に党費の滞納がないこと、という条件がつく。 自民党の公式サイト によると、党費は一般党員4000円/年、家族党員2000円/年、特別党員20000円以上/年だそうで、とても高額とは言い難いが、それでも総裁、与党時であれば 内閣総理大臣を選ぶ権利を取得するには、金が必要である ことには違いない。「実質的には」という条件がつく話とは言え、あまり関心できるような話ではない。勿論自民党に限らず、他の政党も同様の制度なのであれば、同じ違和感を感じるだろう。  また自民党の入党の案内には、「 お申込みには、紹介党員が必要です。お知り合いに党員がいない場合、ご地元の支部にご相談ください。 」という注釈もある。知り合いの党員なんてのは、政治家のパーティーに出向いておべっかを使っていれば簡単に出来るだろうが、党費を払える財力があっても入党を断られることもあるということだ。要するに、我が国の総理大臣を実質的に決める選挙は、かなり閉鎖的な環境で行われるということになるのではないだろうか。

安田順平さんの拘束について

 2015年に拉致された疑惑が浮上し、2016年にシリアで武装勢力によって拘束されたことが明らかになったジャーナリストの安田純平さん。銃を突き付けられながら彼が助けを求める姿が撮影された映像が7/31に公開されたことを受けて、これまで安田さんの救出活動への悪影響を避ける為に表立った主張を控えていた彼の妻が、8/7に会見を開いたそうで、ハフポストは「 安田純平さんの妻Myuさん、3年の沈黙を破って会見 「一刻も早く帰ってきて 」という見出しでこれを報じた。  この記事に、 会見はちゃんと本名でやれ。なんだよmyuて。ばかにしてるのか というコメントが付いている。安田さんの件に関しては、2016年当時から所謂自己責任論を振りかざし、過剰に批判する声、中には誹謗中傷としか言えないような声も決して少なくなかった。彼の妻がこれまで表に出なかった理由は、記事では「救出活動への悪影響を避ける為」とされているが、恐らくこの手の誹謗中傷を避ける為という側面もあっただろう。だから今回の会見もMyuという名義を使わざるを得なかったのだろうと推測するが、短絡的な人にはどうもそれすら察することが出来ないようだ。

焦点のズレた批判は問題解決を遠ざける恐れがある

 「辺野古への基地移設反対」の姿勢を示して2014年に沖縄県知事に当選した、翁長 雄志氏が8/8にすい臓がんの為死去した( 時事通信の記事 )。今年の6/23、沖縄戦の戦没者追悼式でも政府の方針に従来通り異論を唱えており、亡くなる直前まで埋め立て承認の撤回手続きを行う方針を示していたし、道半ばでさぞ無念なことだったろう。ネット上では「反日が死んだw」的な心無い主張を見かけなかったわけではないが、SNSプラットフォームが適切に対応したのか、実際にそのような愚か者が少なかったのかは定かではないが、そのような主張が殆ど目につかなかったことだけは幸いだった。自分は流石に人の死を馬鹿にしたり、喜んだりするような人が少なかったと信じたい。  昨日、ツイッターのトレンドを見ていると、「 山口那津男代表 」というワードが上位にあった。彼が翁長氏の死去を受けて発したコメントに批判が集まっていた。そのコメントは 産経新聞が”全文”として掲載 している。

労働状況と調査の信頼性

 日本経済新聞が「 「自由だから非正規」4割増 待遇改善も影響 労働力調査 多様な働き方なお課題 」という記事を掲載していた。見出しの「 なお課題 」という部分や、内容を読めば、非正規労働が増えていることには良い面も悪い面もある、ということを書いているようにも思えるが、その見出しからも内容を見ても、記者は非正規労働が増えていることをどちらかと言えばポジティブに捉え、そのニュアンスの方を醸成したいのだろうと少なくとも自分には思えた。いかにも日経らしい論調だとも感じた。  記事の根拠になっているのは、総務省が8/7に発表した今年の4-6月の労働力調査だ。それによると、非正規労働者は昨年の同じ時期に比べて4%増え、2095万人だったそうだ。この調査によると、非正規で働く理由として最も多かったのは「 自分の都合の良い時間に働きたいから 」で、そう答えたのは全体のおよそ3割・592万人だったそうだ。記事では一応「正規の仕事がないから」と答えた人についても触れており、その人数は259万人らしい。記事では言及がないが割合にすると約13%である。

首相と官房長官の話が食い違う

 オリンピックの猛暑対策として、実行委員会 会長の森 喜朗氏がサマータイムの導入なんてことと言いだし、安倍首相も「内閣としても検討する」という考えを示したそうだ( 朝日新聞の記事 )。しかし、官房長官の菅 義偉氏は「国民の日常生活に影響が生じ、大会までの期間が2年と限られている」と否定的な見解を示しているらしい( 産経新聞の記事 )。  東京オリンピックを機にサマータイム導入を、と森氏が言い出したのは今回が初めてではない。2014年にも提案し強い反発を招いている( ハフポストの記事 )。当時から強い反発があったのに首相は、 NHKの記事 によると、  サマータイムの導入は国民の評価が高いと聞いている。内閣としても考えるが、まずは党のほうで先行して議論してもらいたい と述べたそうで、彼の言う国民とは一体誰なのだろうか。高プロ導入についても、たった数人の聞き取りを根拠に「労働者側にも需要がある」などと言い張る政権だから、恐らく、彼の言う国民とは、彼の周りの数人のことなのだろう。また、首相と官房長官の言っていることが食い違っていることも心配だ。

抑止論の危うさ

 「 おもちゃの銃持つダウン症男性を射殺 スウェーデン警察 」。朝日新聞の8/4の記事の見出しで、ほぼそのままの内容である。記事はかなりコンパクトにまとめられており、どの程度の批判が起きているのか想像し難い。だが、一般的に実際の銃が殆ど流通していない日本で同じような案件が起きれば、警察への非難がかなり高まるだろう。相手が銃口をこちらに向け、それがおもちゃと判別できなかったとしても、致命傷になるような部位に向けて発砲するべきではない。勿論狙いが逸れたとか、緊張で動転するということも考えられるが、それでも実銃を一般人が持っている可能性がかなり低いという、日本の状況を勘案すれば、過剰な対応と言われることになるだろう。

消された「日中の運動は控える」という注意喚起

 全国高校野球選手権大会、所謂夏の甲子園が昨日・8/5から始まった。今回は100回の記念大会で、東京と北海道以外にも校数の多い7府県から2校が出場し、全56校が参加するそうだ。   日本気象協会 によると、開会式と開幕戦が行われた昨日も、名古屋で40度に迫る最高気温を記録し、甲子園に近い大阪でも最高気温は36.8度という状況だったようだ。朝日新聞の記事「 100回目の夏、高校野球3度目のスタートに 」にもあるように、開会式では 熱中症予防として給水時間が設けられた そうだが、そんな焼け石に水の対応ではなく、開催時期か開催場所の変更を検討するべきではないのか、という意見が、ネット上を中心に目立つ。個人的には給水時間を設けるという方針はある程度評価したいが、それでも「水を飲んでいい」時間を設けるのではなく、いつでも水を飲んでいいと周知するべきではないのか?と感じる。高校野球界には、未だに昭和以前の水分補給を嫌悪する風潮が残っているのだろうか。それとも高野連は、実際はいつでも水を飲んでいいとしているのに、メディアが給水時間にばかり注目して報道しているのだろうか。

東京医科大は批判できるのに…

 東京医科大が女子受験者を一律減点していた事が8/2に報じられ、大きな注目を浴びている。先月は国会議員がLGBT、子を持たない人への差別的な主張をして強い批判を浴びた、というか今も浴びているが、今度は性差別だ。 国会議員が差別的な主張を堂々と行い、大学の試験では女性差別が行われる、どうも今自分が住んでいる国は、差別に寛容な国のようだ 。日本はアジア随一の先進国だ、なんて話を、自画自賛のみならず、他の国の人そう評価して貰えることもしばしばある。確かに経済発展で言えばそれは当たっているかもしれない。しかし差別が公然とまかり通るようでは、決して先進国だなんて言えない。また、「日本人は親切だ」という評価もよく耳にする。しかし、このような差別が広がっていては親切も糞もない。単に外面が良いだけなのを「親切」と勘違いしているだけではないか?と感じてしまう。

今更感、後付け感、風見鶏感

 あまり注目されなかったが、共同通信が7/31に「 衆院議長、安倍政権に異例の所感「民主主義根幹揺るがす」 」という見出しの記事を掲載していた。大島 理森衆院議長が、森友学園を巡る財務省の決裁文書改ざんや自衛隊日報隠蔽など、そして厚生労働省の労働時間調査での不適切データ問題、加計学園問題や前財務次官のセクハラ問題などを前提として、 民主主義の根幹を揺るがす問題だ。立法府の判断を誤らせる恐れがある 個々の関係者の一過性の問題として済ませずに、深刻に受け止めていただきたい という見解を示し、菅官房長官に、安倍政権に反省と改善を促す所感を渡し、再発防止のための制度構築を求めたと明らかにした、という内容だ。今の与党は自民党なので、議長の大島氏は自民党の所属議員である。一見「自民党内にも政権の態度・姿勢に異論を感じている者がいる、しかも議長を担うクラスの議員にも」と見えるかもしれない。しかし、果たしてその受け止めは適切と言えるだろうか。

口だけ反省は聞き飽きた

 杉田議員のLGBT差別発言について、やっと自民党・安倍首相が昨日・8/2に所感を示した。BuzzFeed Japanの記事「 自民党本部、杉田水脈議員に「指導」 LGBTめぐり「理解不足と配慮を欠いた」と指摘 」によると、自民党は党として、杉田氏に”指導”をしたそうだし、同じくBuzzFeed Japanの記事「 杉田氏のLGBT寄稿問題で安倍首相「多様性尊重は当然」 党本部も杉田氏に指導 」によると安倍氏は、  人権が尊重され、多様性が尊重される社会を目指すのは当然だ。これは政府、与党の方針でもある と述べたそうだ。自民党や首相が杉田氏の主張に対して違和感を示したことは、好意的に受け止められることでもある。しかし、問題が表面化してからおよそ2週間も経つまで、また、先週末にデモが行なわれるまで、そして批判が止まないという状況を勘案すると、これまで一部の議員を除いて自民党の幹部や首相が沈黙してきたことで、また杉田氏以外にも、似たり寄ったりな主張をする者、彼女を擁護するような者が相応にいたことから、少なくとも自分は、自民党内の人権意識の低さに強い懸念を抱いている。そんな中で「指導」程度の処分がこのタイミングで、しかも杉田氏だけにされたとしても焼け石に水としか思えないし、自ら先頭を切って処分も対応もせず、懸念を示す程度のコメントしか出来ない安倍氏も、結局世論を窺っただけの、お得意の口だけの姿勢・単なるポーズ示したに過ぎないとしか思えない。

失言 ≠ 問題発言

 「 普通の時の麻生さんは失言しますか? 」。8/1に行われた、小学生らを招いて中央省庁がどんなところなのか知ってもらう霞が関見学デーの、金融庁での子供たちによる記者会見で、村井大臣政務官に小学生がそう質問したそうだ。日テレNEWS24の記事「 「霞が関見学デー」麻生氏“失言”に質問 」によると、村井政務官はこの質問に対して、   麻生さんは非常に気を使う方で、当たり前のことを言ってもつまらないから、盛り上げようとして楽しいことを言う。それが時としていろんなことを招く。 これ以上言うと私も失言になる と答え、会場は笑いに包まれたそうだ。こんな回答をした村井政務官の感覚を強く疑うし、もし「会場は笑いに包まれた」という記事の表現が事実と乖離していないのなら、小学生が意味を深く理解して笑ったとは到底思えないし、誰か大人が笑いを誘ったのではないか?と想像する。「会場は苦笑いに包まれた」なら理解も出来るが、全然笑えるような冗談とは思えない。というかこれ以上もなにも、この発言も所謂失言そのものだ。

続・自民党が内包している”ヤバさ”

 昨日の投稿は、7/29に放送されたAbemaTV・ 千原ジュニアのキング・オブ・ディベート での議論を前提とした、乙武 洋匡さんの「 愛国心 」についてツイートを基にして書いた。投稿を書くにあたって、番組の当該回を見ずに書いている、と書いたが、AbemaTimes がこの回「 #41 日本はもう終わっている!? 乙武、Niki、国会議員らが激論 」に関する記事「 自民・谷川とむ議員「同性婚や夫婦別姓は趣味みたいなもの」 同性婚・選択的夫婦別姓に慎重姿勢示す 」をを掲載していたこともあり、番組内容が気になって見逃し配信で昨夜確認した。  率直に言って、谷川議員のいくつかの発言を見る限り、 自民党は既に根腐れしているんだろう な、というのが視聴後の感想だった。所謂杉田発言、批判も処分もしない党幹部ら、おかしな擁護を繰り広げる所属議員たち、そして、そもそもまともな議論が出来ない議員の多さ。勿論、野党の中にもまともな議論が出来ない議員はいる。しかし、それと政権を担う与党がどんぐりの背比べで いいのだろうか。